キッチンペーパーの上にのせ、3時間ほど乾燥させます。表面の水分を丁寧に拭いてから、ホイルと網を重ねた上にのせ、煙が充満した燻製器に入れます。90度くらいで10分間スモークすれば完成。熱燻なので熟成させる必要がなく、焼き魚の感覚で熱々を召し上がってくださいね。
⑥牡蠣
寒い季節になると恋しくなる味覚・牡蠣。夏場にはあまり出回っていませんが、涼しくなったころに燻製を作るならぜひ挑戦してみてください。メニューが一気に豪華になります。形が崩れやすいので、繊細に取り扱いましょう。味がしみこみやすいので、下処理に時間がかかりません。
作り方
塩漬けに3時間、塩抜きは軽く洗い流す程度。乾燥は3~4時間、複雑な形をしているのでしっかり乾燥させます。アルミと網を重ねた上に置き、煙が充満した燻製器に入れて。100度で30分スモークすれば、熱燻のできあがりです。時間が長すぎると身が固くなってしまいます。オリーブオイルにつけると美味しく、また保存期間が長くなります。
⑦いか
イカクンといえば、手軽に買えるおつまみの代表選手。それを自分で作ってしまうのだから、おいしくないはずがありません。お店で売っているレトルトな味のものとは比べ物にならないくらい深い味わいになります。丸ごと買うと手間がかかりますが、切り身だと手軽に作れます。
作り方
いかの切り身を半日間塩漬けにし、流水で1~2時間塩を抜きます。日陰か冷蔵庫で2時間乾燥させ、表面を拭きます。網に並べて、煙が充満した燻製器に入れて温燻なら2時間、熱燻製なら1時間スモークします。ほんのり茶色くなったところでひっくり返すのがコツ。熱燻ならそのまま、温燻でも3時間ほど熟成すればおいしく食べられます。
Contents
燻製食材のおすすめ:子供向け3選
燻製というと、大人向けの味わいのものとイメージされがちですが、子どもたちとも一緒に、おいしく食べられるものもたくさんあります。ここでは、特に子どもが喜んで食べてくれるメニューを紹介します。
①うずらの卵
燻製は、大人がお酒のあてにするのにぴったりですが、子どもがつまむのにおいしい燻製もあります。ウズラの玉子なら、くにくに食感の白身がはじける食感が楽しくてどんどん食べてしまえます。売られているものの大半は水煮にされているので、子どもが燻製づくりのお手伝いに参加できますし、手軽に作れるのもうれしいですね。
作り方
キッチンペーパーにウズラの玉子の水煮を並べ、塩を振ります。ころころと転がして全体につけば、冷蔵庫に入れて1時間以上乾燥させます。網に乗せ、煙が充満した燻製器に入れ、5分間加熱。その後、火を消して30分待てば、煙も落ち着いて味も馴染みます。
②塩味のお菓子
塩味の焼き菓子を燻製にすると、もともとついている香ばしさが一段と強くなり、濃厚な味わいになります。チーズおかきやかっぱえびせん、ぷりっつがおすすめ。下処理なし、熱燻で、煙でお菓子が湿気らないうちにぱっぱと作ってしまいましょう。チーズおかきはチーズがスモークされ、大人でもおいしく食べられます。
③チョコレート
実はチョコレートも燻製できてしまいます。少々ビターですが、甘味が濃縮された味に子どもたちも驚くでしょう。おススメは25度で2時間冷燻するか、10分熱燻です。普通のチョコレートをそのまま燻製にすると溶けるんじゃないか? はい、溶けるんです。それを利用したレシピを紹介します。
作り方・熱燻
チョコレートをアルミホイルで作ったお皿に乗せて、網に乗せ、煙が充満した燻製器に入れます。10分ほどで、スモーキーな香りが付いたトロトロチョコレート燻製の完成。チョコレートフォンデュ風に、ポテトチップやぷりっつにコーティング。子どもにやらせてあげるととても喜びます。
発表!燻製食材のおすすめランキングTOP10
燻製に向いた食材を数多く紹介してきました。その中で、人気の高いものをランキング形式で紹介します。どんな人が食べてもはずれのないものばかりです。初めて挑戦するなら、こちらから選ぶのもおすすめです。
10位サラダチキン
手間暇をかけずに簡単にできるので、人気が高まっています。そのまま豪快にかぶりついてもいいですが、スライスして少し野菜やチーズを添え、「サラダチキン」の名前の通りにサラダ仕立てにするとおしゃれ感がアップ。
9位トマト
野菜の燻製の中で、唯一のトップテン入りを果たしたトマト。鮮やかな赤色とつやつや感、濃縮されたうまみが食欲をそそります。手軽に作りたいならプチトマトがおススメ。途中でしっかり水分を拭いてあげるのが、甘い燻製を作るコツです。
8位いか
日本酒と一緒に味わいたいのがイカクン。お店で売っているものは、燻製の香りが付いた液に浸しただけのものが大半です。自分で実際に燻製すると、イカ本来の味わいが濃縮されて驚くような仕上がりになります。
7位ミックスナッツ
手軽に作れておいしい代表選手が、ミックスナッツ。アーモンドやカシューナッツを燻製すると、香ばしい香りが脳天を直撃します。アルミのお皿にたっぷり燻製すれば、みんなで一緒につまめるので楽しいです。
6位牛肉
厚みのあるお肉、薄いお肉、たれにつけたお肉……どれもおいしいのですが、アウトドアで食べるなら豪快なかたまり肉がおすすめ。燻製器に入るサイズでできるだけ大きなものを燻製し、中に赤みの残った牛の燻製は、見た目のインパクトも◎。
5位サーモン・鮭
多くの日本人に愛される魚・鮭。お刺身用なら下味をつけてから、低めの温度でじっくり温燻、ジューシーで柔らかい舌ざわりが楽しめます、焼き魚用なら既に味が付いているので下処理なしで熱燻。脂がのっていればいるほどおいしくできます。
4位たまご
しっかりと麺つゆに付け込んだ半熟たまごを燻製にしましょう。切り分けたらとろとろっと黄身が流れ出すくらいがおすすめ。もちろん、完熟でもおいしいですし、子どもがいても安全に食べさせてあげられます。そのまま食べてもよし、トッピングにしてもよし。
3位ソーセージ
大人から子どもまで楽しめるのがソーセージ。肉製品の中でも簡単に扱えるので、子どもと一緒に作るのにも向いています。かぶりついて皮が破れた瞬間、強烈なうまみを含んだ香りが鼻を突き抜けます。
2位ベーコン
じっくり時間をかけて作りたいのが、自家製ベーコン。手間はかかりますが、完成した時の達成感と深みのある味わいは感動的です。もちろん、そのベーコンを薄く切ってアウトドアで熱燻にかけることも可能。さらに香りが強く、食欲を刺激します。
1位チーズ
旨さがこれでもかというくらい濃縮されたスモークチーズ。いくつ食べても飽きのこない味わいです。プロセスチーズにスパイスをたっぷり刷り込んでからスモークすると大人の味。ホールのカマンベールを燻製にして、とろとろになっているところにフランスパンやブロッコリーをつければチーズフォンデュにもなります。
手軽に燻製をするために必要な道具
燻製を作るためには、あれこれ準備しなくてはならないから挑戦しにくいな、なんて思ってはいませんか? 燻製は、身近な道具でつくることもできるのです。自作するための動画も紹介しますので、参考にしてください。
フライパン
専用の燻製器がなくても、フライパンがあれば燻製が作れます。燻製チップを敷き詰めれば立派なスモーカー。フライパンの高さに合わせて食材を選ばないといけませんが、5センチ以上あれば魚やたくわん、ミックスナッツからスライスベーコンまで調理できます。
ガスコンロ
アウトドアでの燻製に大活躍するのが、カセットコンロ式のガスコンロ。シングルバーナーなどに比べるとゴトク部分が広いので、大きめの鍋やフライパンで燻製を作ることができます。火力の調整も簡単。
アルミホイル
アルミホイルが一つあると大活躍。フライパンに敷いてから燻製チップを乗せるとフライパンが焦げません。チップと網の間に敷くと、食材から滴る水分を受け取ってくれるのでチップの煙が安定します。醤油やチョコレート、チーズなどの溶ける物や、ミックスナッツのような細かいものを燻製するときはお皿にも早変わりです。
燻煙剤
燻製剤には、スモークチップ、スモークブロック、スモークパウダーがあります。その中でも、初心者にもあつかいやすく、少量からでも使えるのがスモークチップとスモークパウダーになります。その特徴を説明します。
スモークチップ
フライパンや空き缶など、簡易燻製器で燻製するなら、火が通りやすくてスペースも取らないスモークチップを。使いたい分だけ使えるのも、ブロックタイプより使いやすいポイントです。材料別の詳細がこちらにまとまっていますので参考にしてください
スモークパウダー
燻製するのが手間、という究極の手抜き燻製を可能にしてくれるのが燻製パウダー。スパイスのように食材に振りかけるだけで、嘘のようにおいしい燻製ができあがります。火力を使わないので、こどもと一緒に作りたい場合や、燻製用の荷物をアウトドアに持っていくのが手間な場合におススメ。
燻製するならコレ!おすすめ燻製器3選
燻製器は、いろんな種類があって、どういうポイントで選ぶのかなかなか難しいですね。使いやすいポイントがあったり、楽しんで燻製できる燻製器がおススメです。下に三つ乗せていますが、それ以外ならこちらの記事も参考になります。
①ベルモント H-027 鉄製燻製鍋
初めてアウトドアで燻製をするなら、コンパクトなサイズの燻製器がおススメです。軽くて、持ち運びしやすいので、荷物に入れてもあまり負担になりません。これくらいなら、車がない時でも持ち歩けます。
鉄でできた蓋が使いやすい
中華鍋のような本体、網、鉄の蓋がセットになったこちら。高さがコンパクトなので、キッチンでもアウトドアでも使いやすい。気密性が高いので熱が逃げにくく、煙もあまり出ません。鉄でできている蓋には磁石が使えるのですが、キッチンペーパーをとめておけば、燻製の大敵水分が蓋から滴り落ちるのも防げます。
スペック
- 内容:鍋本体、蓋、アルミ網、アルミ皿
- 鍋材質:鉄
- サイズ:直径27cm
- 重量:2.2kg
- 塗装:シリコン
- IH:非対応
②コールマンスモーカー ステンレススモーカー2
車でのアウトドアなど、多少荷物が大きくなっても問題ない場合は、一度にどっさり作れる燻製器も使いやすいです。開けた時に、もうもうと噴出した煙の中から現れる大量の燻製には、みんなのテンションも上がります。
一度にたっぷり燻製を作れる
本格的な燻製生活をするなら、大型の燻製器がおススメ。高さがあり、中に網棚が二段あるので、一気に大量の燻製を作ることができます。蓋にフックをひっかけられるので、大きなかたまり肉や魚もまるまる吊り下げて燻製可能。外側に温度計が付いているので、温度調節が簡単。本体の下のほうに窓があるので、燻製剤の追加や取り出しができます。
スペック
- 内容:スモーカー本体、蓋、網二枚、アルミ皿、フック4つ
- 本体材質:ステンレス他
- サイズ:25cm×高さ40cm
- 重量:2.1kg
- HI:可能
③SOTO 燻家 スモークハウス
お手軽に楽しんでみたいなら、段ボールキットの燻製器はいかがでしょうか。大人数で燻製をしてみたいなら、幾つか買って手分けして作ることもできます。コンパクトにたためて軽いので、アウトドアに持ち出すのも簡単。
子どもたちと楽しめるスモークハウス
初心者にも簡単なのが段ボール燻製キット。道具をそろえるのが面倒だけど、お試しでちょっと使ってみたい、という人にもおすすめです。段ボールというのが子どもの心をくすぐります。組み立て方、使い方が本体に印刷されているので、取扱説明書を持ち歩く面倒が要りません。
スペック
- 内容:段ボール燻製器本体、金網、鉄串2本、アルミ皿、スモークウッド
- 材質:段ボール(複数回使用可能)
- サイズ:23cm×23cm×520cm
- 重量:約550g
燻製と合わせて食べておいしいメニュー3選
燻製は、単品で食べてもいいのですが、他の食材ともよくマッチします。一緒に食べることで魅力が倍増するものもあるので、いろいろと挑戦してみてください。ここでは特にマッチする物を三つ、紹介します。
食パンと合わせてサンドイッチに
塩味がサンドイッチの具にピッタリ。かみしめればかみしめるほどおいしいサンドイッチになります。スモークされたものやレタス、色んな食材を並べて好きなものをはさみましょう。パンは食パンやフランスパンもいいですが、パニーニやベーグルもぴったりです。
サラダに燻製をトッピング
緑の濃いレタスやベビーリーフの上に、スモークしたトマト・チーズ・ベーコン・味玉などをトッピング。アウトドアでも手軽に作れますし、食卓が鮮やかになります。オリーブオイルかチーズの入ったドレッシングとの相性がぴったり。
忘れちゃいけない燻製のお供はお酒!
塩味のついた燻製には、お酒がぴったり。ビールや日本酒もすすみますが、ブランデーなどの洋酒もあいます。燻製が仕上がるのを待つ間から、その時間を楽しむように飲み始めるのもおつなものですよ。
燻製した食材をキャンプでも家でも楽しもう
塩味を付けた食材をスモーカーに入れ、待っているだけで絶品料理を楽しめる。その手軽さから、はまる人が急増しているのが燻製づくり。本格的なものから、簡単なものまでさまざまな作り方があります。キッチンでもアウトドアでも簡単に作れますので、楽しんでみてくださいね。