常人には理解不能なサイコパス事件
サイコパスとは、精神異常者のことを指します。体に見える障害はなく、IQが高いこともありますので周囲の人から見れば普通の人間にしか見えないため、見た目だけではサイコパスかどうかの判断はできません。
IQ等が高いことから、魅力的に見える部分もありますが、慈悲がないや冷酷な面があり自分の行動を悔んだりしないことから残虐な事件などを起こして初めてサイコパスと判断されることが多いですが、サイコパスの人が起こした事件を紹介していきます。
サイコパスが起こした事件簿①満月の夜の殺人事件
「満月の狂人事件」の概要
正確な人数は明らかになっていませんが、24年間でアメリカ23州で400人を殺し遺体を切断したのち食べている狂気的な殺人事件となります。犯行が満月の日に行われていたため、満月の狂人との異名を持つ殺人犯です。
- 犯人名;アルバート・フィッシュ
- 発生年月日:1910年から1934年の24年間
- 被害者数:400人
- 異名;満月の狂人・グレイスマン・ブルックリンの吸血鬼
- 犯行場所:アメリカ
- 逮捕の経緯;1928年に殺害した女児の家に6年後手紙を送ったことから逮捕される
犯人の言葉「最高のスリル」
裁判の際にアルバートは精神異常であると主張をしていましたが、陪審員はアルバートの主張を退け有罪判決が下され死刑判決となりました。裁判から約1年後の1936年の1月に電気椅子による死刑が執行されています。
死刑執行の際、アルバートは「一生に一度しか味わえない最高のスリル」との言葉を残して電気椅子に臨んでいます。また、1度の電撃では死に至ることができず、2度目の電撃で息を引き取っています。
サイコパスが起こした事件簿②300人以上殺害したシリアルキラー
300人以上殺したヘンリー・リー・ルーカス事件の概要
アメリカ17州で300人以上殺したと言われているシリアルキラーです。レクター博士のモデルとなった人物とされており、最初の殺人は14歳の少年の時で母親に虐待されていたことから自分の母親も殺害している殺人犯です。
- 犯人名:ヘンリー・リー・ルーカス
- 発生年月日:1960年から1983年の23年間
- 被害者数:300人以上
- 犯行場所;アメリカ17州
- 逮捕の経緯;母親を殺害の際逮捕され10年刑務所に服役。仮出所で刑務所を出たすぐそばで女性を殺害。その後殺害を続け1983年に逮捕
犯人の言葉「殺人は息をするのと同じ」
ヘンリー・リー・ルーカスは警察ので取り調べの際に、「殺人は息をするのと同じ」や「性交渉をしたければ力づく。殺すしかない」と発言をしています。1989年に死刑執行の予定でしたが、証拠不十分のため延期となっていました。その後2001年に心臓発作のため刑務所内で息を引き取っています。
サイコパスが起こした事件簿③遺体ごと家を焼く同一手口
一家皆殺し事件の概要
ウクライナの殺人犯で、警察での呼び名はターミネーターと呼ばれていました。犯行手口は全て同じ一軒家に侵入した後大人は銃で殺害・子どもは撲殺という一家皆殺しをしています。金品等金目の物を盗んだ後は証拠を隠すために家を遺体ごと焼いています。
- 犯人名:アナトーリ・オノプリエンコ
- 発生年月日:1989年から1996年の7年間
- 被害者数:52人
- 犯行場所;ウクライナ
- 逮捕の経緯;親戚の家にいた際、盗んでいた金品などが見つかり、家を追い出され親戚の通報により1996年に逮捕される
犯人の言葉「被害者の最後の姿を見るのがすき」
アナトーリ・オノプリエンコは、警察での取り調べに対して「被害者の最後を観察するのが好き」「最後の息をする瞬間や死ぬ瞬間を見るのが好き」「生きようともがく姿が好き」等と発言をしています。
裁判で1993年に一度死刑判決を受けていますが、欧州連合の要請で死刑は廃止され終身刑に変更となっています。刑務所に収監されていたアナトーリ・オノプリエンコは2013年に心不全で息を引き取っています。
サイコパスが起こした事件簿④全英最凶の女
ムーアーズ殺人事件の概要
ムーアーズ殺人事件と言われているこの事件は、恋人ともに犯行を行っていた事件になります。被害者は10歳から17歳の子どものみで身代金目的ではなく単なる快楽のために犯行を犯し遺体を遺棄していたカップルと言われています。
- 犯人名:マイラ・ヒンドリー(女性)・イアン・ブレイディ(恋人)
- 発生年月日:1963年から1965年の2年間
- 被害者数:5名(内4名は性的暴行の痕跡があった)
- 犯行場所;イギリス
- 逮捕の経緯;マイラ・ヒンドリーの妹の夫が殺害に加担したことにり、妹と妹の夫により警察に通報され逮捕される。
犯人の行動「写真やいたぶる様子を録音する」
マイラ・ヒンドリーとイアン・ブレイディは、被害者の少女等に性的暴行を行って殺害をしていますが、暴行の際に写真を撮ったり、被害者をいたぶっている最中の音声を録音するなどの行為を行っています。
マイラ・ヒンドリー、イアン・ブレイディともに終身刑の判決が下されています。マイラ・ヒンドリーは「自分は更正している」と発言し終身刑の判断を訴えていましたが、釈放されることはなくマイラ・ヒンドリーは2002年・イアン・ブレイディは2017年に刑務所内で病死しています。
サイコパスが起こした事件簿⑤自分の子どもも殺害する夫婦
フレッド、ローズ・ウエスト夫婦殺人事件の概要
フレッド・ウエスト、ローズ・ウエストの夫婦の間には16人の子どもがいますが、自分の子どもと若い女性を性的暴行の末に殺害し遺体を切断。自宅の庭や床に遺体を埋めるという夫婦で自分たちの子どもでも残虐に殺害した事件です。
- 犯人名:フレッド・ウエスト、ローズ・ウエスト
- 発生年月日:1964年から1992年の28年間
- 被害者数:12名
- 犯行場所;イギリス
- 逮捕の経緯;娘の友人が警察に通報したことにより逮捕されるも一度釈放される。その後捜査令状により家宅捜査をしたことにより遺体がみつかり1994年に逮捕される。
犯人の言動「俺がお前を作った」
フレッド・ウエストは、妹を性的暴行した際に「みんなやっていること」と発言。自分の娘を性的暴行した際には、「俺がお前をつくってやった」「だから俺にはお前を触る権利がある」あるとの発言をしています。
逮捕後フレッド・ウエストは刑務所内で首吊り自殺をしています。ローズ・ウエストには終身刑の判決が下されています。他海外で起きた事件で未解決となっている事件に興味がる方はこちらをご覧ください。
サイコパスが起こした事件簿⑥パリ人肉事件
パリ人肉事件の概要
この事件は、事件はフランスのパリで起きた事件になりますが、犯人は留学生の日本人が起こした事件になります。友人の女性を射殺して、女性の遺体を切断したあと肉を食べた猟奇的殺人事件となります。
- 犯人名:佐川一政
- 発生年月日:1981年
- 被害者数:1名
- 犯行場所;フランス
- 逮捕の経緯;バラバラにして、食した部分以外をスーツケースに入れ池に遺棄しようとするも目撃されその場から逃走する。目撃者が警察に通報したことにより逃亡から2日後に逮捕される。
犯人の言動「食べたかっただけ」
佐川一政は女性を殺害後遺体の一部を生で食したり、切断してフライパンで調理するなどの猟奇的な行動をしています。取り調べて佐川一政は「殺したかったのではなく、ただ食べたかっただけ」と話しています。
犯行を自供していた佐川一政ですが、フランス警察の取り調べで腹膜炎を脳膜炎と誤った通訳をされ心神喪失状態として無罪となっています。翌年の1985年に日本に帰国しましたが日本では責任能力ありと判断されるもフランス警察が捜査資料の提出を断ったことにより、裁判は行われていません。
サイコパスが起こした事件簿⑦佐世保女子高生殺害事件
佐世保女子高生殺害事件の概要
佐世保市に住む女子高生が同級生の女子生徒を殺害し、遺体をバラバラに切断するという2014年に起きた事件となります。同級生を殺害したことから、当初は怨恨の可能性もありましたがトラブルはなく、快楽殺人であったとの見解になります。
- 犯人名:未成年のため、非公表(当時高校1年生の女子生徒)
- 発生年月日:2014年
- 被害者数:1名
- 犯行場所;日本(長崎県佐世保市)
- 逮捕の経緯;被害者の父親が警察に捜索願を出す。加害者の女子高生は一人暮らしをしており、そのマンションで被害者の女子高生の遺体が発見されたことにより逮捕される
犯人の言動「体の中を見たかった」
加害者の女子高生は、被害者の後頭部を鈍器のようなもので数回殴打したあと、ひも状のもので絞殺しています。その後首と左手首を切断しています。加害者が未成年であったことから少年法により家庭裁判所にて医療少年院送致と保護観察処分が下されています。
サイコパスが起こした事件簿⑧津山三十人殺し事件
津山三十人殺し事件の概要
たったの一晩で、村人30人が殺害されるという大量殺戮事件が1938年に起きました。殺害方法は日本刀・猟銃・斧と様々で命乞いをした人の中には、殺されずに生き延びた人もいます。この事件をモデルとした本なども複数出版されています。
- 犯人名:都井睦雄
- 発生年月日:1938年
- 被害者数:30名
- 犯行場所;日本(岡山県)
- 逮捕の経緯;犯行を行った都井睦雄は、30人の村人を殺害した後、所持していた猟銃で自分の心臓を打ち抜き自殺をしています。遺体は事件の翌日に山狩りによって発見されています。
犯人の行動「事前に遺書を書く」「必死で命乞いすれば助ける」
犯人の都井睦雄は、犯行の数日前から姉などに遺書を書いています。犯行時間は約1時間半となりこの短時間の間に子どもも関係なく30人を殺害し、その後隣の集落の家に紙と鉛筆を借りて追加の遺書を書き残しています。その家の住人には特に危害を加えることはなく子どもに「しっかり勉強するように」と言葉を残しています。
サイコパスが起こした事件簿⑨幼女連続誘拐殺人事件
幼女連続誘拐殺人事件の概要
1988年から1989年の1年間で4人の幼い少女を誘拐しわいせつな行為を行ったうえで少女を殺害し山中などに遺棄をした事件になります。わいせつ行為を行う様子をビデオ撮影していたり犯行声明文を送りつけたりしています。
- 犯人名:宮崎勤
- 発生年月日:1988年から1989年の1年間
- 被害者数:4名
- 犯行場所;日本(東京都・埼玉県)
- 逮捕の経緯;1989年に幼い姉妹にわいせつな行為をしていたところ、姉妹の父親に見つかり取り押さえられ現行犯逮捕されています。その後取り調べて4人の幼女の誘拐と殺人の供述を始めたことから殺人で再逮捕となります。
犯人の言動「まだ途中だったのに」
宮崎勤は、取り調べなどで動機について曖昧な供述が多かったことから明確な動機については明らかになっていません。裁判で死刑判決が下され、控訴・上告をしていますが上告が棄却されたことにより死刑が確定し、2008年に死刑は執行されています。
被害者や被害者遺族に対しての謝罪の言葉は一切なく、裁判で裁判長に言いたいことは?と問われたときも、「ビデオ・カメラを返してください」「車が動かなくなると困るのでガソリンを入れておいてください」などでした。死刑執行前の最期の言葉も謝罪ではなく「あのビデオまだ途中だったのに」の一言です。
サイコパスが起こした事件簿⑩横浜港バラバラ殺人事件
横浜港バラバラ殺人事件
2009年「殺さないでください。せめて殺してから切ってください」と懇願した被害者の首を生きたまま電動のこぎりで切断し殺害した残虐な殺人事件となります。麻薬密輸によるトラブルが原因とされており、殺害後遺体をバラバラにして横浜港に遺棄をしています。
- 犯人名:犯行グループは全部で7名(実行半池田容之・共犯者とみられる1人は国外に逃亡したとあれ国際指名手配中)
- 発生年月日:2009年
- 被害者数:2名
- 犯行場所;日本(神奈川県)
- 逮捕の経緯;犯行グループは覚せい剤取締法違反で逮捕されその後死体遺棄・強盗殺人罪など複数の罪で逮捕となります。殺人の実行犯の池田容之は裁判員裁判で初めて死刑判決を言い渡されています。
犯人の言動「切れないだろ」
池田容之は、犯行時「家族に電話をさせてくれ」「せめて殺してから切ってほしい」と懇願する被害者に対し、「動いちゃだめだろ」「切れないじゃないか」と言葉を投げ、生きた状態のまま被害者の1人を電動のこぎりで切断しています。その後、遺体をバラバラにして遺棄をしていますが、生きたままの状態で首を切断するなど冷酷な犯行となります。
サイコパスが起こした事件簿⑪酒鬼薔薇聖人殺人事件
酒鬼薔薇聖人事件の概要
神戸連続児童殺傷事件、この事件の別名は酒鬼薔薇聖人事件と呼ばれており犯人が新聞社に送った犯行声明文の差出人の名前が酒鬼薔薇聖人と記載があったことから、酒鬼薔薇聖人事件とも呼ばれています。
この事件は、小学生の男児の切断された頭部が中学校の校門前に置かれていた事件で、他にも小学生が襲われる事件が以前にもあり2名の小学生が殺害され3名が負傷している事件で犯人が当時14歳の少年であったことが世間を震撼させています。
- 犯人名:酒鬼薔薇聖人(犯行声明文の差出人の名前であり、犯人は14歳であったことから本名は非公表)
- 発生年月日:1997年
- 被害者数:死亡者2名、負傷者3名
- 犯行場所;日本(兵庫県)
- 逮捕の経緯;加害者の少年が度々動物虐待をしていたとの証言などから警察は早い段階で加害者の少年に目星をつけていた。犯行声明文の筆跡と加害者の少年の筆跡が一致したことにより逮捕となる。
犯人の言動「ゲームの始まりです」
男児の切断した頭部を校門に置く際に、男児の口に手紙を咥えさせている、その時の文章に「ゲームの始まりです」「愚鈍な警察諸君」「殺しが愉快でたまらない」など、警察をあざ笑う文章や、快楽目的での犯行を示唆する文章をのこしています。
サイコパスが起こした事件簿⑫光市母子殺人事件
光市母子殺害事件の概要
- 犯人名:18歳の少年(未成年のため、氏名等非公表)
- 発生年月日:1999年
- 被害者数:死亡者2名(主婦1名、乳児1名)
- 犯行場所;日本(山口県)
- 逮捕の経緯;犯行時、加害者は金品を奪っており盗んだお金でゲームセンターなどで遊んだりしていたが、事件から4日後に逮捕される。
犯人の言動「ドラえもんを信じていた」
加害者は、殺害した乳児を事件現場の家の天袋に隠しており、そのことの供述でドラえもんがいると信じていたから何とかしてくれると思ったと話しており、主婦を殺害後に乱暴したことについては生き返ってほしいかったからと話しています。
犯人の少年は、刑事裁判で裁かれており一審二審ともに無期懲役判決を一度受けるも最高裁で破棄戻しされ差し戻し控訴審で死刑判決の判決がくだされ現在も広島拘置所に収監中となっており、2012年に弁護団が再審請求をしています。
「サイコパス」とは反社会的人格の一種
サイコパスとは、反社会的人格の一種で考え方や行動などが通常の人とは違っていることです。サイコパスの脳構造は3つの要因から成り立つとの見解があります。前頭前野から扁桃体へつながる機能の低下・遺伝子的要因・幼少期の虐待(精神的・身体的)が挙げられています。
サイコパスは心理学用語「精神病理者」
サイコパスという言葉は心理学用語として使われている言葉になります。異常心理学や生物学的精神医学の分野で使用されることが多い言葉となります。サイコパスの特徴とされるものには以下のようなものが挙げられます。
- 良心が異常なまでに欠如している。
- 他人に冷酷であり、周りに共感しない
- 行動に対する責任や後悔がない
- 自尊心が強い
- 口が達者だったり、頭脳明晰だったりと魅力的な一面もある。
数百人に1人の割合で存在するサイコパス
欧米では、サイコパスとされる人数が多くおおよそ25人に1人がサイコパスと言われています。日本では欧米に比べると割合は低いですが、250人に1人はサイコパスとの見解があります。日本の人口・世界の人口から見ても意外と身近なところにサイコパスの可能性がある人はいると推測されます。
サイコパスの特徴的な思考や行動
先ほどの見出しで紹介したように意外と近くにサイコパス気質のある人たちは存在しています。サイコパス気質のある人には通常の人間とは行動や性格など異なる箇所がいくつかあります。ここでは、サイコパスの気質の人の思考や行動についてのいくつかあるうちの4つを見ていきます。
【良心の極端な欠如】罪悪感をまったく感じない
通常の人間は、悪いことをすれば罪悪感が生まれ後悔し良心が痛むものです。そのため、悪いことをすると後でどうなるか考えることができたり、反省したりすることができますがサイコパス気質の人は、基本的には良心が欠如しているため自分の行いに対して後悔したり罪悪感を感じることはありません。
サイコパスとされる人には、良心の欠如・罪悪感を持たないと言われているため、自分の利益や自分を守るため・自分の人生にとって邪魔だと思うことには、平気で相手を傷つけたり・消したりすることを繰り返してしまう傾向があります。
【他者への共感がない】他人の痛みを理解できない
サイコパスとされる人は、自分の欲求に忠実であることが多いです。そのため、相手に共感することができないとされており性格も冷淡であるとの見解がありますが、冷酷さを表に出すと自分の魅力等が出せないと理解をしているため人前では好印象を持たれるように演技をしています。
【責任を取ろうとしない】行動が衝動的で無計画
自分の行動や感情をコントロールすることができないこともサイコパスの気質があります。何気ない日常で起こるちょっとしたことにイライラしたり、怒ったり攻撃したりしてしまい自分自身の感情をコントロールすることが難しいと言われています。