最強のアリ「パラポネラ」の生態と特徴!その猛毒を使った通過儀礼とは

漫画「テラフォーマーズ」で一気に認知度が上がったアリ「パラポネラ」。最強のアリとも言われています。パラポネラは猛毒を持つことで知られ、先住民の間では痛々しい儀式に使われることも。この記事ではパラポネラを、生態・特徴、食性、毒、儀礼など徹底調査しています!

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父親の釣り好きに連れられて釣りが好きになったライターです
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最強のアリ「パラポネラ」とは

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パラポネラという名前のアリをご存知でしょうか。この項目では最強のアリと言われるパラポネラについて、生態や特徴、生息域、別名の基本情報をご紹介します。是非、チェックしてみてください。

パラポネラの生態・特徴

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働きアリの体躯は18–30mm、外観は赤茶色です。強硬な顎と毒針を有しています。他の一般的なアリとは違って、パラポネラの女王アリは働きアリと比べ然程大きくはありません。集団生活はしますが、体の大きさ故に狩りにおいては単独行動をします。

アリの進化史

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地面を歩き、土の中に複雑な巣を作るのがアリで、空を飛び、屋根の下や木等に巣を作るのがハチです。似ているのも当然で、アリはハチの化石との比較から、1億2500万年前、スズメバチ(Vespidae)の祖先から分化したと推定されています。

パラポネラの生息域

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中央アメリカ中部に位置するラテンアメリカの共和制国家のニカラグアから南アメリカ中央南部に位置する共和制国家のパラグアイまでの、南米の湿潤な低地多雨林(ジャングル)に棲息しています。

パラポネラは別名「弾丸アリ」

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敵が近づくとノイズを上げつつ飛びついてきて、刺された場合、ピストルで撃たれたような痛みを感じるため弾丸アリ(バレットアント)や、現地では24時間程痛みが続くことから“Hormiga Veinticuatro”(24時間のアリ)とも呼ばれています。

パラポネラの和名「サシハリアリ」

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学名はパラポネラクラバータ(Paraponera clavata)と呼ばれ、和名はサシハリアリと呼ばれています。ナンベイオオアリとも呼ばれていました。非常に鋭い毒針が特徴的なアリですので和名も納得です。ナンベイオオアリは少し昔の呼ばれ方です。

パラポネラは何を食べている?

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パラポネラはどのような物を主食にしているのでしょうか?ここではパラポネラの主食や餌が足りなくなったらどうするのか?パラポネラの持つ猛毒が何のために存在するのかを紹介します。意外な一面もチェックしてください。

パラポネラは小型の昆虫を食べる

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肉食中心の雑食で小さな虫、コオロギやレッドローチといった虫を主食にしています。巣は樹の根元に作られ、樹冠にまで登ることもありますが、地上では活動しないので巣の上まで登ってそこに来る獲物を狩り食糧にしています。

パラポネラは甘露を持ち帰る

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アリの大好物である甘露も例外無く食料になり、甘露とは他の虫、アブラムシやカイガラムシが出す排泄物の甘い汁のことです。甘露はパラポネラの主要な餌で、大顎の間に挟み運びます。顔に似合わず甘党なのは面白いです。

パラポネラは絶食に弱い

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餌が足りないと自分達の幼虫やサナギさえも食べてしまいます。この為にパラポネラの持つ毒は餌を数日間保存するために所有しているのです。毒で麻痺させて獲物を殺さず保存し、獲物は数日間巣の中で貯蔵することが出来ます。

連載終了したキャタピラーにもパラポネラが登場

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昆虫の能力が詳細に説明され、個性的なキャラクター達の能力を的確に反映されています。虫マンガとしてはあのテラフォーマーズさえ凌ぐところもあります。リオック(巨大コオロギ)やパラポネラ(巨大針蟻)の能力を持つキャラクターが特に印象に残る漫画・キャタピラーです。

虫には刺されないようにしたいですね、虫よけリングについて詳しく知りたい方はこちら

「パラポネラアタック」とは

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人間が感じる痛みランキングというものがあります。パラポネラの巣に敵が近づくとノイズを上げ木から落下しつつ襲い掛かり攻撃してきます。噛まれた毒の猛烈な激痛のことをパラポネラアタックと言い、この世にある痛みの全てが一極集中する状態と言われています。

パラポネラは神経毒を持っている

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ポネラトキシンというペプチド系の神経毒を持っており、これに刺された時の痛みはあらゆるハチ・アリの中で最大であるとされています。この神経毒はあくまで獲物を麻痺させ数日間貯蔵するためです。

パラポネラの痛みは弾丸

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上記で紹介したように、別名弾丸アリ(バレットアント)と呼ばれる程刺されるとまるでピストルで撃たれたかのような激痛があります。虫に刺されたときの痛みを表す指標のシュミット指数(Schmidt Sting Pain Index)にはオオベッコウバチの上の“4+”とされている程の痛みがあると言うわけです。

シュミット指数とは

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昆虫学者のジャスティン・シュミットによって昆虫の毒液の痛みを指数化されたもので、彼はこの研究の為に多くのハチ目に刺されました。痛みの強度をレベル1からレベル4の4段階とし、セイヨウミツバチに刺されたときの痛みをレベル2として基準に捉えています。ヒアリのレベルは1でホーネット(スズメバチの仲間)がレベル2とされています。

パラポネラの毒耐性は人それぞれ

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刺された人の体験談では、パラポネラに刺された痛みはベッコウバチの比でなく、足が痺れた感じがしたが若干痛みは残るがその日に治ったという人も居ますが、命に関わる問題になることもあります。刺されたら数日寝込むのを覚悟したほうが良いでしょうが、痛みには個人差があります。

パラポネラアタックを動画で見てみよう

実際にパラポネラアタックの威力を動画で見てみましょう。動画の2分以降からパラポネラが男性の腕に襲い掛かり、凄く痛そうなリアクションをしています。2分20秒のところの刺された痕をみて頂ければ痛さがわかるでしょう。

パラポネラは本当に最強のアリ?

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ここまでパラポネラを最強のアリと紹介してきましたが果たして本当に最強なのでしょうか?ここではもう一つの最強と言われるアリを紹介したいと思います。最強とは一番強いということですが比較してみましょう。

もう一つの最強アリ「ディノポネラ」

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実は最強アリと言われているアリが別に一つ居ます。ディノポネラというアリです。南米アンデス山脈の熱帯雨林の奥地に生息し、ディノポネラは世界最大で自分より大きな獲物に単独で襲い掛かります。大きい点、顎が強い点とパラポネラと多々類似しています。

ディノポネラとパラポネラの違い

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