発光するマツカサウオって知っている?硬い鱗を纏った魚が絶品だった。

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マツカサウオは定置漁に引っかかる魚ですが、雑魚として扱われることが多く、あまり流通する魚ではありません。定置網漁がおこなわれている漁業所では稀に見かけることがあるそうです。その場合は300円から600円で売られていることが多いようですが、数は少なく、見かけたら即購入されることをお勧めします。また、鑑賞用、飼育用の海水魚、淡水魚を取り扱っている通販サイトでの購入が可能ですが、1500円から4000円程度で売られています。通販サイトでも入荷待ちの状態が多く、仕入れされたら購入できるように、チェックしておくと良いと思います。マツカサウオはとっても貴重な魚なんですね。

マツカサウオは鑑賞用として飼うことが可能です。その値段は?

飼育できますが、少しコツが必要です

マツカサウオは鑑賞用、飼育用として通販サイトなどで購入することが可能です。しかし飼育にあたり、細やかな管理が必要になるため、上級者向けの魚だといえそうです。体長は5~6㎝のものが販売されていることが多く、体は小さいですが、遊泳する範囲が広いため、大型水槽が理想です。水温は冬季13〜17度、夏季18〜25度に保つ必要があります。一年を通して20~23度の範囲が理想の温度です。餌はヨコエビ、アミエビ、小型ハゼ類、冷凍餌、エビ類、魚類、切り身などを食べますが、本来は岩礁に生息する磯ガニや岩ガニを食べているため、生きたままの状態の餌を好みます。人口餌にはなかなか慣れないため、餌付けには時間がかかるようです。また夜行性のため、日中に餌を与えても食べないことがあり、餌を食べていることが確認できずに心配になることもあります。餌をあげる時間帯を工夫したり、水温管理をしっかりしてあげましょう。

その発光する姿が水族館でも人気

全国各地の水族館で楽しむことができます。

沖縄の美ら海水族館や、横浜八景島シーパラダイス、すみだ水族館など、全国の水族館でその姿を見ることができます。北陸の魚津水族館は世界で初めてマツカサウオの発光が発見された場所で、吉澤庄作先生が論文を発表されました。発光することが発見されたのは、1914年で、魚津水族館が停電となった時に偶然見つけられたそうです。発光力は弱く、なかなか発光しているところをじっくり見ることは難しそうですが、その黄色と黒のコントラストと小さな姿で泳ぐ姿は愛らしく、水族館でも人気の魚です。

こちらは稚魚。5㎝ほどの小さな姿がとても愛らしいですね。

ダイバーにも人気なマツカサウオ

沖縄や伊豆のダイビングスポットで運が良ければ見ることができます。

マツカサウオは稀種に該当し、限られたポイントと場所のみで年によって出たり出なかったりする魚です。沖縄では5月ごろから稚魚を見ることができるようです。水温が上昇してくると、100円玉ほどの小さなマツカサウオの稚魚がみられます。このサイズがみられるのは5~6月のこの時期のみで、そのあとはどんどん成長してしまうようです。といっても大きくなっても15㎝程度なのですが。また、伊豆半島全域のダイビングスポットでも見ることができるようです。以前にくらべると伊豆半島でも見られる機会が少なくなっているようです。ダイビング中にマツサカウオを発見できたら嬉しいですね。

発光魚の仲間たち

発光魚の多くは深海に潜んでいます。

発光魚にはヒイラギ類やイシモチ類のように浅海にすむ魚でも発光する種類もいますが、発光魚の大部分は300~1000メートルの深海に生息しています。発光魚は分類上では軟骨魚類のツノザメ科、シビレエイ科、硬骨魚類のウナギ目、ニギス目、ワニトカゲギス目、ハダカイワシ目、タラ目、アンコウ目、キンメダイ目、スズキ目などに属し約40科にまたがっています。深海に潜む深海魚として有名なのはチョウチンアンコウ。愛らしい姿のクリオネも巻貝の仲間になりますが光ります。水族館でよく見かけることができる発光魚と言えば、ヒカリキンメダイです。自然の光を放つ姿は見ていてとても神秘的ですね。

まとめ

見た目は可愛くて、捌くのも難しいけど、一度は食してみたい魚。

漁師さんからは邪魔者扱いされてしまう魚。小さい体に強靭な硬い鱗を持ち、捌くのが難しい、面倒な魚。それでいて、泳いでいる姿は何とも愛らしく、弱弱しい光を健気に放つ姿はとっても食べようとは思わない魚。しかし、食した人すべてが、おいしい!甘い!絶品!だと言うから、やはり一度は食してみたい、その味。なかなか市場にも出回らない希少な魚ですが、市場へ出かけた際は、隅っこのケースや遠くの水槽をくまなく探してみると、その姿に出会えるかもしれません。まだまだマツカサウオが食べられるという事を知らない人も多くいると思います。希少な魚だからこそ、一度その味を知ったら、他の人に教えたくなくなるかもしれませんね。