コットンタープの素材の「コットン」とは?
コットンタープの素材である「コットン」には2種類の生地があります。最近の主流となっている生地は「ポリコットン」あるいはTCとよばれる素材です。もう一つは、昔からあるコットン100%生地ですがそれぞれの特徴を簡単にご紹介していきましょう。
ポリコットン素材とは?
ポリエステルとコットンのを混ぜ合わせた素材であるポリコットンですが、TCともよばれることがあります。TCは、テトロンとコットンの頭文字でテトロンはポリエステルの商標名です。
繊維メーカーである帝人と東レが開発したポリエステルに名前を付ける際に、帝人のテと東レのトを1文字ずつ取って、ナイロンの音をもじってテトロンと名付けたと言われています。
肝心の素材の特徴は、丈夫で、シワになりにくく、乾きやすいというポリエステルの良い部分と、通気性・吸湿性に優れていて、見た目が良いというコットンの良いところが合わさっていて非常に便利な生地素材です。
コットン100%素材の特徴!
価格が高く、重量が重いコットン100%の生地は最近では少なくなってきていますが、コットン100%の生地の魅力は、なんと言ってもその風合いと耐火性です。ポリコットンが優れた素材であっても、やはり、その風合いは100%コットンにはかなわないとおっしゃる方が少なくありません。
価格、重量、取り扱いしやすさ、風合いのどれを重視するのかによって好みが違ってくると思いますので、ぜひ現物を直接ご覧になってご判断いただきたいと思います。
コットンタープと化繊タープとの違いは?
さて、次にコットタープと通常の化繊タープの違いについてみていきましょう。最大の違いは耐火性ですが、その部分は特別に別途解説をしますので、ここではそれ以外の違いをご紹介します。
コットンタープはサイトに映える色合いと風合いが抜群
先ずは見た目の印象が大きく違います。コットンタープはその風合いがなんとも自然の景観にマッチするので、風景に溶け込むという表現が良いのか風景の一部となるという表現が良いのか迷うほどです。
必ずしもカラフルではないので、かわいいイメージではないですが、インスタ映えすることは間違いありません。特にキャンプ経験者が見たらすぐにそれがコットンタープであることがわかるでしょう。
コットンタープは遮光性が高く涼しい
コットンタープは、生地が厚いこともあって、遮光性が化繊タープとは比べ物にならないほど優れています。夏場で日差しが強いときに比べると、全く別物であると思えるほど違います。
遮光性が高いということは、その下にできる影も濃くなるということですので、タープの下の温度にも大きく影響があります。夏場は、焚き火をする夜の前に日中の暑さからタープがも持ってくれることが大切ですので、コットンテントの大きな魅力の一つと言えます。
コットンタープは吸湿性が良く結露しにくい
コットンタープは、吸湿性が高いので結露が起こりにくいという特徴があります。結露は、通常テント内などで冬の時期に起きる現象ですが、これは気温差によってテント内の湿気が水滴化してテント生地に着くことで発生します。
気温差とは、外気と内気の差のことで気温差の境目となる生地に水滴ががつく現象なのです。コットン素材は、この水滴を吸収してくれるので結露が発生しにくくなるという仕組みです。
コットンタープ最大の魅力は「火に強い」こと!
コットンタープの最大の魅力は、火に強い事です。焚き火を楽しむためにこっちんタープを検討してらっしゃるキャンパーの皆さんも多いはずです。
コットンタープの別名は「焚き火タープ」
コットンタープは「焚き火タープ」という別名で呼ばれることもしばしばあります。これは、キャンプで焚き火を楽しむ際にポリエステルのタープだと火の粉が飛んで溶けてしまうのに対して、コットンタープは多少の火の粉では溶けたり燃えたりしないからです。
もちろん、コットンタープは難燃素材ではありませんので、火をつければ燃えてしまいます。「焚き火タープ」というネーミングを誤解して焚き火のすぐ近くで使うのは好ましくありませんので、一定の距離を保って使うようにしてください。
焚き火をするなら絶対にコットンタープ!
焚き火は、寒い時期だけでなく夏場でも、その炎の揺らぎに安らぎを求めて頻繁に行われます。そんなときに活躍するのがコットンタープです。流石に焚き火のすぐ真上にタープを張ることはおすすめできませんが、焚き火をする予定がある時は極力コットンタープを用意するようにしましょう。
化繊タープは一度火がつくとあっという間に燃え広がり危険です。タープが解けるだけならまだしも、隣接したテントも燃える可能性が高いですし、最悪、隣地のキャンパーにも飛び火して迷惑をかけることになっては大変です。
コットンタープは雨漏りはしない?
コットンタープの防水性については、心配される声が結構聞こえてきます。やはり、ポリエステル素材に比べると水に弱いというイメージが定着しているからでしょう。ここでは、コットンタープの防水性を解説します。
コットンは素材の特性上防水性は高い
そもそもコットン素材は、素材の特性からして防水性能が結構高いです。素材の特性というのは、コットン素材自体が水を含むと膨張する性質を持っていて、膨張した素材が水の侵入を防ぐという性質を有している事をさします。
上記の素材特性は、ちょっと困惑する状況を作ったりもします。通常一般的なイメージでは製品が新品の時はなんらかの処理がされていて防水性が高く、徐々にその機能がなくなってくると考える方々大半です。
ところが、コットン素材の場合、新品でおろしたての素材は雨に濡れてもすぐに生地自体が膨張しないため水を通してしまうことがあるのです。これは決して不良品なわけではありません。対策としては、新品にコットンタープを強い雨の日に使い始めない事です。
はっ水処理をすればさらに防水性が高まる
さて、コットンタープも使っていくうちに、徐々に撥水加工が取れて、水が染み込む状態になることがあります。そんな時は、撥水剤を使ってメンテナンスをすることによって撥水効果を再生させましょう。
撥水剤にはいろいろなタイプのものがありますが、おすすめなのは手軽なスプレータイプではなく、撥水剤を生地に染み込ませて乾燥させるタイプです。手間は多少かかりますが効果が全然違いますので、一度試してください。
おすすめは、こちらの「NIKWAX COTTON PROOF」です。お値段も大きな経済的負担にならないと思いますので、ご活用ください。
コットンタープおすすめ①【テンマクデザイン】Takibi-Tarp Cotton Hexa
タープの下で焚き火が可能!
このコットンタープは、タープの下で焚き火をしても大丈夫というのが売り文句となっています。素材によっぽどの自信がないとこのようなコメントをメーカーから出すことはできないので、品質的には大いに期待ができる一品です。
商品詳細
- サイズ:570×560cm
- 収納サイズ:18.5×19×80cm
- 重量:8.1Kg
- 素材:コットン(撥水加工、防カビ加工)
- 付属品等:ロープ、収納袋(注意:ポールは付属していません)
コットンタープおすすめ②【テンマクデザイン】Takibi-Tarp Cotton Recta
別売りの難燃シートと組み合わせて焚き火を楽しむ!
このタープは火の粉に強いコットンを使用していますが、焚き火の近くで使用する際には「別売りのTakibi-Tarp専用難燃シートを合わせて使ってください」とのメーカー注意が付いています。メーカー注意事項をきちんと守って焚き火を楽しみましょう。
商品詳細
- サイズ:440×495cm
- 重量:7.4Kg
- 素材:コットン
- 付属品等:ロープ、収納ケース(注意:ポール、ペグは付属していません)
コットンタープおすすめ③【ノルディスク】カーリ12
ポールが長めだから焚き火がしやすい!
コットンベルテントが有名なノルディスクのコットンタープは、付属のポールがベルテントの高さにタープ位置を合わせることが可能なように長めになっています。これは、コットンタープの近くで焚き火をすることを考えた場合、火の粉が届きにくいというメリットとなります。
商品詳細
- サイズ:300×400cm
- 収納サイズ:94×30cm
- 重量:7.5Kg
- 素材:ポリエステル65、コットン35
- 耐水圧:350mm
- 付属品等:スチールポール2本(260cm)、ペグ10本、ロープ5m