エイプリルフールにルールがある?
エイプリルフールは最近浸透してきた慣習ですが、細かなルールを理解している人はあまりいません。この記事では、多くの人が知らないであろうルールにフォーカスして、その内容を詳しく解説します。
エイプリルフールは一年に一度嘘をついてもいい日
毎年4月1日はエイプリルフールと呼ばれ、一年に一度嘘をついてもいいルールです。中国では「愚人節」、イギリスでは「オークアップルデー」、フランスでは「プワソン・ダブリル」と呼ばれます。
エイプリルフールのルールとは?SNSで広まった?
エイプリルフールのルールをいくつ挙げられますか?ほとんどの人は、「嘘をついてもいい」としか思い浮かばないかも知れません。近年はSNS上で話題に上がる場合が多く、様々なルールがささやかれています。
エイプリルフールのルール①嘘をついていいのは午前中だけ
一般的に浸透しているルールは、「午前中に限って嘘をついていい」です。諸説ありますが、イギリスの記念祭が始まりとの説が有力です。詳しくは以下の見出しで説明します。
エイプリルフールの午後はネタばらしの時間
「午前中についた嘘のネタばらしを午後に行う」とのルールがあります。このルールは、日本国内でSNSによって広まり、人々の間で話題になっていることに過ぎません。
そもそも午前中だけ嘘をついていいが嘘?!
非常にややこしいですが、「午前中だけ嘘をついていい」ルールそのものが嘘だとの説も存在します。意見は分かれており、どちらのルールが本当で嘘なのかがはっきりしていないのです。
エイプリルフールのルール②嘘をつかれても笑って許すこと
普段の日常において、嘘をついたりつかれたりする経験は多々あります。嘘をつかれて思わずカッとなり、喧嘩へと発展するときはありますが、4月1日は笑って許すというのがルールの一つです。
エイプリルフールのルール③人を不愉快にさせる嘘はつかない
嘘をつかれた側は許すのがルールですが、嘘をつく側は人として最低限のモラルは守るべきです。相手を不愉快にさせたり、何か被害を被ったりする嘘はしてはなりません。
上記のルールを守らなければ、友達や恋人などの大切な人を失うことにも繋がりかねません。詳しい内容に関しては、以下で説明します。
エイプリルフールのルールに確実なものは存在しない!
ルールに関しては明確な根拠がないため、人によって何のルールを信じるかは自由です。加えて、国や地域によってもルールは様々なため、これから先に新ルールが出てきてもおかしくありません。
エイプリルフールのルールは日本ではSNSで広がった
日本において、ルールの数々はSNSによって拡散され、若者を中心に認知され始めました。逆を言えば、SNSのおかげでエイプリルフールが毎回話題になるのです。
エイプリルフールのルールにある「人を不愉快にさせる嘘」って?
先ほど説明したルールの一つに「人を不愉快にさせる嘘はつかない」がありました。この見出しでは、人を不愉快にさせる嘘とは一体何なのかを、三つに分けて詳しく説明していきます。
エイプリルフールのルールでNGな嘘①人を傷つける嘘
例えば、二人の仲睦まじいカップルがいるとします。二人は結婚を前提にお付き合いしていますが、彼氏が突然別れ話を切り出します。もちろん嘘なのですが、彼女からすると裏切られたように感じる場合もあります。
ここで挙げたのは単なる例ですが、嘘は時として人を傷つけてしまう場合があります。最悪の場合、本当に別れる結末を迎えてしまうかも知れません。
エイプリルフールのルールでNGな嘘②病気や生死などに関わる嘘
例えば、ある男性が仲の良い友達に「もうダメだ。息ができない、苦しいよ。」と遊び半分でメールを送ったとします。もちろん嘘なのですが、友達は真に受けてしまい急いで救急車を呼んでしまいました。
単なる例に過ぎませんが、病気や生死に関わる嘘は大切な人の信用を失う可能性があります。周りの人を巻き込んで迷惑をかけてしまう恐れもあるため、適切な言葉を選びましょう。
エイプリルフールのルールでNGな嘘③人としてのモラルが問われる嘘
例えば、SNS上に「万引きをしてきた」というフェイク動画を投稿したとします。この例に関しては、決してやってはいけません。場合によっては、通報され警察沙汰になるでしょう。
犯罪や災害に関する嘘は、多くの人に迷惑をかけるだけではなく、自分自身をも追い詰める可能性があります。人としてのモラルが問われる嘘は、何があっても決してついてはいけません。
エイプリルフールルールに新たなルールが追加?!
エイプリルフールのルールはSNSで拡散され広まると述べましたが、新ルールが追加される場合もあります。ルールではありますが単なる迷信で、確証はありません。
エイプリルフールでついた嘘は一年叶わない?!
このルールに関しては、出どころが完全に不明なので信じるか信じないかの違いになります。一年という期間も、何の根拠もない数字です。仮に「結婚した」と嘘をつけば、不幸にも一年は結婚しないのです。
一年叶わないルールを逆手にとって、「今年中に死ぬ」等の縁起をかつぐ嘘をつく方がいます。言い換えれば「今年中は死なない」を表します。
地域によっては一生叶わないとも言われる
地域によっては一年に限らず、一生叶わないと言われる場合もあります。仮にこのルールを信じるならば、自分自身の将来をよく考えて嘘をつかなければいけません。
エイプリルフールはいつから始まった?由来は諸説ある?
先ほども述べましたが、エイプリルフールには明確な起源が存在しません。いつから始まった慣習なのか、どこの国の発祥なのか、由来に関しては諸説あります。有力と言われる説六つを解説します。
エイプリルフールの由来①フランスの新暦への民衆の反発説
16世紀、フランスでは3月25日〜4月1日にかけて新春のお祭りが行われました。しかし、国王シャルル9世が1月1日を新暦に変更したことで民衆が反発し、「嘘の新年」を祝い続ける羽目になりました。
フランスでは、もともと新年のお祝いに贈り物を交換する慣習がありました。嘘の新年になってもこの慣習を続けようと、ふざけた嘘の贈り物を交換し合うようになったのが由来です。
以下でも由来と考えられる説を解説しますが、このフランスの出来事が最も有力だと言われています。国王に対する反発心が生んだ皮肉な慣習とも言えます。
エイプリルフールの由来②キリストの命日
キリストが弟子のユダに裏切られた日を忘れないために、弟子がその日を特別な日にしたのが由来です。しかし、キリストの命日は4月1日ではなく様々な説があるので、有力とは言えません。
エイプリルフールの由来③インドの修行僧の話
インドでは、3月の春分の日から3月末にかけて、悟りを開くための修行が行われました。しかし、修行の期間を終えると僧たちは再び現世に戻ってしまいます。
後に、4月1日は何をやっても無駄な日という意味で「揶揄節」と呼ばれ、他人に無駄をさせて揶揄する慣習になったのが由来です。
エイプリルフールの由来④イングランドのオークアップルデー
オークアップルデーとは、イングランドで1660年に起きた王政復古を祝う記念日であり、午前中は国王への忠誠を示すためにオークアップルの実を上着のボタンに身に着ける慣習があります。
ちなみにオークアップルはりんごではなく、タマバチがナラの木に寄生してできた虫こぶと呼ばれる実です。もちろん食用ではなく、非常に固いのが特徴です。
オークアップルデーはエイプリルフールルールの起源?
上記で説明した午前中に行うオークアップルの実を身に着ける慣習が「午前中は嘘をついていい」というルールの由来です。ちなみにオークアップルを身につけていないと、からかわれたみたいです。
エイプリルフールの由来⑤ノアの箱舟の伝説
ノアの箱舟は、世界を飲み込むほどの大洪水が陸地を襲い、ノアが箱舟に人々を乗せたという物語です。箱舟から陸地を見つけるために鳥を放ちましたが、見つけることなく戻ってきてしまいました。
「鳥を放った行為が無駄であった」ことから、無駄をしていい日になったのが由来です。物語の続きは、何度か鳥を放つと戻ってこなくなり水が引いたことを知ります。
エイプリルフールの由来⑥古代ローマの行事
古代ローマでは、4月1日に限って奴隷を主人の椅子に座らせて、奴隷と主人の立場を逆転させたり、聖職者と道化師が入れ替わったりと馬鹿騒ぎをした出来事が由来と言われています。
日本ではいつからエイプリルフールが始まったの?現在と違う?
最近ではすっかり普及したエイプリルフールですが、日本ではいつから始まったのでしょうか。現在のルールとの違いはあったのでしょうか。詳しく説明していきます。
エイプリルフールが日本に伝わったのは江戸時代
日本にエイプリルフールの文化が伝来したのは江戸時代と言われています。しかし、当時は現在のルールとは大幅に異なっており、人々の認識も大きく違いました。
江戸時代のエイプリルフールは嘘を謝罪する日だった
江戸時代は、今とは違って嘘をついていい日ではなく、嘘を謝罪する「不義理を詫びる日」でした。日頃義理を欠いている人に対して手紙を送るという慣習でした。
現代のようなエイプリルフールは大正時代から
現代のようなスタイルに変化したのは、大正時代になってからです。つまり、エイプリルフールという文化は日本で広まってから、たった100年ほどの歴史しかありません。
エイプリルフールの現代日本での浸透率は?
ある企業の調査によると、4月1日に嘘をついた経験がある人は約45%、嘘をつかれた経験がある人は約35%であったようです。実際にこの慣習に参加していなくても、知っている人がほとんどでしょう。
外国のエイプリフールのルールとは?日本と違う?
海外のエイプリルフールルールについて詳しく説明します。外国と日本との違いや共通点に注目してみるのも、楽しめるポイントです。