同じ海域の海水であっても、水のにごり具合によって色が違う場合があります。また、プランクトンの量によっても水の色が変わることがあります。一般的にプランクトンの量が多いと反射率が下がり色が暗く見え、プランクトンの量が少ないと反射率が上がり、明るく見えます。こういった色の違う水同士の境目が、潮目になります。
ゴミが並んで浮いている
海流に乗って軽いプラスチックなどのゴミも一緒に流されてきます。潮目は海流同士がぶつかり合う場所なので、当然ゴミもぶつかる場所に集まってしまいます。その結果、潮目付近ではゴミが一列に並ぶことがあります。潮目を探す場合は、海面に浮いているゴミもひとつの確認方法になります。ただし、ゴミが並んでいるときは風の影響も考えられます。
潮汐と潮目の関係
潮目を狙うときは、潮汐を考えることも大切です。一般的に、大汐の時は潮の干満の差が大きく、水の流れが激しいため、海中の酸素量が増えると言われています。酸素量が増えると魚の活動が活発になり、エサに着いつきやすくなります。
大物を狙うなら干潮時
スズキ、ブリ、カツオなど小魚をエサにしているフィッシュイーターと呼ばれる中型~大型の魚を狙うには干潮時がオススメです。フィッシュイーターのエサになる小魚は、満潮時には岸付近の岩陰に潜んでいるのですが、干潮時には潮の流れに乗って沖に流されてしまいます。それをフィッシュイーター達は狙いにくるのです。大潮で酸素量が増えたフィッシュイーターは活動的になり、潮目付近に集まった小魚達を食べに行きます。
磯周辺で釣るなら満潮時
磯周辺にいる魚を釣るときは、満潮時の方が良いと言われています。干潮時には魚が沖に流れてしまい数が減ってしまいます。また、干潮時には磯周辺は浅くなってしまうため、仕掛けが根かかりしやすくなるという欠点があります。
潮目を狙うキャスティングテクニック
ウキフカセ釣りは潮に流す
グレは潮で釣れと言われるように、メジナを狙う場合は潮目を狙っていきます。メジナはウキを使ったウキフカセ釣りが一般的です。潮目を狙うときには、ウキをつけた仕掛けを潮の流れに乗せて潮目まで持っていくようにします。潮目には海中に潜り込む流れがあるため、ウキが一気に沈むところがあります。そこが潮目になり、メジナを狙うポイントになると言われています。
ルアー釣り
シーバスなどのフィッシュイーターは、潮目に小魚を追いやって捕食しています。ルアーで狙う場合は小魚の動きに合わせて潮目に沿って流すようにルアーを動かすのがポイントです。ただし、海面と海中では潮目がずれていることがあるので、食いつきが悪い場合は幅を持たせて動かすようにします。
潮目を狙うときの注意点
絶好のポイントと言われている潮目ですが、良いことばかりではありません。実は、潮目にはプランクトンや魚以外にもゴミや海藻なども集まりやすいのです。また、絶対に魚がいるわけではなく、潮目によってはプランクトンも魚もいないことがあると言われています。
ルアーや仕掛けのロスト
潮目には、魚だけでなく海藻やゴミが集まっていることがあります。ここに仕掛けを投入するとゴミや海藻に引っかかってロストしてしまう可能性があるので、注意が必要です。
絶対に魚が居る!わけではない
全ての潮目にプランクトンと魚が居るわけではありません。特にできたばかりの潮目にはプランクトンの栄養もないので数も増えず、小魚もあつまりにくくなっています。海底の形状が岩礁になっているところは常に同じような潮目が発生すると言われており、こういったところには魚が集まりやすいと言われています。
ライフジャケットは必須!
潮目は海流がぶつかりあっているため、海水の流れが早く非常に危険です。もし、潮目付近で海の中に落ちてしまうと、海底に向かう海流に飲まれ海底に引っ張られてしまう可能性があります。そのような事態を防ぐためにも、ライフジャケットは必ず着用するようにしてください。
潮目を読むのに必須な重要アイテム
海面は、太陽光の反射や海風があるので、肉眼では潮目を見つけにくい場合があります。その場合には、サングラスやキャップがあると海面が見やすくなるので便利です。また、事故やケガを防ぐこともできますので、釣り場では必須のアイテムと言えます。
太陽光と海風はサングラスで防ぐ
天気の良い日は太陽光が海面に反射し、肉眼だと海面を見ることが難しくなります。また、海風が強いと目をしっかり開けておくことも困難です。そのような場合には、サングラスを着用することで、太陽光の反射や海風から目を保護してくれるので、海面が見やすくなります。また、仕掛けについている針やオモリからも目を守ることができます。
キャップで熱中症を防ぐ
海は日差しが強いので、長時間いると熱中症になる危険があります。キャップをかぶることで、強い日差しから頭を守ってくれるだけでなく、サングラスと目の間から差し込む日光も防いでくれます。また、サングラス同様仕掛けの針やオモリから頭を守ることができます。
まとめ
釣りに行くなら少しでも釣果を高めていきたいのは、釣り人なら誰しも思っていることです。まずは潮目を読むことで魚のいる場所を特定できることが分かっていただけたと思います。あとは、潮目にどう切り込んでいくかを考えて試行錯誤することで少しずつ経験が積まれてくると思います。ぜひ、ご自身の釣果を上げるために役立てていただきたいと思います。