紫陽花の花言葉は怖いものと良いものがある
雨の多い時期になると紫陽花(あじさい)が咲き始め、様々な色があるため綺麗と感動する人も多いことでしょう。花にはそれぞれ花言葉というものがあり、例えばバラであれば「一目惚れ」という意味があります。
実はあじさいのそれには良いものと悪いものがあります。それぞれどのような意味なのか、いくつかありますので紹介していきます。
怖い・暗い花言葉一覧
まずは怖い・暗いものから紹介します。悪い花言葉としてよく言われているのが「移り気」「冷酷」「無情」「浮気」となります。どれもとてもネガティブな印象を受けるものです。
良い・前向きな花言葉一覧
次は良い・前向きな意味一覧です。ポジティブなものとして言われているのが「寛容」「元気な女性」「謙虚」「家族団らん」「辛抱強い愛」「団結」となります。先ほどとは打って変わって明るい前向きな印象になります。
色別花言葉一覧
このようにアジサイには多くの花言葉があり、それはアジサイの色や形によって異なる花言葉を持っているからです。
「寛容」と「元気な女性」はあじさいの色にちなんでつけられました。白色はどんな色にでも染まることができるため「寛容」という意味です。
ピンク色は愛情や母性の色と言われているため「元気な女性」という意味になりました。
紫陽花の花言葉はどうして怖いのか?
あじさいの悪い意味はどのような理由で付けられたのでしょうか。これにはあじさいの花の色が深く関係しています。
ここからは色と花言葉を紐づけて、なぜネガティブなものがあるのかを説明していきたいと思います。同じく悪い意味で有名なアネモネの記事もありますので紹介します。
青い花色で「冷酷・無情」
開花から時間が経ちにつれて色がどんどん変わっていきます。皆さんも見られたこともあると思いますが、その中で青い花色になるときがあります。青色というと冷たい、静かなどのイメージがあるためです。
怖い花言葉にはシーボルトとお滝の恋物語も関係
江戸時代の話ですが、長崎に医師としてやってきたシーボルトは日本人のお滝と恋人関係になりました。
日本滞在中にあるあじさいに恋人の名前をつけましたが、国外追放となり、お滝とも離ればなれになってしまいました。このような物語もあり、悪い意味が付けられているようです。
色がどんどん変わるので「移り気」
移り気の意味は1つのことに集中せずに気がコロコロと変わりやすいことを言います。
実は花が咲いてから満開になるまでに色が色々な色に徐々に変化していきます。そのように様々な色に変わることからこのような意味がつきました。
紫陽花の色が変わる理由
なぜ色が変わるのでしょうか。花の色の主な成分は「アントシアニン」という成分です。この成分がアルミニウムやほかの成分と関わり様々な色になります。
そのような成分が土の中にあるとあじさいも色が変わり、例えば酸性の土で育てば青色、アルカリ性の土で育てば赤色の花が咲きます。
紫陽花の前向きな花言葉の理由①色からのイメージ
あじさいは花が咲いてから満開になるまで時間が経つにつれて様々な色に変わっていきます。その中でも明るい赤っぽい色と白色には前向きな、良い意味がつけられています。
では、ピンク色と白色にはそれぞれどのような意味がつけられていて、どのような理由でつけられたのかを紹介していきたいと思います。
ピンクは愛情の象徴なので「元気な女性」
この意味は実はフランスでつけられたものです。日本では主に青色の紫陽花ですが、フランスでは土の中に含まれる成分やpHの関係上、赤っぽい色の紫陽花が咲きやすいです。
赤っぽい色は愛情や活発な感じを表しているため、このような意味の言葉がつけられました。
白は何色にも染まるため「寛容」
白色はどんな色にでも染まることができる白色のため「寛容」という言葉がつくことになりました。結婚式でも人気の花でよく使われたりします。
そのほかにもいつも寛容で頑張ってくれているお母さんにプレゼントとして送ってみてもいいでしょう!
紫陽花の前向きな花言葉の理由②長い花期にちなんで
この花は5月頃から咲き始め、遅いところでは7月頃まで咲きます。サルビアやセンニチコウなど、紫陽花よりも花期が長い花もありますが、花期はほかの花と比べても比較的長いほうだと言えます。
紫陽花全体に「辛抱強い愛情・謙虚」という花言葉がある
だいたい予想がついている人もいるかと思いますが、紫陽花は説明した通り比較的花期が長い花です。
そして雨の多い時期に雨に打たれながらも長い間咲き続けます。そのようなこともあり、このような意味がついたとのことです。
紫陽花の前向きな花言葉の理由③たくさんのガクが集まることから
見られたことがあると思いますが、紫陽花はたくさんのガクがまとまって丸く綺麗な形になっています。
大きく花びらのように見えるところが花と思われがちですが、実は花びらに見えるところはガクと言います。花はガクの中心に小さくある部分となります。
たくさんの花が集まっているように見えるに見えるから「一家団欒」
あじさいを見ると、たくさんの花がまとまりながら咲いています。小さい花がたくさん集まり、私たちが見るあの綺麗なあじさいの姿になることから、このような意味がついたそうです。
数ある種類の中でも「ダンスパーティー」という品種が「一家団欒」という意味です。
紫陽花の特徴
さて様々な意味がある花ですが、ここからは少し詳しく説明していきます。原産地は実は日本です。和名では「紫陽花」という名前で英名では「Hydrangea」と書きます。学名は「Hydrangea macrophylla」となります。
紫陽花は品種・形・色が豊富
大きく2つの種類に分けられ、昔から日本にある原種の「ガクアジサイ」と日本から採用に渡り品種改良された「セイヨウアジサイ」となります。
世界中で品種改良され、数はなんと3000種類程となります。それぞれ品質によって形や色が違い、ほかの花と比べても品質がとても多いのが特徴です。
鉢花・切り花・ドライフラワーとしても人気
母の日が近づくと花屋さんには鉢花が出るようになります。花言葉も母の日にぴったりなのでプレゼントとして人気があるようです。また鉢花を剪定した後の花は切り花としても使用できるため花瓶に生けたりして楽しまれている人もいます。
ドライフラワーとしても人気で、剪定した花や買ってきた花を乾燥させて部屋に飾るのもおしゃれです。
紫陽花は水を好み「水の器」とも呼ばれる
英名はHydrangea(ハイドランジア)、ラテン語では「水の器」という意味です。梅雨の時期に咲く花でもあり、それだけ水が大好きな花となります。
和名も青色が集まる、つまり水が集まるという意味でつけられたとのことです。
紫陽花には毒がある
とても美しい花ですが、そんな花にも実は毒があります。葉っぱやつぼみ、根の部分にアルカロイドや青酸配糖体という毒となる成分が含まれています。
触っても問題はないですか、誤って口に入れると痙攣や嘔吐、呼吸障害などの症状を起こしてしまう可能性があります。あじさいは絶対に口に入れないように注意しましょう。
紫陽花は土の状態で色が変わる
あじさいは土の状態でガクや花の色が変わってきます。具体的には酸性の土だと青色っぽく、反対にアルカリ性の土だと赤色っぽくなると言われています。
咲いている花の色を見れば、だいたいそこの土壌が酸性かアルカリ性かわかりますね。
日本の紫陽花は青や紫
日本の土はある一部の地域を除いて酸性側になる傾向があります。理由は比較的雨が多く、雨に含まれた二酸化炭素によって土壌が酸性になり、かつ雨が多いため土壌のアルカリ成分が流されるためです。
そのような土壌で育ったあじさいは青色や紫色など青っぽい色になります。ただし品種によっては色が変わらないものもあります。
ヨーロッパの紫陽花は赤色系
日本の土壌は酸性よりですが、ヨーロッパの土壌は逆にアルカリ性となります。ヨーロッパは日本と比べて雨の量も少なく、土壌が酸性にはなりにくいためです。そんな土壌で育つあじさいは赤色に近い色となります。