サミングの正しいやり方を押さえてベイトリールを使いこなせ!

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サミングで使う親指は、キャストしたときにロッド・リールを持っているほうの手です。クラッチを切ったとき、親指の腹の上の部分が自然と触れると思いますが、基本的にはそのポジションのままラインを押さえます。親指の第一関節に近い腹の部分よりは、指先に近いほうがやりやすいかと思います(もちろん、人によって指のかたさが違うので、練習のなかでベストな場所を見つけてみてください)。

自転車のタイヤの回転を思い浮かべると・・・

キャスト後にラインを押さえる場合は、小刻みに親指の腹で触れるようにするようにします。例えば、自転車のタイヤが勢いよく回っている光景を思い浮かべていただければわかると思いますが、あれを素手で止めるのはなかなか難しいですよね。ではどうするかというと、いきなり掴むのではなく、回転を緩やかにするために少しずつ触ろうとするかと思います。イメージとしてはそのような例となります。

徐々にラインを触り、最後は止めます

初めから勢いよく押さえず、徐々に強く押さえるようにしたあとは、最終的にはラインが走り出さないようにしっかりとラインを押さえます。このとき、しっかり押さえられていないと、場合によってはルアーの重みでラインが出てしまい、意図しない結果につながることになりますので、最後まで気を抜かないように行いましょう。ラインをしっかりと押さえたら、リールのハンドルを回してクラッチを上げればひとまず終わりです。

サミングの応用シーン

ちなみに、サミングはキャスト後のライン・スプールコントロールのほかに、魚とのファイト中にも行うことがあります。フッキングしてからは、手元に魚を引き寄せるために闘うわけですが、一方的にラインを巻き取るだけでは思うように引き寄せることができません。そこで、クラッチを切って、サミングをしながら意図的にラインを送り出すことで、魚を疲れさせることができます。このようなシーンでも活かせるのがサミングです。

サミングのコツ

サミングの基本的なやり方を確認したところで、今度はサミングのコツについて見ていきましょう。サミングをする際は、「すぐに」や「強く」、「急に」といったことをしないことが肝心です。気にせずやってしまうと、釣りどころではなくなってしまうことがありますので、基本的なやり方に続いて、ぜひ身につけておきたいことといえます。コツは大きく分けて3つありますので、順にお伝えしていきたいと思います。

コツ①――キャストしてすぐにラインを押さえない

ベイトリールでサミングを行うときのコツの1つめは、「キャストしてすぐにラインを押さえないこと」です。キャスト(特にオーバーヘッドキャスト)後は、最も速い初速でルアーが飛んでいます。にもかかわらず、そのタイミングでサミングを行ってしまうと、ラインとルアーの結び目に大きな力がかかってしまい、最悪の場合、ラインが切れてルアーだけが飛んでいってしまうことになります。大切なルアーを無駄にしないために、キャスト後すぐのサミングは控えましょう。

コツ②――ラインを強く押さえ過ぎない

コツの2つめは、「ラインを強く押さえ過ぎないこと」です。コツの1つめと関係しますが、いきなりラインを強く押さえることで、必要以上の力がラインとルアーの結び目にかかってしまい、意図しないところにルアーが飛んでいったり、大きな音で着水したり、ラインが切れてルアーをなくしたりすることになります。せっかく狙った方向にキャストできていても、思ったところにピンポイントにルアーを送れなかったり、大きな音を立ててしまったりしてしまっては、ゲットできたはずの魚も逃げてしまいます。釣果アップのためにも、ラインは強く押さえないことを心がけましょう。

コツ③――ラインを押さえる力を徐々に強める

コツの3つめは、「ラインを押さえる力を徐々に強めること」です。ラインを強く押さえてしまうと、意図しないところにルアーが飛んでいったり、大きな音でルアーが着水したりしてしまうということは、すでにお伝えしていますが、そのようなことを防ぐために、ラインを押さえる力は「徐々に」押さえることが大切です。ルアーをキャストすると、基本的にはきれいな放物線を描くわけですが、その後半のほうで、ラインを徐々に強く押さえるようにすると、ルアーの飛んでいく先のコントロールが上手くでき、また、ルアーが着水する音を小さくすることができます。この点が、サミングの最大のコツになりますので、ぜひ練習してみてください。

間違ったサミングをすると・・・

サミングのコツを確認できたところで、間違ったサミングがどのようなことにつながるかを見てみましょう。代表的なものとしては、「バックラッシュしてしまう」、「ルアーのコントロールができない」、「ルアーの着水音が大きくなる」、「ラインが切れてルアーをなくしてしまう」、「結果的に釣りに集中できず釣果が落ちてしまう」といったことが挙げられます。いずれも、楽しく釣りをすることができなくなってしまいますので、このようなことを防ぐためにも、サミングはマスターしたいですね。

まとめ

ベイトリールを扱ううえで大切な「サミング」について見てきましたが、いかがでしたでしょうか。キャストの仕方にも注意しなければいけないし、ルアーを目で追っていかなければいけないし、サミングのことも気にしなければならないとなると、初めは混乱してしまうかもしれません。しかし、回数をこなしていくにつれ、体で感覚的に習得できるようになり、そうなればベイトリールを使った釣り自体を楽しめることにもつながります。ぜひ、サミングをマスターして、ベイトリールを使ったアグレッシブな釣りを楽しんでくださいね。