水子って知ってる?祟りの有無や供養の方法・気になる都市伝説についても紹介

水子は流産などで死んでしまった子供という意味で使われています。この世に生まれる前、あるいは生まれて間もなくわが子を失った母親の想いは想像を絶するものです。命の価値を見直したい今こそ水子について解説したいと思います。水子の存在を知りたい方におすすめです。

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水子ってどんな存在?

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「水子」という言葉からあなたはどんなイメージを抱くでしょうか。嬰児・心霊・地蔵など人によってさまざまですが、心霊現象や霊障などと絡められ昨今はマイナスな意味をもつ存在だと認識している方も多いことでしょう。

しかし実際はいかなるものなのか、日本の長い歴史上水子はどのような立場に置かれてきたのか、そもそも水子とはどのようなものなのか、ここでご紹介していきます。

本来は胎児や生まれて間もない子  

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本来水子は産まれて間もない赤子のことを指す言葉でしたが、仏教では流産した胎児に付ける「水子(すいじ)」という位号があり、それらの概念が合わさり時代が下るにつれいつのころからか流産や中絶によって亡くなった子供のことを水子と呼ぶようになりました。

水子という名前の由来には、イザナギとイザナミの子供であり、生まれてすぐ海に流された日本神話の神である水蛭子(ヒルコ)が元になっているという説もあります。

歴史的背景 

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江戸時代になると農村を中心に幾度となく飢饉が襲います。冷害などによる凶作に悩まされ、作物が極端に取れなくなります。東北ではその被害が凄まじく、多くの餓死者が出たことが資料や口伝等で今に伝わっています。

その際多くの間引きや堕胎などが行われ、墨田区にある回向院ではそれらの子供の供養の目的で水子塚が建立されています。そのような背景からも現在の水子のイメージが人々の中に形作られていったと考えられます。

日本における妊娠中絶の件数

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近年米国で世界100の国と地域の妊娠中絶の件数に関する情報が発表され、各国の中絶合法化から現代までの人工妊娠中絶の詳細な件数が明らかになりました。それによると日本は1948年~2015年までに約4千万件を数え、上位10国のうち5位にランクインしています。飢饉の時代は過ぎ去りましたが、まだまだ私たちのまわりでは小さな命が失われ続けているという事実を深く胸に刻み込む必要があるのです。

水子に祟りはあるのか?

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ネットの恐怖体験談や心霊系の記事などで水子の話題に触れる際に「供養をしなかったので祟られた」というような話を耳にしたことがある方も多いことでしょう。このような噂からオカルトめいた想像を持たれがちですが、果たして本当に祟りはあるのでしょうか。その風評の裏側には一体どのような背景が存在するのか、気になる真相に迫ります。

実は無いとされている

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結論から先に述べれば祟りはありません。供養を執り行う寺院は全国各地に存在しますが、関係者はみな「穢れの無い子供の魂なので祟るということはない」と証言しています。また仏教の教えの中にも祟るという概念がなく、これは根拠のない噂だと言えるでしょう。

オカルトブーム時にささやかれる

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1970年代になると日本では空前のオカルトブームが到来します。テレビでの心霊番組や小学生を中心としたこっくりさんの大流行、スプーン曲げやノストラダムスの大予言などが社会現象となった時代がありました。その時代の流れに乗じて占い師や霊能者などが「祟りがあるから早く供養しないといけない」と親たちを煽り、水子の祟りを商法の一つとして喧伝していきました。

母親の罪悪感を利用した商売の側面

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流産や堕胎・中絶を経験した母親の精神的負担は大きく、「産んであげられなかった」という罪悪感や後悔となって心に残ります。一方、財政難の寺院が利潤を求めて水子供養を大々的に宣伝したことや、先のオカルト商法などによって、心に深い傷を負った親たちを中心に水子供養は全国的に広がっていきました。

水子供養

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オカルトブームや霊感商法などの時期を経て紆余曲折あったものの現在では一般的となった水子供養。様々な寺院で法要が催されるようになっています。亡くなった子供の霊を鎮めるために始まりましたが現在はどのようなものとして扱われているのか、ここではその概要や費用、種類別の供養方法について具体的にご紹介していきます。

現在の水子供養

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現在の水子供養はオカルトブームのときのようないたずらに祟りをあおる要素のあるものでははなく、子供を亡くし悲しむ親たちの気持ちに寄り添い慰め、亡くなった子供の魂を手厚く弔うためのものとして存在しています。菩提を弔い、また罪悪感を抱え嘆き悲しむ人々の心を和らげるため、様々な場所で法要が営まれているのです。

供養の料金

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水子の供養にかかる費用は「御布施」という形がとられ、特に額にこれといった決まりはありません。しかし、お寺によっては額の提示がなされているところも多いので、それぞれ供養してもらう場所の決まりをよく確認するのが良いでしょう。宗派や寺院、地域などによっても様々で供養の仕方などによっても違いが出ますが、相場はだいたい数千円~数十万円と幅広い額となります。

普通供養と永代供養

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供養には普通供養と永代供養があります。普通供養は子供の命日に毎年お参りするもので、お寺に出向いて手を合わせることで冥福を祈ります。永代供養は深い事情のある人や遠方でお参りが困難な人向けの供養方法で、無縁仏にならぬよう寺院が永代に渡って供養するというものです。しかし、多くの寺院はお参りすることがなくとも毎日家で手を合わせ、亡き子供の冥福を祈ることが大事だと説いています。

水子地蔵

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日本で地蔵というと道端に佇む道祖神や六地蔵などのイメージがあります。もともと地蔵には子供を守るものとしての意味がありますが、不幸にも命を落としてしまった水子たちの魂の世話をするために存在するのが水子地蔵です。供養を取り扱う寺院を中心に建てられており、穏やかな笑顔で訪れる人々を迎え入れてくれます。全国各地に点在する水子地蔵にはどのような特徴や役割があるのか、またどのような意味を持つのかをご紹介します。

水子地蔵の種類

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錫杖を手に握っている地蔵、それから合掌している地蔵、さらに子供を腕に抱えている地蔵の3つの種類があります。水子の供養を行っている寺院ではみなこれらの地蔵が建立されていますが、それぞれ持つ意味が違っています。

錫杖を持っている地蔵

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