洗い場に水を張っておよそ1％の洗濯液を作っておいてください。この時に洗剤の量が多くなりすぎる傾向がありますので注意してください。1%というのはかなり薄い感じで大丈夫です。洗剤の量が多いと汚れがよく落ちそうに感じるかもしれませんが、決してそのようなことはありませんし、洗剤が完全にすすげない状態はかえってリュックに悪影響を及ぼしますので注意が必要です。
②リュックから不要なものを取り外し、ゴミを払いおとす
洗う前に必ずリュックから金具等の不要物を外してください。金属はコーティングがされているものが大半ですが水にできるだけ浸さない方が良いからです。また、すべてのチャックを開けて洗濯液が中までよく入るようにしてください。チャックを全て開けた状態で屋外でバサバサと埃や細かいゴミを取り払うことをお勧めします。
③洗濯液にリュックをつけて押し洗いを繰り返す
準備ができたら、いよいよ押し洗いで洗濯をしていきますが、押し洗いを始める前に20分〜30分のつけおき洗いをすることがオススメです。つけおきをすることで汚れを浮かせることができますので、その後の押し洗いの効果がだいぶ違ってきます。更に、目立つ汚れ等がある場合は押し洗いをする前に部分洗いとして汚れの部分をスポンジや歯ブラシで叩いて汚れを落とします。こすり洗いをする場合はリュックの繊維を傷めないように軽めにこするようにしてください。
④水でよくすすぐ
洗うことに一生懸命になってついつい「すすぎ」をおろそかにしがちですが、すすぎは十分すぎると感じるくらい徹底的にやってください。洗剤が付いたまま乾かすとシミや色落ちの原因となりせっかくの洗濯が逆効果となる可能性もあります。十分すすげているかどうかは新しくした水の色を見て判断してください。洗剤が残っていると水が濁りますからすぐにわかると思います。
⑤よく水を切ってから乾かす
干す前に水をよく切りましょう。基本的には手で絞ってください。洗濯機の脱水機能を使いたいという方もいらっしゃるかもしれませんが、洗濯機の脱水機能を使うと「型崩れ」や「シワ」の原因となる危険性もあります。
リュックの洗濯方法④洗濯機（全体洗い）
リュックを手洗いしたいけど、「時間がない」方や「ちょっと面倒くさい」と思ってらっしゃる方もいらっしゃるかもしれませんね。安心してください、リュックを洗濯機で洗うことも可能です。手洗いと比較すると「型崩れの心配」や「汚れの落ち方が多少荒くなる」と言った部分も確かにあるのですが、しっかりと手順を守って洗濯すれば大きな失敗もなく簡単にできますので、その手順をきちんとマスターしていきましょう。
①素材表示と選択表示を確認して洗濯機での選択が可能か否かを見極める
本日の記事の中でも何度か解説している事項ですが、洗濯機を使って選択する際にはもう一度初心に戻って洗濯表示を確認をしてください。思い込みで「できるはず」と思って失敗することが一番後悔することですので、ちょっとした時間で確認ができるこの工程をないがしろにしてはいけません。下記の画像の①や②の表示があったら洗濯機は使えませんので諦めて手洗いをしましょう。
②リュックの中身の確認し金具等を外す
リュックの保護と洗濯機の保護の両方を考えて取り外しの可能な金具や装飾品は必ず取り外してください。また、よくある失敗としてポケットの中に入っていたティッシュが洗濯機で細かく砕かれて、ティッシュだらけの洗濯物ができてしまうということがあります。必ずすべてのポケットの中を確認して何も入っていない状態にしてから洗濯をしましょう。
③リュックを裏返して洗濯ネットに入れる
いよいよ洗濯機に入れる段取りですが、まず最初にリュックを裏返して洗濯ネットに入れます。これはリュックの型崩れを防ぐために大切なことですので面倒だと思わずに実施してください。ちょっとした手間でリュックが長生きします。
④中性洗剤を洗濯機にセットして、手荒いコースで洗濯をする
洗剤は中性洗剤を使うことをおすすめします。ポリエステル素材のものであれば弱アルカリ性の洗剤も使うことが可能ですがやはり中性洗剤のほうがリュックには優しいです。この時にきれいにしたいという思いから「漂白剤」を入れたいと思われる方がいらっしゃるようですが、絶対にやめましょう。また、汚れがひどい場合には水よりもぬるま湯がよいといわれていますが、最近の洗剤は性能もよく、また、「ナイロン製」のリュックは熱に弱い特性がありますので、私は水での洗濯で十分だと思っています。
⑤脱水をするか否か？
基本的には、洗濯機での脱水はせずに干していきますが、これはリュックの型崩れやしわを防ぐためです。布製のリュックなどで相応の期間使い込んだリュックなどの場合で、多少のしわや型崩れは特に気にする必要がないと判断した場合は、脱水をしてもかまいません。洗濯機で脱水をかけて干すと短時間でよく乾くというメリットもありますので、どちらを選択するかはご自身でご判断をお願いします。
リュックを洗濯機で洗って干している下記の動画を実際に洗う前に確認してみてください。この動画では③の工程は実施されていませんが、特に大きな問題は発生していません。
リュックの洗濯方法⑤番外編
リュックの洗濯の番外編として、消臭と除菌の方法を解説致します。「洗濯するまでではないと思うけどちょっと気になるな」という時には除菌や消臭でリュックをリフレッシュしましょう。
リュックの除菌
市販の除菌シートや除菌スプレーを使うのが一番簡単な方法ですが、キチンと除菌したい方はフェノール系の消毒液を使ってみてください。ぬるま湯と消毒液を1対1で混ぜた液体でタオルを絞りふきあげれば綺麗に除菌ができます。
リュックの消臭
リュックの気になる匂いは、汗の匂いや食べ物の匂いだと思いますが、消臭スプレーでなかなか取れないことがあります。そんな時はバニラエッセンスを数滴たらした水を新聞紙につけて、クシャクシャと丸めてリュックの中に入れ2〜3日放置しておいてください。嫌な匂いが新聞紙に吸収されて匂いがとれます。
リュックの干し方
リュックを干す時は、必ず日陰の風通しの良い場所にリュックを吊り下げて干してください。びしょびしょのリュックをキチンと乾かしたいという思いで日差しのあるところに干したくなる方もいらっしゃるかもしれませんが、日光の日差しによって色あせが発生したりする危険性がありますので注意が必要です。また、乾燥機も繊維を傷める可能性がありますから自然乾燥をお勧めします。
洗濯した綺麗なリュックで出かけましょう
さて、今回はリュックの洗い方を解説してまいりましたがいかがでしたでしょうか？手洗いと洗濯機洗いでの注意すべきポイントを理解して失敗のない洗濯をしていただければと思います。愛情を持ってリュックに接すればきっと良い出会いにもめぐり会えると思いますので、気持ちよくリュックを使いましょう。
