はじめに
夏のメインゲームとして人気が高まっているハタ類をメインターゲットとするグルーパーゲーム。グルーパーゲームの中でも最も人気があると言っても良いオオモンハタ。岸から手軽に狙えるということもあり人気を集めています。根魚独特の下に潜っていく強烈な引きが、青物などとは違った面白さを与えてくれます。今回はそのオオモンハタについて、その生態や生息域、釣り方、オオモンハタを使った料理などを紹介していきます。
オオモンハタの生態、生息域
比較的暖かい海の岩場に生息
オオモンハタ(大紋羽太)はスズキ目ハタ科ハタ亜科マハタ属に属する魚です。生息域は小笠原諸島、長崎、鹿児島県東シナ海沿岸、また相模湾から九州南岸にかけての太平洋沿岸の比較的暖かい地域に生息しています。またロックフィッシュとも呼ばれ、沿岸の岩礁域に生息しています。大きなもので50センチほどで、餌となる小魚、キビナゴ、イワシ、ネンブツダイなどを求めて移動します。グルーパーの中では回遊性が高くボトムより中層に浮いていることが多いです。オオモンハタは性転換する生き物で小さいときは全てメスです。成長するに従ってオスに性転換します。また産卵期は夏です。親は卵を保護しないためその出生率は極めて低いと言われています。オオモンハタは夏に強いですが冬場は岩場に隠れ捕食活動をやめます。
オオモンハタの釣れる時期、時間
夏場、日が高くなってからがオススメ
オオモンハタは年中釣れますが、釣りやすいのは7月ごろからで、12月ごろから釣れなくなります。6月〜7月までは出産前にあたり水深が15〜20mエリアにいます。8月ごろになると徐々に接岸し、堤防などでも釣れ始めます。夏場は活発に捕食しますが冬場は岩場に隠れてじっとしています。オオモンハタはマズメ時よりも日が高くなって来てからの方がヒットすることが多いです。逆に日が昇ってないときはヒットしないといわれています。潮位については、上げ潮よりも、岸近くで潮流が強くなる下げ始めから下げ止まり直前くらいまでがよく釣れます。
オオモンハタの釣れるポイント
磯、岩混ざりのサーフ、水深があれば漁港でも釣れる。
オオモンハタの最もよく釣れる場所といったら磯でしょう。ですが磯釣りには危険なことが多いです。そのため安全に磯で釣りを行うには渡船で磯まで渡してもらうことが一番でしょう。その際船頭さんに、分からないことや釣れてる場所を聞くことで効率良く釣りができます。渡船に乗る際はライフジャケットを必ず着用し、靴は滑りにくい磯靴を必ず履いて行きましょう。陸っぱりで釣りをするなら夏場の産卵シーズンがオオモンハタを釣るには最高のシーズンです。産卵を控えたオオモンハタがショアに寄ってきているので陸っぱりでも釣れやすくなっています。夏の終わり頃から、サーフなどで釣れるようになり、秋には湾奥の港でも釣れ始めます。オオモンハタは餌となる小魚が多い場所に比較的多いので小魚の有無を確認しましょう。小魚のいるところにオオモンハタはいます。また深場から繋がっているシャローエリアも最も釣れるスポットの一つです。シーズン初期はこのような深場とつながっているシャローエリアを狙うとよく釣れます。シーズン中盤からは漁港などでも釣れ始めますが水深のある漁港である必要があります。
オオモンハタ用タックル
根に潜られないパワフルなラインを
オオモンハタは喰った瞬間に一気に根に入り込もうとします。その際切れないような頑丈なラインが必要です。また根擦れも多くなるので根擦れに強いラインも必要です。そこで根擦れに強いロックフィッシュ用のメインラインに、適度に伸びるショックリーダーを組み合わせましょう。これで根擦れにも耐え、ショックリーダーでオオモンハタの急激な引きにも耐えることができます。オオモンハタはルアーで釣ることが多いです。小魚に似たものであればワームでもハードルアーでも釣れます。ロッドはロックフィッシュ用のロッドがあるのでそれが良いでしょう。
オオモンハタの釣り方
ボトムではなく中層を狙う
オオモンハタと聞くとロックフィッシュと言われるので一見ボトムで釣れるような気がします。しかし、オオモンハタはボトムではなく中層で釣れます。オオモンハタの餌はキビナゴやカタクチイワシなどの小魚です。そのオオモンハタの餌となるキビナゴやカタクチイワシは中層を泳いでいるのでオオモンハタは中層でバイトします。一方オオモンハタとよく比較されるアカハタは甲殻類などを食べるのでボトム付近でバイトしますが活性が高い時はオオモンハタと同じ中層でヒットします。オオモンハタを狙う際に使うルアーはよく光を反射するルアーが良いと言われています。普通のジグヘッドなどでも釣れますがブレード付きのジグヘッドの方がより釣果が期待できます。またルアーやワームは小魚に似せたものが良いでしょう。オオモンハタを狙う際の巻き方についてです。基本パターンはルアーをキャスト後ボトムまで沈めます。その後20〜25回ほど巻き再度フォールさせます。中層を一定スピードで巻き続けても釣れます。
オオモンハタの価格
ハタ科の中では安価、でも高級魚
時期によって大きく値段が変動するので正確な値段を言い切ることができませんが1キロあたり2000円で取引されているところもあります。同じハタ科のクエは1キロあたり1万円もすると言われているのでそれと比べると安いですが、それでも他の魚と比べると高級魚です。その値段に見合った美味しさを持っている魚なので狙って釣る価値が十分ある魚です。
オオモンハタの食べ方、料理方法
刺身が絶品、鍋に入れても美味しい
釣りで最も楽しいことといえば釣った魚を美味しく食べることです。ここでは美味しくオオモンハタを食べるための方法を紹介します。釣れたオオモンハタを生きたまま持って帰ってしまうと過度のストレスで鮮度が落ちてしまいます。美味しく新鮮なオオモンハタを食べるには釣った直後に確実にシメて血を抜き内臓を取る必要があります。魚をシメて即死させることでストレスによる鮮度の低下を防ぐことができます。オオモンハタは骨や皮膚が硬い魚なのでシメるのには力と鋭利な刃物が必要です。オオモンハタを狙いにいく際は大きめのナイフを持っていくことをおすすめします。実際の締め方については以下の動画を参考にしてください。