この「だるま屋ウィリー事件」冷静に見れば、バイクの操作を誤った物損事故です。当然事故を起こした場合は警察に連絡し、自己処理、損害を受けた被害者への保証などがついて回るはずです。はたして「だるま屋ウィリー事件」は警察沙汰になったのでしょうか。
警察は出動した?
結論から言うと、事故当時のメディアの情報を見る限り、この事故は警察沙汰にはならなかったようです。放送を見ると、この事故自体は番組の演出とは思えないようなリアルな事故です。幸い怪我もなく、派手な物損もなかったとは言え、交通事故にもかかわらず警察沙汰にならなかったのはなぜでしょうか。
警察は連絡しないと動かない
基本的に警察は当事者の通報に基づいて事故処理に当たります。今回の事故は、当事者からの通報がなかったために、警察の出動には至らなかったと考えるのが妥当です。しかし、規模の大小にかかわらず、交通事故が起こった場合は速やかに報告しましょう。適切な報告を怠ると、あとで発覚した場合に保険がおりないなどのリスクもあります。
Contents
だるま屋ウィリー事件が当て逃げにならなかったその理由
警察沙汰にならなかった理由には、事故が報告されなかった他にも、被害者からの通報がなかったことも考えられます。番組として放送されていることから、ある意味決定的な証拠と言えますが、被害報告がないのはどういったわけなのでしょうか。
理由①笑い話になっているから?
この事件は明らかにバイクによる物損事故ですが、バラエティー番組で起こった笑えるワンシーンと捉えられ、真面目に「事故だ!」と騒がれること無く収束した可能性が考えられます。実際の放送を見てもシリアスさを感じない上手な編集がされているのはさすがです。
理由②人気ゆえの特権?
「水曜どうでしょう」は北海道のローカル番組から始まり、この事故が発生した頃には人気番組となっていました。また出演者や製作者の人柄もあり、ファンに愛される番組になっていたと言えます。そんな中で起こった事故に、批判じみたツッコミが入らなかった可能性もあります。
理由③何処からもクレームが来なかった
この事故は幸い、被害者(物損)・加害者のそれぞれが大きな被害を被らなかった軽微な事故です。物損被害も「安全第一」のバリケード一つの破損、交通網の麻痺なども無く、極めて小規模な事故だったため、どこからもクレームが来なかった可能性も考えられます。
だるま屋事件を起こした「水曜どうでしょう」とは?
さてここで、この事故が起こった「水曜どうでしょう」という番組についてあらためて紹介しておきましょう。交通事故をも笑いに変えてしまうこのバラエティー番組は、そもそもどんな番組なのでしょうか。
北海道の人気ローカル番組
「水曜どうでしょう」は1996年に北海道ローカルの深夜番組としてスタートしました。本来裏方のスタッフが番組に登場する、通常カットされる出演者のボヤキもそのまま採用する、などといったスタイルがウケて、放送開始2年後には視聴率10%後半をマークする人気番組となりました。
翌年1999年には、番組販売という形で全国放送を初め、番組DVDも新作が出るたびに約10万枚を売り上げるほどの人気を博しました。その後、レギュラー放送としては終了したものの、大泉洋の「一生どうでしょうします」宣言もあり、単発の企画として不定期に新作が発表されています。
事件の犯人大泉洋を紹介
続いて、「だるま屋ウィリー事件」を起こした張本人、大泉洋を紹介します。北海道生出身のタレントで、いまや全国でもその名を広く知られる様になりました。大学時代に演劇研究会に所属したことをきっかけに、その後ローカル劇団に入り舞台へ出演するようになりました。
芸能事務所に所属下からは、主に深夜番組でローカルタレントとして活躍していましたが、「水曜どうでしょう」の人気に伴って、全国放送の番組にも出演するようになり、俳優、声優、作家としても幅広い分野で活躍しています。
アニメばくおんでも起こっていたウィリー事件
この「だるま屋ウィリー事件」ですが、人気アニメ「ばくおん!!」でも「スーパーカブのシフトチェンジミス」という似たようなシチュエーションをネタにしたエピソードが放送され、話題になりました。
「ばくおん!!」は”女子高生×バイク”というキャッチコピーのもと、バイク乗りの女子高生が繰り広げるコメディーアニメで、月間ヤングチャンピオン烈で連載されている同タイトルの原作マンガがアニメ化されたものです。
だるま屋事件と同じとネットで話題
取り上げられたのは「登場人物の一人がバイクの免許の取得に先立って、スーパーカブで運転の練習をする」というシーンで、エンジンを空ぶかしした状態でシフトチェンジし、急発進、転倒してしまう、というものです。
バイクの運転不慣れな人間がシフトチェンジ操作をミスして急発進する様子から、「だるま屋ウィリー事件」を知っている人が、ニコニコ動画でその類似性を指摘して、アニメファンや水曜どうでしょうファンの間で話題になりました。
今やウィリーはなんでもだるま屋事件
「だるま屋ウィリー事件」は、番組の人気度や、事件がネットで幅広く拡散されたことで、事件自体が比較的有名になっています。今やネットや動画サイトなどでは、バイクでウィリーするシーンが紹介されたら、シフトチェンジミスかどうかに関わらず、なんでも「だるま屋ウィリー事件」と称される傾向もあるようです。
だるま屋ウィリー事件などの放送を見たい方はこちら
「だるま屋ウィリー事件」の様子は、本記事で紹介したYOUTUBEの動画でも大体わかります。しかし、その前後と合わせて見ることで、よりいっそう事件の様子を楽しめます。ここでは、バイク縦断企画の始まりや、「だるま屋」の由来になったダルマ購入のシーンなどを合わせて見られるDVDを紹介します。
水曜どうでしょう DVD全集 コンプリートBOX Vol.1~5 BOX
「水曜どうでしょう」のDVDコンプリートボックスです。シリーズ第1弾となる「原付ベトナム縦断1800km」からレギュラー放送終了後も継続的発売された新作まで、「だるま屋ウィリー事件」を含む全24シリーズを、余すところなく楽しめるファン必見のDVDセットとなっています。
水曜どうでしょう 第16弾 72時間! 原付東日本縦断ラリー
こちらは、「だるまやウィリー事件」が収録されているシリーズ第16弾「原付東日本縦断ラリー」を完全収録したDVDです。「とりあえずこの事件のおこったシリーズだけでも通して見てみたい」という人におすすめです。
番組の企画の中でも原付ツーリング企画は、その内容の過酷さや、ロケ地で起こるツーリング企画ならではの展開がある内容が多いです。通常ツーリングといえば、それなりにしっかりしたバイクを使うものですが、スーパーカブという原付きを使うことで、シュールながらも、どこかのんびりとした雰囲気を味わえます。
「水曜どうでしょう」で最も面白いとされる神回は?
人気番組「水曜どうでしょう」では数々の名場面が生まれました。その中でもファンの間からも「神回」と賞される回を紹介します。それは「2泊3日東北生き地獄ツアー」というシリーズで、DVD第13弾に収録されています。
企画の内容は、「番組のファンがまわるバスツアーに、出演者がロケ地に由来した仮装をしながら同行する」という内容です。企画の内容自体が面白い、という理由の他にも、同番組がレギュラー終了後も定期的に新作発表される背景になった「僕は一生どうでしょうします」という大泉洋の名言が生まれた回でもあります。
「水曜どうでしょう」もうひとりの立役者「ミスター」とは?
ここで、「水曜どうでしょう」を語るには外せない、もうひとりの立役者「ミスター」にちついてご紹介します。「だるま屋ウィリー事件」で大泉洋の隣を走る、もうひとりの出演者が「ミスター」こと、鈴木貴之とは何者なのでしょうか。
出演者として、大泉洋と色々なシーンで面白い絡みが見られますが、彼は「水曜どうでしょう」の放送作家でもあります。北海道ローカルの深夜番組から始まった「水曜どうでしょう」を全国放送に至るまでに成長させ、新作DVDは今なお人気の衰えていません。
ちなみに「ミスター」の由来は、読売巨人軍の顔である長嶋茂雄が「ミスタージャイアンツ」と呼ばれることになぞらえて、番組の顔を意味する「ミスター水曜どうでしょう」と呼ばれ、それが省略されて「ミスター」とされています。
だるま屋ウィリー事件をチェックして巡礼してみよう
「だるま屋ウィリー事件」の全貌をご紹介しました。動画をみて今回の事件現場が気になった方もいるのではないでしょうか。また、「知っているよ」という人もDVDを見返すと、この企画の面白さをあらためて感じることができるでしょう。
映像を見たあと同じバイクで「聖地」を訪れてみるのも一興です。しかしくれぐれもシフトチェンジには気をつけて、万一事故を起こしてしまったら、忘れずに警察に連絡することをお忘れのないようにしてください。