空想の隣人を作り出す子どもに多く見られる原因として、いわゆる一人っ子である、というものがあります。
友達が上手く作れなかったり、他人の家の兄弟姉妹が仲良くしている姿を見て強い憧れを感じ、そういった原因で空想の友人を作り出してしまうのです。
子どもの家庭環境が良くない
また、その子どもの親が非常に暴力的であったり、性的虐待を受けていたり、ネグレクトなどの児童虐待を受けていたり、子どもの家庭環境に原因がある場合です。
ネグレクト 【neglect】
養育者による,子供に対する不適切な保護や養育。衣食住を十分に世話しない場合や,精神的・医療的なケアを十分に行わない場合など。栄養不良や発達障害などを引き起こすほか,人格形成に多大な影響を与える可能性がある。育児放棄。養育放棄。 (引用:三省堂 大辞林)
そういった最悪な環境でみずからの身を守るために、一種の逃避として空想の友人を生み出すのです。
コンプレックスからの逃げ口として
自分はダメなやつなんだ…とネガティブに捉えてしまいがちな子どもは、コンプレックスを解消しようとして自分を肯定してくれるようなイメージを作ります。
無意識のうちに、架空の友達に自分の至らないところをわかってもらおうとするのです。
親が過保護なことが原因
親が過保護・過干渉な場合、親が原因で子どもが極端に口出しされたり行動を制限されることを嫌い、空想の友人をつくり出す場合も。
その行為を愛情と捉えるのであれば話は変わってきますが、子どもが過保護を拒否してしまうと自由にさせてくれる友達を作り出すという形です。
性的興味が出ることが原因も
もう一つの場合として、子どもが性に目覚める時に空想上のフレンドを作り出します。子どもが性に目覚める原因は様々でしょう。
好きなアニメや漫画のお色気シーン、両親の情事を目撃してしまった…そういった時、興味の対象としての「イマジナリーフレンド」が生まれます。
イマジナリーフレンドがいる子どもはどう成長する?
では実際に「イマジナリーフレンド」を生み出す子どもたちはどういった成長をするのでしょうか?
自ら作り出した想像上の現象とはいえ、空想の友人は子ども自身に大きな影響を及ぼします。
いなかった子どもより社交性が高くなる
皆さんは自分自身とトークしたことはありませんか? 誰もいないところで一度試してみると、自分と向き合うことで考えがスッキリと整理出来ることがわかります。
空想の友人も同じで、話すことで子どもの社会性やトーク力が鍛えられると言われています。
周囲の人の感情に敏感で感受性が豊かになる
「イマジナリーフレンド」を生み出す子どもは、一見すれば内向的で孤独、かつ誰とも話したくないようなイメージがあります。
しかし、彼らはむしろ他人への強い興味を持っており、周囲の人の感情に敏感であるがゆえにこういった友人を作るのです。空想の友人を通して成長することで、感受性が豊かに育っていくのです。
想像力が豊かになる
空想の友人を持つ子どもは、他の子どもに比べ特段に視覚や聴覚イメージが強いわけではなく、どちらかといえば他人の視点を想像する力やトークの構造を考える能力が優れているのです。
そういった子どもはアニメなどの作品の登場人物といった架空の友人に強く感情移入が出来る力を持っています。人の気持ちを想像する力に長けているのですね。
イマジナリーフレンドは大人でも作れる?作り方を紹介
そんな「イマジナリーフレンド」ですが、大人になってしまった我々とは無縁の友人…というわけでは決してありません。
大人でも作ろうと思えば作れるのです。今回はその空想の友人の作り方について言及していきたいと思います。
作り方①設定を考える
作り方としてまずイメージの設定を考えていきます。ノートやメモに書いて整理していくのがより具体的になるので作り方としては、その方がよりベターだと思います。
作り方は人間かそうでないか、名前は、性別は女か男か(オスかメスか)、性格は大人しいのかそれとも活発なのか、とにかくこの部分は作り方の基礎に当たる部分なのできちんと考えていきましょう。
作り方②絵に描くとより効果的
自分の望んだ見た目を投影するには頭の中のイメージを絵に書き起こす必要があります。
曖昧なイメージでの作り方では、架空の友人に理想を投影することは非常に難しいでしょう。