【ロボトミー殺人事件】事件の概要や判決・桜庭章司の生い立ちや現在は?

著しいやる気の低下で記事の執筆が困難に

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そもそも桜庭は術後に以前よりも精神的意欲が明らかに減衰しており、スポーツライターの原稿の作業量も以前の5/1にまで減り、退きました。

この手術は前頭葉の組織を一部破壊しているのですから当然なのですが、こう行った副作用がある事は問題視されてませんでした。

感情の欠如を実感した桜田障司は復讐を決意し犯行へ

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その後、弟の会社で働くことになりましたが英語力を買われ、フィリピン支社で働くことになりました。

桜庭はフィリピンでの美しい景色を眺めていても、全くなんの感情も湧き上がらないことに危機感を募らせました。

常人と同じように自由に喜怒哀楽を表現できない自分は、もはや人間ではないと思ってしまい、追い詰められた結果でした。

「自死権」を主張した桜庭章司の現在

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長期間の服役による体の不調などの理由により「自死権」を主張した桜庭は、現在も服役しているのでしょうか?最近の出来事についてまとめていきます。

桜庭章司「自死権」をめぐって訴訟をおこす

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桜庭はロボトミー手術を強行されてから、長きに渡り数多くの副作用に悩まされ、人生を棒に振ってしまいました。

一時は3mの金網をよじ登り、建物の5階から飛び降り、自殺しようともしたほど、精神的にも追い詰められていました。

そんな中、2008年に、体に不調もあった当時79歳だった桜庭は、生きていても仕方がないとし、「自死権」を主張し、裁判所に提出しました。

桜田章司の「自死権」の主張は認められなかった

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裁判所は、桜庭の主張を法律上、憲法上認めることができないなどとし、まるで門前払いしたかの様に払い除けました。

強制的に手術が行われたことも含め、このせいで紆余曲折ある人生を辿った桜庭の、最後の希望だったかもしれない主張が消えた瞬間でもあったのです。

桜庭章司が受けた「ロボトミー手術」とは?

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そもそも今回の事件の問題点となったロボトミー手術とは、具体的にどの様な手術であったのでしょうか?詳しく解説していきます。

ロボトミー手術とは精神外科手術

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1935年当時、まだ未知の領域であった精神疾患のある患者の精神外科手術の一つで、確立されるまで様々な研究と、実験が繰り返されてきました。

術後大人しくはなるが、自殺者や死亡者が報告されるなど、その副作用には解決しなければいけない問題点がありました。

ですが、その後手術の有効性が認められ、1949年に考案者がノーベル賞を受賞し、世界中で行われる様になりました。

前頭葉を破壊する「ロボトミー手術」

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脳を切るという異常な発想のロボトミー手術は、現在では口に出すことを禁じられていつ程の医療行為となっています。

実際に手術を行うには、アイスピックの様な器具を右の瞼の裏から差し込んで、頭蓋骨の最も薄い箇所を破壊し、前頭葉に到達させます。

そのあとは無造作にアイスピックの様な器具を掻き回し、神経を断ち切り脳組織の一部を壊すという悍ましい方法なのです。

ロボトミー手術は人間性を破壊する行為

現在では禁止されている医療技術ですが、当時、症状が改善されるケースばかりではなく、明らかに失敗したケースもあります。

そもそもが前頭葉を破壊する治療法ですから、暴力性などは落ち着きますが、その反面副作用は人間性を破壊してしまうものでした。

桜庭の様にてんかんや無気力のほか、抑制の欠如、人格そのものが変化する場合もあることから、その危険性は早くから問題にするべきだったのです。

そもそも精神障害とは?

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ここで度々登場する精神障害、疾患とはどういう基準で健常者とわけられていたのでしょうか?ここではその症例をまとめました。

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