タイダイ染めとは一体なに?
良く目にすることがあるタイダイ染めのアイテムは、多彩な模様と色が特徴の染物です。タイTie=縛るとダイDye=染めを意味としています。1960年代に流行ったヒッピー文化の愛と平和と自由を象徴するファッションが原点となっています。
伝統染物「絞り染め」の一種の染色方法
日本では奈良時代頃から行われていた”絞り染め”は、布などを縛ったり挟んだりして染料の元を鍋などで煮出し染めていきます。タイダイ染めも絞り染めも同じような作業で縛り染めていきますが、染料を煮出したする手間を省いて簡単に染め上げることもできます。
家庭でもオリジナル染物が簡単に作れる!
興味はあるけど、なんとなく難しそうで眺めていただけの人必見です!キットを使えば、誰でもオリジナルの染物を簡単に手軽に作ることができます。簡単な模様からチャレンジすれば、お子さんとでも楽しく作ることができます。
タイダイ染めで染めるのは何がおすすめ?
基本縛って染めるだけの簡単作業ですが、染めたい素材によっては染まりにくかったり、染まらなかったりしてしまいます。初心者は、染まりやすく扱いやすい素材を選ぶことが失敗しないコツでもあります。どんな素素材が適しているのかなどをご紹介していきます。
染められる素材は綿や麻
染めの素材は、綿・麻が綺麗に色が入るので適しています。その他の絹・ウールなども染めることはできますが、色にムラができやすいので、初心者にはおすすめしません。また、ポリエステル・ナイロン・レーヨンなどを染められるマルチ染料が必要です。
また、綺麗に色と模様をだすためには柔らかく薄い素材が扱いやすいです。簡単に綺麗に色や模様を入れるためには、厚く硬い素材ではなく扱いやすいものを選んでいくことも、失敗しないコツです。
白い綿Tシャツがおすすめ
綺麗に染めあげるためには、素材ともうひとつ素材に白色のものを選ぶことをおすすめします。素材に色があると元の色と染めたい色が重なってしまい発色が悪くなってしまう可能性があります。失敗しないためにも、白いTシャツ。白いハンカチ・白い靴下など白のものを選択することもコツにひとつです。
タイダイ染めの基本のやり方①必要な道具を揃えよう!
作業前には、きちんと必要な道具を揃えて準備をしていきましょう。必要な道具といっても、身近に手に入るものなので、簡単に揃えることができます。
①タイダイ染め染料キット
専用のタイダイ染めキットを使えば、道具を揃える手間も少なくなるのと、何が必要なのかをひとつづつ考えなくても作業にすぐ取り掛かることができます。キットの内容は、何が用意されているのか順番に確認していきましょう。
キット内容物①染料
このキットには、スターターセットとしてピンク・ブルー・イエローの3色の染料が入っています。このキットひとつでだいたい、Tシャツ6枚ほど染めることができます。他の色が欲しい場合は、購入することもできますが慣れるまではこの3色で染めてみるといいかもしれません。
キット内容物②固着剤・塩
固着剤と染色用塩がセット内容で用意されています。染める素材に染料を入りやすく定着させるために必要な工程です。この工程をやらないと、最後の仕上げで洗い流すと定着して綺麗な模様となっているはずの色がほぼ残らず残念な仕上がりになるので気をつけましょう。
キット内容物③色止め剤
色止め剤は、素材に染めた色が落ちないようにするために必要なものです。染色の最後に色止め剤を使い洗濯などをしたさいに、色落ちをしにくくしてくれる効果が期待できます。色止め剤を使う時は、色違いで染めたものは個々に分け使うことが必要です。
キット内容物④その他
その他のキットセットには、ボトル・ゴム手袋・輪ゴム・ビニール袋・説明書が用意されています。ボトルは染料用です。染料は手についてしまうと手が染まってしまうので、ゴム手袋が必要です。柄を作るのに必要なゴムもセットで用意されているので助かります。
②バケツや大きな洗面器
キット内容以外に用意するものも少しだけあります。大きなバケツや洗面器は固着剤、色止め剤につけ置きしたり、すすぐなどで必要になります。染めたいものが入る大きさがあればいいので、100均などに売っているバケツなどでも十分対応できます。
③ワイヤーネット
こちらのワイヤーネットも100均で購入することができるものです。ワイヤーネットは、染色していくときに下に染料が落とすために使います。染料が溜まってしまい色が混ざり汚い仕上がりにならないために必要なものです。ワイヤーネットの下には落ちた染料の処理ができる受け皿になるものも必要になります。
タイダイ染めの基本のやり方②実際にTシャツを染めてみよう!
キット内容の確認もできたので、実際にチャレンジしていきましょう。Tシャツを染めるための手順を順番に説明していきます。キットとバケツなどの大きい容器、ワイヤーネットと白のTシャツの準備は整っていますか?では、始めます。
Tシャツと染料の下準備
- 下準備を初めにしておきましょう。染めるTシャツは汚れや新品のものだとのりがついているので、色が入りやすくなるように洗っておきます。
- 模様を作るために、ゴムまたはたこ紐を使いTシャツを縛っていきます。縛りがきちんとできてないと染料が入り込んでしまい、模様ができなくなってしまうので、縛り方がポイントです。
- 固着剤50gに塩300gを3Lのお湯(40~50度)に溶かし、そこに縛ったTシャツを15分つけて色が定着させやすくします。
Tシャツに染料を塗る
- ゴム手袋をしてボトルに染料を作っていきます。使いたい色の染料を1gに対しお湯100ml(40~50度)で溶かしていきます。色の濃度を変えたい時は、染料の量で調節してください。100mlでTシャツ1枚分が目安です。
- Tシャツを出し絞ります。ワイヤーネットと受け皿をセットし、Tシャツはワイヤーネットにのせ染料を入れていきます。
- ビニール袋に染料をかけたTシャツを入れ、1日なるべく平らな日陰にそのまま置いておきます。
色止め処理をする
- 置いておいたTシャツを袋から出し、水ですすぎ洗いをします。ゴムまたはたこ紐を取り、バケツに洗剤を入れ良くすすぎ洗いをします。
- お湯6L(40~50度)に色止め剤を入れ、時々かき回しながら15分置きます。
- 水に色が出ないくらいまですすぎ、脱水にかけ日陰で干して完成です。
タイダイ染めの基本編!簡単な模様の作り方
初心者でもやりやすい簡単な模様の作り方からご紹介していきます。いきなり難しい模様にチャレンジするのではなく、簡単なものから試していき、だんだん難しい模様にチャレンジするのも、失敗も少なく感覚が掴めるのでおすすめです。
折絞り
Tシャツを折って畳んだ状態でゴムまたはたこ紐でとめていく模様の中では、簡単な作り方です。または、サークル型はつまんで縛ることで作ることができます。畳んで縛るだけですが、縛る向きや方向を変えれば違った模様が出たりもするので試してみてください。
棒絞り|タイル模様
Tシャツなどを折り畳んだり、丸めたりし棒状にしゴムまたはたこ紐で縛っていきます。この模様も簡単につくることができ、縛る場所や数を変えていくことで同じ棒状絞りでも色々な模様をだすことができ、楽しめます。