クスサンとは?卵や幼虫、繭の特徴は?毒性はある?駆除方法なども紹介

幼虫は脱皮を繰り返し成長していきます。繭づくりの直前位になると、気門の水色も目立つようになり、白い毛はますます長くなり、モフモフ感が出てきます。一般的な毛虫のイメ-ジである黒っぽさや刺々しさはありません。

クスサンの幼虫は広葉樹を食べて成長する

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クスサンの幼虫は広葉樹の葉が好きです。特にクリの樹が好みだとも言われますが、どんなものも食べ、葉脈は残すというのがこの幼虫の食べ方の特徴です。

広葉樹の中でも例えば、クリの他にもクルミやトチノキ、クヌギ、コナラ、イチョウ、クスノキなどの樹木にも寄生し、すべての葉を食い尽くし、大きな被害を与えます。

クスサンの特徴を紹介!その②繭

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虫の仲間には器用に精巧な繭作りをするものがいますが、クスサンの作る繭も又、特徴的な姿をしてます。クスサンの繭の壁は大きな穴が並んでいるような網目で、向こう側がスケて見えるのです。

荒い目で竹細工のような見た目のクスサンの繭

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クスサン幼虫が作る繭はベ-ジュ色で網目状の俵型をしています。そして、その繭は、繊維がとても丈夫で、手で引き裂き破ることも難しく、ハサミを使ってようやく切れる程です。

繭の状態の幼虫は、見慣れていないと判別しにくいものですが、クスサンの繭は、向こうが見えるという点が珍しく、見間違える事はまずありません。

クスサンの繭は「透かし俵」といわれている

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繭は葉をたくさん集めて作られ、この繭から糸を採ることもできます。繭は糸を寄り合わせ、接着剤のようなもので固め、粗い網目状の壁を作っています。この為、よく「透かし俵」という呼ばれ方もされます。

クスサンの特徴を紹介!その③成虫

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クスサンは成虫になると体長が11〜15cmほどになるとも言われています。蛾の中では巨大な部類に入り、女性の手のひらに乗ってしまいそうです。これだけ巨大な蛾だと、「気持ち悪い」などと感じてしまうのも頷けます。

クスサンの成虫は茶色系!大きさは10cmを超えることも

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成虫は、毛深くて胴が太く、開張10cm以上の褐色の大きな翅を持つことです。又、胴体の毛はベージュ色の事が多く、正面から顔を見ると、オスは触角が大きく、櫛状に発達しメスが発する性フェロモンを効率よく感知します。

クスサンは後翅を広げると、眼状紋と呼ばれる、大きな目玉を思わせる模様があります。外敵に遭遇すると、前翅を上げて後翅の眼状模様を見せて、威嚇します。

クスサンの成虫は9~10月に発生する

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クスサンの成虫は年に一度、秋に入った頃に発生します。羽化すると灯りを求めて集まってきます。しかし、その幼虫が葉を食い尽くす害虫という悪いイメ-ジが強いため、成虫になってから灯りに寄ってきて家の中に入り込み、巨大な身体で飛び回わる姿も又、嫌われてきました。

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