力丸ダムとは
力丸ダムは福岡県の宮若市にあり、八木山川に作られた福岡県が運営する県営ダムです。緑豊かな山の中に位置し、観光名所と呼ばれてもおかしくないこのダムに何があったのでしょうか。まずはこのダムが建設された背景からご紹介していきます。
昭和40年に完成
昭和28年6月、梅雨前線による大雨で九州北部の河川が氾濫し、「昭和28年西日本水害」が発生してしまいました。この大災害の影響や、下流にある地域の工業が盛んになっていたこと、人口が増えたことでダムを建設し、水資源を確保しなければならなかったことから建設が開始されました。
集落はダムの底へ
力丸ダムの横にはダムを造る途中に事故で亡くなった方の名前が刻まれた慰霊碑が設置されています。ダムが建設された谷にはもともと36世帯の集落がありましたが、建設のために移住を余儀なくされました。
この慰霊碑や水没した集落の存在から、この場所が心霊スポットであるという都市伝説が語られるようになりました。
バス釣りが楽しめる
ダムは人気のない山奥にあるため、夜に行くと怖いイメージもありますが、昼間はとても明るい場所で、ツーリングやドライブを楽しむ人が多く訪れ、ダム巡りの目的地やアウトドアスポットとしても有名です。
ダムの水量にもよりますが、ルアーフィッシングの代表、バス釣りのポイントでもあります。バス釣りに興味がある方は以下の記事を参考にしてみてください。おすすめのラインをチェックして釣りを楽しみましょう。
雄大な景色を楽しむことができる
周辺は自然豊かで、春には枝垂桜、夏は山の深い緑など、四季折々の景色を楽しむことができます。巨大な構造物を間近で見ることができ、雄大な景色を独り占めできるという魅力もあり、これからの季節にぴったりです。
八木山峠桜を見に行こう
力丸ダムへは八木山峠を通っていくことができます。八木山峠には約600本の枝垂桜が咲いている場所もあり、展望台やカフェに行くこともできるので、お休みの日のドライブやサイクリングにもおすすめです。
周囲には他にもダムがある
国道201号線の近くには力丸ダム以外にも犬鳴ダムがあります。まるで湖のようなこのダム湖でもバス釣りを楽しむことができます。公園が整備されていて、ここでも桜や紅葉など季節の移り変わりを楽しむことができます。
力丸ダムで起きた事件①
建設当初は隣に屋外スケート場が建設され、冬はスケート場、夏はプールとして多くの人で賑わいました。しかし、完成してから平成初期にかけて、ダム周辺では凶悪事件などが起こり、この事件が自然の美しい力丸ダムを心霊スポットとして有名にしてしまいました。
暴力団会長妻保険金殺人事件
昭和54年、生活が苦しくなるほどの莫大な借金を負った暴力団会長の男が、妻に2億円の保険金を掛けて殺害する事件が起こりました。
男は3000万円で人を雇い、妻を乗せた車を運転させ、ダムに転落させて2人とも脱出できずに亡くなりました。関係者は逮捕され、男には無期懲役が言い渡されました。
力丸ダムで起きた事件②
昭和から平成にかけては女性を狙った衝撃的で卑劣な事件も発生していました。日が落ちると暗くなってしまい、人目に付きにくい場所であることから、この場所も犯行現場に選ばれてしまうことになりました。
OL強姦殺人事件
平成元年、「ナンバープレートが外れている」と車を停めた男は、確認しようとした女性を気絶させ、ダムの近くまで乗せていきました。男は女性を強姦した後、殺害、遺棄して逃走しました。男は逮捕され、無期懲役を言い渡されました。
力丸ダムで起きた事件③
3つ目は、加害者こそいませんが人目に付きにくいダム周辺には、自殺を考える人も訪れてしまうのかもしれません。富士山の樹海など、自殺者の多い場所はオカルトマニアの間でたびたび話題になります。
湖底からの白骨化男性遺体発見
平成4年、ダムの底から軽トラックと自殺したとみられる男性の遺体がみつかりました。誰かによって殺されたという可能性は低く、男性が自ら死を選ぶためにダムに向かった可能性が高いといわれています。
力丸ダムで起きた事件④
どのような場所でも、男女の交際を巡るトラブルはつきものです。同時期に起きた事件としては、平成5年に東京都日野市で、交際トラブルの末に放火・殺人された事件が有名ですが、力丸ダムでも男女関係のもつれによる事件が起こりました。