アカマタクロマタは撮影禁止の訪問神!豊年祭・人魚伝説との関係は?

琉球の聖地の頂点とされているこの島では、島に存在しているものを島の外にもち出すことはタブーとなっています。たとえなんであっても島の外に出してしまうと禁忌に触れてしまいます。以前に島のものを外に出したという人が存在しましたが、その人はすぐ体の様子がおかしくなってしまったようです。禁忌に触れぬよう決まり事は守りましょう。

琉球神道の神様はどこから来ているか

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この宗教において神がいる場所としてニライカナイ、そしてオボツカグラがあげられています。これらはどのような場所にあるのでしょうか。そしてどのような神様が存在しているのでしょうか。考えられていることを以下に述べていきます。

海の彼方に存在するニライカナイ

ニライカナイは地もしくは海の東の方角の彼方に存在しているとされていて、ここには離島に存在するアカマタクロマタのほかに庶民的な神々が多く住まう神域であると考えられています。八百万の神々のおおくがここに存在しているのかもしれません。

空の果てに存在するオボツカグラ

オボツカグラは天空のどこかにあると考えられていて、こちらはどちらかとゆうと国教だった時の宗教的な支配のために存在をつくられた神域と考えられ、ここには権力をもつ神々が存在しているとされていました。王家の権威をつけるための役割が大きかったと考えられます。

琉球神道の様々な神様

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この宗教は多神教であり、その信仰とされる神々は日本神道と同様に八百万ほどの神が存在するとされています。その神様の種類をざっくりと分けてみると、異界の神様とされている来訪神、子孫を守る守護神、巫女信仰と関連しているヲナリ神の3つとなります。

異界の神様である来訪神

アカマタクロマタと同じく普段は人里がある場所とは異なるところにある異界に存在しており、祭などをきっかけとしてこの地に降りてくる神様のことを言います。この神々は独自の神であることも多く、多種多様の神が来訪神として存在しています。

子孫を代々守ってくれる守護神

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島の出身者がお亡くなりになる際に霊となり、これからの子孫の守り神となるのが守護神です。お亡くなりになったこの霊は7代の時間をかけて東の方角の彼方にに存在すると考えられているニライカナイへと移動し、そこで守護神として生まれ変わることとなります。守護神になりその子孫を守っていくのです。

巫女信仰と関連をもつヲナリ神

ヲナリ神とは沖縄の方言により姉妹の意味をもつウナイのことをさしています。ヲナリ神は兄弟の守護神であるといわれていて、沖縄本島においてはすべての女性には神様に通じることにできる力が存在すると伝えられていて、兄弟をもっている女性はだれでもヲナリ神であることとなり、このことは巫女信仰につながっていきます。

来訪神は仮面を持っている?日本に伝わる神々とは

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アカマタクロマタ以外にも日本には数多くの来訪神が存在しています。その多くが仮面をつけていたり仮装をしたりしていて、そのうちのいくつかの神々は何とユネスコの無形文化遺産にまで登録されています。世界が注目する日本のユーモアあふれる来訪神とはどのようなものなのでしょうか。

平成28年に神々がユネスコの無形文化遺産に登録されるよう申請

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いくつかの来訪神がユネスコの無形文化遺産に登録された経緯として、まず全国の来訪神の行事のうち10件をグループとしたのちに平成28年度にユネスコの無形文化遺産への登録申請を行っていましたが、この年は各国からの申請件数も多くその審議は1年先送りとなっていました。その後1年越しの平成29年に再提案ののちに登録となったのです。

登録された神々は合計で十神

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グルーブ化された神々は以下の十神で、それぞれ個性のある地元では有名な来訪神たちです。この神々がユネスコの無形文化遺産に登録されたことで、この神達は各地の活性化に一役買っていくことでしょう。

鹿児島県薩摩川内市のトシドン

甑島のトシドンと呼ばれ正月に行われる行事に現れる来訪神となっています。この神は大みそかの夜にこの神が山の上に降り立って、そののちに首のない馬にこの神が乗って人里に現れ、家々を巡り歩き新年を祝福するという祭が行われています。

秋田県男鹿市のナマハゲ

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ナマハゲは日本人であれば聞いたことがあるというぐらいに有名な来訪神です。いろいろなものの題材にも使用され、国民に親しまれています。この神の訪問時期は大みそかの晩。トシドンと同じく家々を巡り歩き新年を祝福して回ります。

石川県輪島市のアマメハギ

この神は能登のアマメハギまたはメンサマとも呼ばれ、石川県の輪島市と能登町で親しまれている神です。正月か、あるいは節分の時期に行われる行事の際に人里に現れ、新春の祝福を行うかにとして地元では有名な来訪神となっています。

沖縄県宮古島市のパーントゥ

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パーントゥはこれより下の奇祭の欄で詳細に述べるが、沖縄県の宮古島市に来訪する神です。季節の変わり目に人里に現れ、災厄をはらって無病息災を祈ってくれますが、その方法が独特すぎるために、奇祭として有名になっています。

山形県遊佐町の小正月行事 アマハゲ

行う時期を変えながらも現在まで受け継がれてきた来訪神がこのアマハゲです。この神様は以前は旧暦での小正月に当たる1月15日に人里を訪れていましたが、現在は正月の中の特定の時期の夜に人里を訪れているとされています。

宮城県登米市の水かぶり

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この行事は米川の水かぶりと呼ばれ、宮城県の登米市に代々伝わっているとされている行事です。2月ごろに行われていり、しめ縄とかぶり物を身に着けた奇妙な姿の人々が火災にならないようにを願って周辺の家に水を掛けつつ神社や寺を訪れます。

佐賀県佐賀市のカセドリ

佐賀県佐賀市に伝わる行事で見鳥のカセドリと呼ばれ初春に行われています。以前はアマハゲと同様に旧歴の小正月に当たる日に行われていましたが、現在は変更されて2月の第二土曜日に行われ、カセドリが家々をねり歩き新年を祝福してまわります。

岩手県大船渡市のスネカ

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吉浜のスネカと呼ばれるこの神様は岩手県大船渡市に伝承される正月に行われる行事の際に現れます。旧暦の小正月の夜になるとスネカと呼ばれるこの神が山からおりてきて人里に現れ、その地の家々をねり歩きながら春の到来を祝福して回ります。

鹿児島県三島村のメンドン

この神様は鹿児島県の三島村にある硫黄島に伝わる季節の節目となる時にに行われる行事に現れる神さまです。薩摩硫黄島のメンドンと呼ばれ、毎年の行事日となっている 夏のある日にこの神が現れて地域自体、そしてそこに住む人々の邪気を祓ってくれます。

鹿児島県十島村のボゼ

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この神は悪石島のボゼと呼ばれ、毎年お盆の最終日に人里を訪れ、地域の人々に溜まっている邪気を追い払ってくれるという来訪神です。地域の人々の間ではお盆の恒例行事にやってきてくれる神として、とても大切にされています。

アカマタクロマタが現れる豊年祭とは?

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実際にこの神を見ることのできる唯一の機会として、1年に1度のみ開催されている豊年祭があります。門外不出であるこの神と関連している豊年祭は謎の多い祭として多くの人々の関心を集めていますが、この祭になんかできる人は島民か、もしくは島民と関連のある人に限られています。いったいどのような祭なのでしょうか。

アカマタクロマタが登場の豊年祭①7~8月に3日かけて開催される

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アカマタクロマタがとある離島に来訪する1年に一度だけの機会であるこの祭りは7月から8月にかけて合計日数3日間をかけて行われる祭であり、その詳細な日程については島民にしか知らされておらず、この祭の参加者も島民とその関係者約400名ほどに限られています。

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