水戸事件とは?事件の概要と赤須正夫社長や会社のその後について紹介

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そして今、虐待が発覚すれば、知的障害者の居場所がなくなる可能性もあったため、警察は必要以上に気を使い、捜査が大幅に遅延しました。

水戸事件に消極的な理由④赤須正夫社長の弁護士が元国会議員だった

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そして1番厄介だったのは、地元が選出した元国会議員の種田誠が弁護士として赤須社長についたことでした。

何故ならそれは地方において「元国家議員」という肩書きは英雄扱いされていたため、敵に回したくない人物でした。

ですが虐待行為を暴くという行為自体が、元国会議員の弁護士に表立って逆らう形とも取れるため、行政も警察署もプレッシャーになっていたのです。

水戸事件の裁判の結末とは?その①刑事裁判での判決

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優良企業の悪事がバレ、それでも捜査は難航し、ようやく裁判にて判決が下る形となりました。ですがその判決に対して多くの人が疑問を抱きました。

水戸事件の刑事裁判①赤須正夫社長への判決は懲役3年執行猶予4年

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常人では全く考えられないほど狂った思考回路で、その支配下にもと、長きにわたり知的障害者たちを苦しめていたにも関わらず、下されたのは判決は執行猶予付きの懲役3年でした。

誰もが予想していなかった執行猶予がついたことで、期間中を無事に過ごせば、懲役の3年は無効化されてしまうので、野放しにしたのと同じです。

被害者は心だけではなく、身体的にも大きな傷を負わされ、無限地獄のような毎日を過ごしてきました。その為この判決には支援者たちから不満が噴出してしまいました。

水戸事件の刑事裁判②不正受給詐欺や暴行2件・傷害1件のみ該当

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先の助成金の不正受給は認められましたが、数多くの虐待行為の中からわずか2件の暴行と、1件の傷害のみ認められる形となってしまいました。

ここで問題なのは、赤須社長はやその他出入りする業者や友人からの連日繰り返されていた性的虐待については認められず、お咎め無しとされてしまったことです。

更にいうと、柱にくくりつけ、バットなどで殴打していた事実は認められず、あくまでもスリッパなどで叩く程度とされてしまいました。

水戸事件の刑事裁判③暴行や強姦は罪に問われなかった

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実際に半月板を損傷するほど膝を痛めつけられたり、耳が変形するほど殴られ続けたりもしましたが、なんと目撃情報がないなどの理由で認められませんでした。

強姦においてもその他の目撃者がおらず、被害者も思い出すと精神的苦痛を味わうため、期間中になかなか証言できず、証拠もなかったので、起訴することができませんでした。

もし全員が確実に証言できていたら、運命は変わっていたかもしれません。そして社長は、こうなることも計算して知的障害者を狙っていたとしか思えません。

水戸事件の刑事裁判④赤須正夫社長をそれ以上起訴出来ず

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今の法律だと不起訴となった場合でも、11人の市民からなる検察審査会が、2度「起訴すべきだ」と議論すれば、容疑者を強制的に起訴できる仕組みがあります。

ですがこちらが導入されたのは09年のことで、当時は検察官がその権限を独占していたため、これ以上の進展は望めませんでした。

当時の裁判の傍聴席には、被害者や支援者らが多くいました。社長が事実を否認するたびにため息や不満が言葉に出ていました。

水戸事件の裁判の結末とは?その②民事裁判での判決

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一連の水戸事件に対する裁判は、被害者側の不満しか残らない判決内容が下され、その後も判決に不満を持った被害者らが暴行などで逮捕されたりと荒れましたが、その後、民事裁判を起こしたのです。

水戸事件の民事裁判の結末①女性社員3名が性的虐待で訴えた

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裁判で認められた以上の暴力行為をはじめ、性行為の強要もあったにも関わらず、刑事裁判では全くなかったことにされてしまったいました。そして、社長に対する刑罰は、あってないようなものでした。

さらに、この判決に対して激怒し、弁護士のネクタイを掴んだり、取り囲んでしまったことで逮捕者が次々に出てしまいました。

反対した支援者や被害者たちに対しての処分は社長より重かったことから、不満が爆発した3人の女性社員は、民事裁判にて訴えを起こしました。

水戸事件の民事裁判の結末②1500万円の支払が命じられた赤須正夫社長

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刑事裁判では全く認められることがなかった強姦などの性的虐待行為も、民事裁判では全面的に認められました。赤須社長へは、1500万円の支払い命令が下りました。

被害にあった女性社員は皆、知的障害のある方々ですから、実際にされた内容を伝えるには相当の労力を要したと思われます。

それでも最後まで戦い、真実が認められたので、金額は見合ってませんし、傷が言えるわけではありませんが、一区切りついた瞬間でした。

水戸事件の民事裁判の結末③赤須正夫社長は控訴したが棄却された

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ですが今度は逆に赤須社長側がこの判決を不服としました。これを認めてしまうと、強姦の事実も認めたことになるためだと安易に予測できます。

今まで悪の限りを尽くし、当時まだ15歳だった少女にも犯行の手がおよび、大きな傷を与えたにも関わらず、一転、否認し認めませんでした。

ですが、この赤須社長の控訴は見事に払い除けられ、1500万円(一人500万円の3人分)の賠償金を支払うことになりました。

水戸事件は何故起きてしまったのか?赤須正夫社長の狙いとは

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ではここまで事件の内容と結果を踏まえて、どうして水戸事件は起きてしまったのか?赤須社長はの真の狙いはなんだったのか、記述していきます。

助成金の支給が終わる時期を狙って従業員を自主退職させたかった?

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赤須社長は障害者などを雇うと国から支払われる「特定求職者雇用開発助成金」に目をつけ、これを不正に運用し、私腹を肥やそうと目論みました。

要は福祉活動で社会貢献したかったわけではなく、金を大量に集めるために、進んで知的障害者を雇用していたのです。

助成金が降りる前に辞めさせたかった

助成金が出るのは1年半後となるので、その時期が来たら自主退職したくなる様に虐待していたのではないか?と予測できます。

恐らく福祉に目を向けたのもこれが狙いで、計画的に行われていた可能性があります。因みに知的障害者に支払われていた給料は月に数百円だったそうです。

障害者本人が上手く証言出来ないことを利用していた

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知的障害がある従業員ばかり狙って虐待や暴行、そして強姦していたのは、記憶が曖昧などの理由により、何があったか明確に説明できないからだと思われます。

他者への意思疎通が乏しい

知的障害があると、自分が今何をされているのか理解できないこともあるので、本人が虐待されている認識がない場合もあります。

そのため周囲の従業員も知的障害者の場合は、他人が過度な暴力を振るわれていてもそれを虐待だと認識できず、放置してしまいます。

子供を心配する親心につけ込んだ赤須正夫社長

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障害のある子供を持つ保護者は、大人になっても周囲についていけず、介護なしに生きていけない我が子に不安を持ちます。特に社会的なルールに溶け込めずに働き口がなかった場合、生活の術がなくなってしまいます。

そんな中普段の生活も含めて面倒を見てくれるこの企業にすがる保護者は多少の暴力行為でも目を瞑っていた可能性があり、そんな親心を十分に理解した上で、逆にそこに漬け込んだ卑劣な手口でもあったのです。

水戸事件はその後とは?事件関係者や会社の現在とは

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あまりにも軽い判決を下し物議を醸した刑事裁判を経て、反対派や被害者側に逮捕者を生み、その後ようやく民事裁判により事態が収束したこの水戸事件のその後はどうなったのでしょうか?

水戸事件のその後①被害者と支援者が事件を起こし逮捕される

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刑事裁判にて判決が下された時に、そのあまりにも軽い判決と、認められた虐待行為が全てではなかったことなどに対して、被害者と支援者がこれを不服としました。

怒った反対派は、赤須社長と弁護士が乗る車を取り囲み、謝罪要求やフロントガラスを割ったりしたことで、逮捕、起訴され、実刑になってしまいました。

水戸事件のその後②アカス紙器はクリーン水戸に社名を変更した

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詐欺で逮捕、刑事・民事裁判を経たその後の「アカス紙器」は、所在地はそのままで、社名を「有限会社水戸パッケージ」に変え、更にそこから「有限会社クリーン水戸」に変更しました。

現在でも赤須正夫が有限会社クリーン水戸に接点があるかどうかなど、関わっているのかどうかは分かっておらず、ネット上でもこれといった情報は見当たりません。

水戸事件のその後③工場は火事で全焼した

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事件があった後に関して、赤須正夫は社長の座を退いていることはわかりましたが、その後の消息は不明なままです。元々あった工場は不審火により寮を残して全焼しました。

不審火の詳細については全く情報がないのでわかりませんが、ここで下りた保険金を不正受給の返済に充てた、という話はあるようです。

水戸事件のその後④事件関係者のその後はわかっていない

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水戸事件が起きてからというもの、赤須正夫の所在も関係者や被害者、支援者たちの動向も、一切開示されていないため、現在どのように生活しているかはわかりません。

事件発覚後、しばらくはテレビやメディアなどで、被害者がインタビューを受けたり、支援者らは水戸を中心に活発に活動してましたが、現在は何も分からなくなっています。

どうして虐待は行われてしまったのか?その後遺症は?

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こういった福祉活動に力を入れて優良企業とされていた場所以外でも、数多くの虐待行為が繰り返されていた現実があります。ではなぜ虐待は起こるのか?要因をまとめました。

どこにでも虐待行為は起きうる

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事件として記憶されている事案に関しては、裏で金銭の横領や強姦なども頻繁に行われており、その施設や企業の運営方針自体に問題がありますが、必ずしもそういった場所だけで起こるとは限りません。

ストレスの爆発が引き金に

重度の知的障害者が問題行動を起こし、それを制止させる時に手を出してしまったり、それが繰り返された蓄積のストレスから思わず殴ってしまったなど、「きっかけ」は日常に転がってます。

一般社会でも類似している点がある

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例えば学校で問題を起こした生徒が、注意した教員に対して暴力行為を行った場合は、問題視されず、逆にビンタなどを生徒に行った場合は如何なる状況でも体罰や虐待だと言われます。

企業内は虐待予備軍

企業でも、部下に対して指導や注意と称して手を出している場合があります。今となってはパワハラで訴えやすいですが、当時は当たり前のように行われていました。

療育や指導という名の拷問

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水戸事件をはじめとするこの時代の虐待事件には、「これは虐待だ」という明確な基準が定められていなかったがため、企業や施設内で過度な暴力行為が行われていても、それを行政などに報告する者が少なかったのです。

仮に報告できても、行政が加害者側に事実確認して「指導に為」「問題行動があった」などと言ってしまえば、それ以上追求することもしなかったのです。

保護者の判断も重要

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例えば今回のように知的障害者とともに生活しているような場所で虐待行為があり、その報告を受けて訪問指導などが入っても、保護監督者が事実を隠蔽すると、虐待の事実を確認することができません。

そして家族がこの事実を知っていたとしても、この受け入れ先がなくなってしまった場合、ここに見捨てられたら他に行き場がないと悩み、目を瞑ってしまう場合もあるのです。

後遺症で悩まされる

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長い間虐待を繰り返し受けた知的障害者は多くの後遺症に悩まされています。救済やケアが遅れると、その傷が深くなり、癒せなくなります。特に1番問題なのは、心の問題です。

危険な自己喪失

虐待や抑圧状態から自己喪失してしまい、自傷行為を始めたり、逆に加害者側に転じてしまう場合もあります。そうならないために自己と戦い、もがいている障害者も大勢います。

水戸事件を受けて「障害者虐待防止法」が成立された!

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障害者を食い物にし、不正に金銭を受給、そして虐待によって悪の限りを尽くしたともされる水戸事件を受け、2011年、ようやく「障害者虐待防止法」が成立したのです。

全国の市町村で障害者虐待防止センターの設置が義務となった

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水戸事件のような障害者に対して差別や虐待を無くすために障害者虐待防止法が成立し、2012年の10月には施行されました。そして現在では、全国の市町村に障害者虐待防止センターの設置が義務づけられています。

障害者虐待禁止法内の保護の対象は、全部で3パターンあり、身体障害や知的障害、精神障害を負う人たちが含まれています。そして反対の虐待者は家族を含めた養護者、施設の職員、職場の上司や同僚などが含まれます。

虐待を発見した国民には通報の義務を課した

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主な虐待の種類は、身体的虐待、性的虐待、心理的虐待のほか、ネグレクトや経済的虐待も含まれます。実際にこういった事案が社会問題化した事で急ピッチで進められました。

こういった虐待を根絶するには、社会全体で取り組まなければ不可能なため、万が一家庭内や企業内で虐待を発見した場合は、通報する義務を課したのです。そして通報者がその後不利な扱いをされないようにもしました。

通報を受けると家族などの許可なしに調査することができる

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なかなか外の世界に明るみになりにくい家庭内での虐待に関して、万が一近隣の住人から虐待の疑いで通報があったとしても、今までは、家族が調査を拒めばそれ以上の調査は不可能でした。

ですが、この法案が可決した後は、家庭内での虐待の通報があった場合、家族の許可なしに調査ができるほか、企業内での虐待であれば都道府県が調査を行うことができます。

水戸事件をモデルにしたドラマ『聖者の行進』について紹介

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主演にいしだ壱成を迎えた野島伸司監督の1998年のヒットドラマとなった聖者の行進は、水戸事件が元になっており、キャストの高い演技が評価されるとともに、その過激な表現に物議を醸しました。

水戸事件を元にしたストーリーとなっている『聖者の行進』

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水戸事件をベースに作られており、社長から知的障害者に対する残虐な虐待や、少女に対する強姦、そして障害者側の証言が認められず、加害者が罪に問われなかったなど、本物の事件にあまりに酷似していました。

放送当時、そのあまりに過激な暴力シーンや卑猥なレイプシーンが多用されており、世間からは賛否両論あり、非常に問題作扱いされてました。

『聖者の行進』では暴力や強姦などの過激なシーンが多い

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通常ドラマが表現する範囲としては、実際に被害にあった人がフラッシュバックしない程度でかつ視聴者から批判されない範囲でギリギリの表現にとどめたりします。

ですが、このドラマの放送当時、そのあまりに直接的で過激な暴力シーンや卑猥なレイプシーンがそのままダイレクトに表現されており、世間からは賛否両論あり、非常に問題作扱いされてました。

苦情が殺到・スポンサーが降りるなど問題作だった

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当時スポンサーだった現在の三共ヘルスケアは、薬で暴力を肯定できないとの理由で降板し、トヨタ自動車の場合はCMこそそのまま放送されたが、放送期間中のクレジット表記は表示を自粛しました。

そのストレートな演出で人気を誇っていた野島伸司監督の作品の中でもひときわ過激であったこの作品は、その演出方針に多くの疑問の声が上がってました。

この作品のように、大変痛ましい残虐な事件が、のちにそれを元として作品化された事件が多数あります。その中の一つはこちらから確認できます。

水戸事件のような事件は他にもあった?類似事件について

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今回の水戸事件のように、虐待がありながら起訴できなかったり、社会の障害者に対する理解や制度がなかったがために悲劇を産んでしまった事件が他にもありますので紹介します。

水戸事件に似た事件①サングループ事件

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1996年に滋賀の肩パット工場「サングループ」内で起きた虐待事件のことで、社長である和田繁太郎は、アカス紙器同様多くの知的障害者を雇用し寮に住まわせていました。

ですが、やはり目的は国からの助成金で、多額の金を着服し、知的障害のある従業員に対して日頃から多くの虐待行為を働いていました。

水戸事件との類似点と違う点

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和田繁太郎社長は、障害のある従業員の銀行口座も管理しており、障害者年金が振り込まれると、それも無断で引き出し着服していた上に、それを担保に複数の融資を申し込み、従業員に借金を追わせていました。

和田社長は逮捕され、実刑判決により1年6ヶ月ほど服役しましたが、それはあくまで横領の罪によるもので、虐待行為においては認められませんでした。

水戸事件に似た事件②白河育成園事件

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こちらは福島県で起きた事件で、水戸事件同様、日頃から多くの虐待行為が繰り返し行われていたほか、手がつけられない入所者には、医師免許を持たない理事長が、大量に薬を投与し眠らせていたことも発覚しました。

当時まだこういった施設が少なく、入所者のほとんどが東京出身でした。そこからも分かる通り、重度な障害者の受け入れ先が少く、多少問題があっても家族としては我慢せざるを得ない現実があったのです。

この事件の異常性

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この施設の施設長兼理事長の所業はとても常人では理解し難いもので、入所者を薬漬けにしたり、性関係の強要や入所者の所持金を横領したり、なんと保護者に対しても寄付金を強要していました。

その上で日々暴力行為を繰り返し、それをまた施設の指導方針として有効性や正当性を主張していました。ですがその後、この園は入園停止命令後、入所者が退園し、運営困難により廃園しました。

水戸事件のような障害者差別はあってはならない

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SNSの普及により、最近ではこうした問題が少しでも起きると、誰でもすぐに匿名で世間に発信することがでくるようになりましたが、それでも法案が可決した今でさえ虐待行為は根絶することができてません。

通信手段が今よりなく、法律に穴があった時代はこうした虐待行為は全国各地で頻繁に行われていました。時代や環境がどうあれ、人権を無視した非人道的行為は未来永劫あってはならないことだと思います。

水戸事件と類似する事件はこちら

事件を元に作品化されたものの一例はこちら