エキスポランド事故の当時と現在!首切断の真相や事故の原因とは?

エキスポランド事故とは、大阪で人気だった遊園地エキスポランドで起きたアトラクション事故のことです。投げ出された乗客4人のうち1人が首を切断されたと、週刊誌を中心に話題になりました。今回はエキスポランド事故の真実や事故後について詳しくご紹介します。

この記事をかいた人

Array

エキスポランド事故とは

夜の遊園地

JingSun / Pixabay

かつてジェットコースターの脱線事故でニュース番組を独占した遊園地があります。大阪府吹田市にあるレジャー施設、「エキスポランド」です。戦隊ショーなども人気があり、大型のアトラクションが多数ありました。

「風神雷神Ⅱ」。この名前を聞いたことがある人も多いかと思います。事故の元凶です。この事故は多数の負傷者と死者を出してしまうこととなりました。2007年のできごとで、12年まえのできごとです。

大阪の遊園地「エキスポランド」で起きた痛ましい事故

泣き叫ぶ女性

RyanMcGuire / Pixabay

この事故では4人の乗客がコースター外に投げ出せれ、1つの尊い命が失われています。負傷者は21人にもなります。また、被害者は周りで見ていた来園者も含めるとまだまだいます。被害者の一人が亡くなり、聞くだけで痛々しい二度と起こしてはならない事故です。

普段味わえない危機感やスピード感を体験できる場所が遊園地です。普通ではありえない体験も、安全とわかっているから楽しめるのですが、こうなってしまってはさすがにこの先楽しめなくなってしまいますよね。

エキスポランド事故の概要まとめ

不気味な遊園地

jarmoluk / Pixabay

それではこの事故がどのようなものか、起きた日時など詳しく見ていきます。原因などは後々紹介しますが、ここではこの事故によって出た被害は、どのようなものだったのかなどをまとめて紹介いたします。

エキスポランド事故は2007年のGW中の5月5日に事故発生

賑わう夜の遊園地

JingSun / Pixabay

事故は12時48分に起きてしましました。それも来園者が多く入る大型連休GW中の5月5日です。目撃者や大きな音を聞いた人たちも多くいました。情報によると、物が壊れる音が聞こえてきたそうです。

家族連れも多く、子供たちも休みのGWです。家族との思い出を作りに来たはずが、地獄のような状況を目撃してしまうとは思いもよらず、恐怖のどん底に落とされた来園者も少なくはないはずです。

ジェットコースターの脱線により乗客4名が落下

ジェットコースター

Free-Photos / Pixabay

風神雷神Ⅱは定員が24名のアトラクション施設で、その時は22名の来園者が乗っていました。負傷者は21名、死亡者が1名で乗客すべてに被害がでることとなり、また22名のうち4名が、レールが外れた際に外に投げ出されました。

ものすごい速度で走るコースターが、異変を起こしただけでも大きな恐怖心をいだくでしょうに、さらに投げ出されたとなるともうパニック状態です。楽しいひと時が恐怖に変わる瞬間とはまさにこのことでしょう。

エキスポランド事故で死亡した一名は首が切断されていた

うつむく少女

Alexas_Fotos / Pixabay

そして、その死亡者の方の遺体は見るも無残な形でした。レールから外れ、コースターが傾いた先に手すりがあり、傾いたままコースターは進み顔面を何度も打ち付けました。どれほどの恐怖・苦痛だったか安易に想像がつきます。

しかし虚偽がまざった声もあったそうなんですが、首がなくなったという情報には諸説あり、そのことは後述させていただきます。ただパニックになり首がなくなったように見えた人も少なくなかったはずです。

エキスポランド事故の被害者たち

灯篭

meineresterampe / Pixabay

この事故の被害にあったのは、コースターに乗っていた乗客だけではありません。コースター周辺にいた人たちにも及びました。乗客は胸や足などを強く打ちそのまま病院に搬送されましたが、目撃してしまった人たちも体調を崩し搬送されています。

エキスポランド事故の被害者①死亡の小河原良乃さん

「やはりまた起きた…」 エキスポランド事故で娘・小河原良乃さんを亡くした母親語る
http://hato.2ch.net/test/read.cgi/news/1296478034/
どっちの事故も被害者(?)の体重は100キロオーバーだそうで。

引用元:荒川リョウ@fctokyo1016さん

彼女はトランプを作る会社に勤め、明るい性格で会社でも人気だったそうです。高校生の時には母を助ける為に一生懸命アルバイトを頑張っていたそうです。中学時代はソフトボール部で捕手つとめ「よっちゃん」と呼ばれていました。

エキスポランド事故の被害者②重症の古川小百合さん

新しく記事を更新しました☆ 海外速報|2chまとめサイト : 【エキスポランド事故】女性がジェットコースターでミンチになった事件…ヤバすぎ…(※閲覧注意) http://blog.livedoor.jp/linkismt/archives/31457451.html

引用元:海外速報2chまとめサイト@oversea2chさん

頭を強く打ち、重傷で病院搬送された古川小百合(ふるかわさゆり)さん。彼女は小河原良乃さんのちょうどうしろの座席に座っていました。小河原さんを含めた仲の良かった6人でいつも遊びに出かけていたと話しています。

エキスポランド事故の被害者③PTSD発症者が多数

凄惨な事件現場

911elearning / Pixabay

そしてこの悲惨な事故を目の当たりにして体調の悪さを訴えた人も、決して少なくはありません。この事故がトラウマとなりPTSDを発症してしまう方も、もちろんいました。乗っていた人以外にもこの事故の被害者はたくさん存在しています。

PTSDとは心的外傷後ストレス障害のことで、これが原因で人生が大きく変わった人もいます。この病気により人生が変わった芸能人、若林志穂さんについて、またPTSDについて詳しく書いた記事がこちらです。

エキスポランドはこんなところ

華やかな遊園地

tucaiuly / Pixabay

エキスポランドは、事故のことを抜けば有名で人気のテーマパークでした。全盛期に比べれば勢いがなくなったものの、それでも関西の方なら一度はいったことがあるくらい有名でした。では事故を起こす前はどのような遊園地だったのでしょうか。

さまざまなアトラクション

晴天の遊園地

JaStra / Pixabay

ここには様々な施設がありました。お化け屋敷や左右に大きく揺れるグレートポセイドン。世界一高い飛行等なんてものもありました。一番新しい設備で、一番お金のかかっているOROCHIもスピード感のすごいコースターでした。

世界記録を持つ観覧車

大きな観覧車

Free-Photos / Pixabay

また、ここにあった観覧車はギネスブックに載ったほどの大きさを誇ります。ここに来た来園者の多くは、一回はこれに乗るでしょう。それほど有名で思い出に残る設備でした。知らずに乗った方もいるでしょう。

このようにさまざまな個性をもった施設があり、ここにしかないもの、ここでしか味わえないものもたくさんあります。もともと人気の遊園地で、たくさんの人たちを笑顔にする場所でした。

音による情報

高周波とマイク

Tumisu / Pixabay

事故発生時は物が壊れる音を聞いた、と目撃者の方々からたくさんの情報が集められました。ではそれ以外には、どのような音による情報があったのでしょう。

2時間前には異変があった

2時間前にコースターにのった来園者は「揺れがいつもより強かった。あの時すでに異変があったのでは?」と証言されています。乗客がそう感じるということは、恐らく見ている人、その上毎日みているスタッフはいつもとは違うことに気付かなかったのでしょうか?

大切な人を探す声

耳をふさぐ少女

Mandyme27 / Pixabay

事故が起きた瞬間、周りは一時の沈黙が続き、そして至る所から悲鳴が聞こえてきたと言います。また被害者を、探す声が聞こえてきたそうです。阿鼻叫喚とはまさにこのことで、はたからみれば地獄絵図でしょう。

こればっかりは実際に体験してみなければわからないことですが、恐らくこういった事故現場では悲鳴や誘導するスタッフの声などが四方八方から聞こえてくるでしょう。この音が現場の状況をさらに恐怖に染めるのでしょう。

コースターの一部が散乱

下から見上げたジェットコースター

Rohman2109 / Pixabay

周りにいた来園者にも、被害者である乗客にも共通して話すのが、ジェットコースターの部品や破片が周囲に散乱する瞬間を見たというものです。また白い煙を見たという声も多かったそうです。部品や破片での被害が少なかったのは幸いでした。

目による情報とは別に音による情報が多く集められています。直接被害にあわなくとも、この声や音を聞いた人はその時の状況を忘れられないでしょう。そういった意味ではこの日の来園者は全員被害者なのです。

エキスポランド事故の被害者の遺族

被害女性

RyanMcGuire / Pixabay

この事故には、まだ被害者が存在します。事故にあった被害者の遺族も、また被害者なのです。遺族の方々は複雑な胸中なはずなのですが、さらに遺族の方々を苦しませ、怒りをあらわにしなければならないことが起こりました。

経営者側が謝罪にきたのは事故の3日後

謝罪する人の人形

qimono / Pixabay

経営者側が遺族の前に顔をだし、謝罪と弔問に家を訪ねたのがなんと3日後でした。もちろん対応に追われていたのはわかります。謝罪にこず遺族が怒っているのも、TV番組による報道で知ったとの情報もあります。

また謝罪にきた幹部らは、テンプレート的な言葉での謝罪で、気持ちがこもっておらず、責任を負ったという自覚がなかったと遺族の方が話しています。どんな理由があろうと責任者として誠心誠意の謝罪を行うのが人として当たり前のことです。

エキスポランドは以前にも事故をおこしていた

夕闇の中の遊園地

shijingsjgem / Pixabay

大事故の前にも、小規模ではありますが事故を起こしています。ちょうど約1年前のことです。1年で二つも事故を起こしてしまうと、さすがに信用も失ってしまいますよね。どんな事故でも「よくある」では困ります。

エキスポランド事故①2006年アトラクション「Gフォース」が停止

ゴーカートで遊ぶ親子

stanvpetersen / Pixabay

この事故では乗客9名が地上約10メートルに取り残されました。不幸中の幸いなのは、このときには負傷者は一人もいなかったことです。それなりの点検や部品の交換するといった対応があってもいいものの、すぐにこの大事故です。一年前の事故の際には何も対応していなかったのが不思議です。

風神雷神Ⅱを作った会社「トーゴ」

高所へ導くジェットコースター

Pexels / Pixabay

このコースターの製造元は「トーゴ」というメーカーです。日本のテーマパークのコースターを数多く手掛けています。それでは少しだけこの会社について紹介していきます。

あのスプラッシュ・マウンテンも作っている

大きくて豪華な観覧車

anikaskywalker / Pixabay

一番有名どころで言えば、ディズニーランドのスプラッシュ・マウンテンでしょうか。またディズニーシーのフライングフィッシュコースターも手掛けています。これだけ言えばどれだけ大きな会社かお分かりいただけるかと思います。

だからといってスプラッシュ・マウンテンが危ないわけではありません。あくまで作ったのはこの会社というだけで、事故の原因はほかにあります。そのことに関しては後述します。

なぜエキスポランド事故はおきたのか

疑問を取り囲む人々

qimono / Pixabay

この事故の原因を解説していきます。はっきりいって経営者側の落ち度ばかりなので、弁解の余地もないものばかりでした。

結果的にはレールから脱線したことにより事故は起こってます。「脱線」で思い出す悲惨な事故がもう一つあります。尼崎線脱線事故です。まだ記憶に新しいですよね。よろしければ詳しく書いた記事がありますのでこちらをどうぞ。

エキスポランド事故の原因①車軸の破損

横並びの車輪

ernie / Pixabay

一番の要因となったのはコースターの車軸でした。劣化したことによりコースターに異変が起き、急停止から30メートルほど進み、車軸が完全に切れたそうです。また車軸の断面からは約7割の疲労部分が確認されたそうです。

ここまで劣化するまで気づかなかったのです。見えない場所にこの部品があるのかも知れませんが、7割も異変が起きているのなら、命を預かっている以上は気づいてほしいものです。そうでなければ安心してのれません。

エキスポランド事故の原因②金属疲労の形跡

鉄の歯車

Pavlofox / Pixabay

車軸の破損原因は、明確でした。それは金属疲労です。金属疲労とは、金属に長時間力が加わり続け、小さな亀裂が入り、それにより破損してしますことです。要するにこの車軸は劣化ひどくとても古いものでした。

どれくらい古かったのかですが、なんとコースターが稼働しだした1992年から15年間一度も、交換されてなかったのです。また部品の一部であるナットの締結が緩んでいたことも、検証結果から判明しました。

エキスポランド事故の原因③ずさんな点検体制

手書きのチェックリスト

MorganK / Pixabay

そしてこの事故の一番の原因は、点検のずさんさです。この年の1月に行われるはずだった点検が目視だけで行われ、次回の点検が5月15日に見送られていたのです。来園者数が多いと予想がつくGW後に点検を見送ったずさんさが事故を起こすこととなりました。

全てはずさんな点検が原因だと判明しました。ましてや人の命を運ぶジェットコースターの点検です。事故とは言うものの、この事故は起こるべくしておこった事故、点検の甘さが招いた当たり前の結果なのです。

当日行われた点検・探傷検査

安全点検をする人々

cegoh / Pixabay

実際の各施設へ行われた点検の内容を調べてみました。あくまで事故前後のことなので現在は変更されている点はあるかも知れません。事故当日までの点検内容をまとめてみましたのでご覧ください。

当日の点検内容

陳列された車輪

Tama66 / Pixabay

当日は社員二人が毎日の定期点検を行っていました。目で見る確認と、無人でコースターを3周走らせる点検を行い、問題はないと判断しました。また普段は日に二回、月に1回の定期点検も行われていました。点検自体はそれなりに行われていたようです。

といっても行われていたという記録が残っているだけです。本当かどうかはもちろんわかりません。本当であれば手を抜いたことは明確ですし、本当じゃなければやっていなかったことになります。どちらにしても後の祭りなので言っても仕方ないですが。

一年に一回は探傷検査も

傷つけられた壁

PellissierJP / Pixabay

年間の定期点検にはJIS規格の元で、車軸の探傷点検を一年に一回以上行わなければならないとされています。またどんなにきれいな車軸でも、8年に一回は新しいものと交換しなければならないともあります。ただこちらは事故後に決まったもののようです。

名目上はこれほどの回数の点検を行っていることになります。きっちりとした点検に、その場での対応や部品交換をしていれば回避できていたかもしれません。しかし実際の点検回数や項目ははっきりしていないため確実ではないです。

この事故は経営難により引き起こされた?

お金と鉛筆

stevepb / Pixabay

手抜きの作業はもともと経営難だったことが引き起こしたものだと情報があります。だからと言って点検が甘くなるのは許されることではありません。ではどれほど経営難だったのでしょうか。

1996年をピークに来園者数が減少

はしゃぐ少女たち

Free-Photos / Pixabay

エキスポランドは1970年に開園し、ピークは1996年で来園者数220万人でした。そこから11年後の2007年、事故が起きた年には年間100万人にまで減少してしまいました。このことが原因で経営難に陥っていました。

エキスポランド事故の大元①管理費をケチっていた?

金券

Stampf / Pixabay

そして経営難に陥ると、経営者側はなんとかお金を浮かせようとします。そのしわよせのひとつが、設備への点検体制だったようです。点検の回数を減らしたり、減ったはずの点検すらも目視などで終わらせたりと、とにかくケチっていたそうです。

NEXT エキスポランド事故の大元①管理費をケチっていた?