このような良妻賢母型の女性の場合、子供の世話が終わった時の生きがいの喪失感も当然大きく、空の巣症候群に陥る可能性も高いです。
趣味が無い人や内向的な人もなりやすい
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子供が独立しても、何かの趣味を持っているならそれに集中することで、虚脱感を埋めることが可能です。
無趣味な人の場合、残念ながら虚脱感を誤魔化す方法がありません。そのため空の巣症候群に陥る可能性が高くなります。
同じように内向的な人も、症状が現れやすいです。内向的な人は付き合いの範囲も限られていていて、自分の世界に閉じこもってしまう傾向が強いからです。
シングルファザーも注意
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男性も空の巣症候群を起こすことがあります。男手ひとつで子供を育てたシングルファーザーの場合は、ひとりで父親の役割と母親の役割をこなし、ときには仕事も犠牲にして、子供の世話に専念したはずです。
子供が独立して全てが終わった後の虚しさや、自分の役割を果たした後の虚脱感は、想像を超えるレベルでしょう。シングルファーザーなら「孤独」とも対決しなくてはなりません。
また専業主夫として子育てに専念してきた男性も、同じ立場の女性と全く同じように、空の巣症候群に陥る可能性があります。
空の巣症候群が熟年離婚の原因となることも
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近ごろ、熟年離婚が増加傾向にあります。長い間連れ添った夫婦が離婚するに至る理由は、様々でしょう。しかしその中には、空の巣症候群が関係する離婚が少なくないことも、忘れないで下さい。
このような夫婦には「子はかすがい」という言葉は通用しません。「子はかすがい」については、下記の記事を参照してください。
子育て中の妻との関わり方が大きく影響
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子育の養育の全てを夫が妻に任していた場合、妻の心が知らないうちに夫から離れて行ってしまいます。そして子供が独立した直後の妻は、愛情の対象が無くなって、しばしば空の巣症候群に悩みます。
しばらくして妻が人生を捧げる新しい対象を見つけたとしても、それが夫であることは滅多にありません。しかも夫が子育て後の虚脱感に苦しむ妻に気づかいを示すことができないと、妻は夫を恨むかもしれません。
そのような状態に陥ってしまった夫婦は、熟年離婚の道を突っ走ることになります。
子どもが巣立った後の生活スタイルの変化
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若い時には仲良しだった夫婦が、仕事や子育てなど各々が異為す経験を積み重ねていくうちに、全く違う個性を持った他人同士になってしまうというのは、よく聞く話です。
そんな夫婦であっても子育ての最中は、夫婦としてやって行けます。夫婦が子供の教育を人生の共通目的にしている場合はなおさらです。
しかしそのような夫婦は子供が独立してしまうと、両方が同時に空の巣症候群に陥ります。妻と夫でそれぞれ別々の新しい道を探るため、離婚手続きを始めるかもしれません。