どれくらい古かったのかですが、なんとコースターが稼働しだした1992年から15年間一度も、交換されてなかったのです。また部品の一部であるナットの締結が緩んでいたことも、検証結果から判明しました。
エキスポランド事故の原因③ずさんな点検体制
そしてこの事故の一番の原因は、点検のずさんさです。この年の1月に行われるはずだった点検が目視だけで行われ、次回の点検が5月15日に見送られていたのです。来園者数が多いと予想がつくGW後に点検を見送ったずさんさが事故を起こすこととなりました。
全てはずさんな点検が原因だと判明しました。ましてや人の命を運ぶジェットコースターの点検です。事故とは言うものの、この事故は起こるべくしておこった事故、点検の甘さが招いた当たり前の結果なのです。
当日行われた点検・探傷検査
実際の各施設へ行われた点検の内容を調べてみました。あくまで事故前後のことなので現在は変更されている点はあるかも知れません。事故当日までの点検内容をまとめてみましたのでご覧ください。
当日の点検内容
当日は社員二人が毎日の定期点検を行っていました。目で見る確認と、無人でコースターを3周走らせる点検を行い、問題はないと判断しました。また普段は日に二回、月に1回の定期点検も行われていました。点検自体はそれなりに行われていたようです。
といっても行われていたという記録が残っているだけです。本当かどうかはもちろんわかりません。本当であれば手を抜いたことは明確ですし、本当じゃなければやっていなかったことになります。どちらにしても後の祭りなので言っても仕方ないですが。
一年に一回は探傷検査も
年間の定期点検にはJIS規格の元で、車軸の探傷点検を一年に一回以上行わなければならないとされています。またどんなにきれいな車軸でも、8年に一回は新しいものと交換しなければならないともあります。ただこちらは事故後に決まったもののようです。
名目上はこれほどの回数の点検を行っていることになります。きっちりとした点検に、その場での対応や部品交換をしていれば回避できていたかもしれません。しかし実際の点検回数や項目ははっきりしていないため確実ではないです。
この事故は経営難により引き起こされた?
手抜きの作業はもともと経営難だったことが引き起こしたものだと情報があります。だからと言って点検が甘くなるのは許されることではありません。ではどれほど経営難だったのでしょうか。
1996年をピークに来園者数が減少
エキスポランドは1970年に開園し、ピークは1996年で来園者数220万人でした。そこから11年後の2007年、事故が起きた年には年間100万人にまで減少してしまいました。このことが原因で経営難に陥っていました。
エキスポランド事故の大元①管理費をケチっていた?
そして経営難に陥ると、経営者側はなんとかお金を浮かせようとします。そのしわよせのひとつが、設備への点検体制だったようです。点検の回数を減らしたり、減ったはずの点検すらも目視などで終わらせたりと、とにかくケチっていたそうです。
立場を変えて見てみればしょうがいといえばしょうがないのかもしれません。しかしやはり現実は逆でここでケチらなければ、この先なにかかわったかもしれません。たらればの話なので今更言っても仕方ないのですが、ここだけはケチらないでもらいたかったです。
エキスポランド事故の大元②従業員もモラルもかなり低かった
もう一つのしわよせが人件費等です。昔からエキスポランドは遊園地の接客態度のランキングで、ワースト1位の常連でした。スタッフの人数が少ないため、接客態度はどんどん適当になり、それが当たり前となっていったそうです。
少し雨が降れば、レールを拭いたりする対応がめんどくさいのでその日は運航休止になったり、ひどいときは遠足できた子供たちの前でタバコを吸う有り様だったようです。夢を売る遊園地のスタッフとしてありえない行為です。
エキスポランド事故後に明かされたフライデー記事が話題に
また週刊誌のフライデーでもこの事件はとりあげられました。そこに書かれたものは事実にねつ造が混ざった状態で掲載されています。実際にその場にいた方が証明しています。ではどんなことが書かれていたのでしょうか。
フライデーがエキスポランド事故の切断遺体について記事を出した
先ほど首が切断されたと言いましたが、これはフライデーが掲載した内容で実はデマだったのです。実際は手すりに何度も打ち付けて頭部が割れていたのが真実です。またほかにも頭部がころがっていたとか、遠くに飛んで行ったなんて情報まで流されています。
しかしこの手の週刊誌は、たいがいのことは嘘がかかれていたり、大げさな表現となって掲載されていたりもします。なのであてにならないことの方が多いです。混乱を招くことにもなるので遠慮していただきたいものです。
エキスポランド事故の目撃者の情報が多数飛び交うように
また情報誌に脚色された情報が流されてから、それを修正するかのように目撃者からの情報が集まりました。目撃者の方は肉片が落ちていたなどと話しており、目撃者の多くはPTSDが発症してしまったといいます。
2ちゃんではエキスポランド事故の実際の画像が貼られたことも
そしてこの事故は大手掲示板サイト「2ちゃんねる」にも書き込みがありました。写真や動画が貼り出されてしまいました。またフライデーの掲載内容をオカルトちっくに脚色されて、書き込みされました。
フライデーにしても2ちゃんねるにしても、話しに色をつけすぎです。こんなに悲しい事故におもしろおかしく脚色してしまって、湾曲した情報がたくさんの人を惑わせたくさんの人に恐怖を植え付けます。
事故後も事故が相次ぐエキスポランド
大事故から数か月で営業は再開されるのですが、よくない流れは止まりませんでした。再開初日からアトラクションが止まったりと問題が山積みでした。正直あきれてしまいますよね。ではその内容を紹介しますので、ご覧ください。