尼崎市は治安が悪い?実は住みやすいという声も?
尼崎市というのは兵庫県の南東部に位置している市であり、中核市にも認定されている都市です。
中核市というのは人口20万人以上を有する都市の事務権限を強化し、住民の身近なところで行政を行う、という制度のことで、これにより尼崎市が大きい都市であることが分かります。
また尼崎市の東側は大阪に面していることもあり、市外局番が兵庫県の06ではなく大阪の07が使われています。さらに大阪などでは尼崎市は省略して「アマ」と呼ばれることもあります。
尼崎市が持たれている印象
そんな大きい都市でもある尼崎市ですが、プラスのイメージを持つ人は少なく、治安が悪いというイメージを持つ人が多いです。
これには様々な理由があり、尼崎には実際に治安が悪く不良やヤクザ関係の人が多いということや、凶悪な犯罪事件などが過去に起こったこと、また公害問題が起こっていたこと、などが関係しています。
これらの尼崎の治安の悪いイメージは長年の蓄積から生まれたものなので、今後この治安のイメージが改善することはあるのか?と頭を悩ませている人も多いです。
しかし街全体の治安が悪いのか?というと、そういうわけでもなく場所によって治安の格差がある、というのが一般的な見解でもあります。
尼崎市の治安の悪さは兵庫県でNo.4
治安が悪いというのもあくまで人のうわさだけ、と言っている人も中にはいますが、実際にその治安がデータとして実証されているのも事実です。
尼崎市は認知された犯罪件数の数がとても多く、兵庫県内でも下から4番目というデータがあるので治安が良い、とは決して言えるものではありませんでした。
この話を聞いてしまうとこの街に住みたい、という気持ちが薄れてしまいますが、実際に犯罪に巻き込まれないためにはやはり治安の悪い危険な場所には近づかない、自衛をきちんとする、ということが大切になります。
また尼崎の中には場所によっては住みやすく治安がいい場所もある、という声も多数聞くことができます。
尼崎市は場所によって住みやすいという声も
一般的に尼崎市は北側は比較的治安が良く住みやすいと言われています。他の都市へのアクセスがしやすく、大阪までは5分、京都へは約30分、また神戸の三宮や宝塚にも約20分、乗り換えなしで着くことができます。
さらに尼崎の北は梅田へのアクセスもしやすいので買い物に困ることはないでしょう。
尼崎市の治安が悪いといわれる理由は?
上にかいたように犯罪件数が多い、といったこと以外にも治安が悪いと言われる理由は様々あるので、これからその具体的な理由を説明していきます。
もしもこれからこの街に住みたいと考えている方は、事前にこれらに目を通してみることをおすすめします。
治安が悪い理由①犯罪件数は兵庫県でワースト4
尼崎市は犯罪件数が高いと紹介しましたが、データによると神戸市の中央区、兵庫区、長田区に続くワースト4位として尼崎市の名が記されています。
この中央区、兵庫区、長田区は特に治安が悪く犯罪が多い町として多くの人に知れ渡っています。尼崎がそれに次ぐほど犯罪が多いということはなかなかにインパクトがあります。
治安が悪い理由②インパクトの強い凶悪事件が多い
尼崎市ではこれまでに数々の凶悪犯罪事件が巻き起こりました。
特に人々の印象に残った「連続変死事件」や「児童虐待事件」など、そのどれもが尼崎市内で引き起こされたもので、そのことからこの街は治安の悪いところだ、というイメージが定着した人もいるのではないでしょうか?
尼崎では少年犯罪や性犯罪などイメージダウンを免れない事件が立て続けに起こったためにこの町の治安に不信感を持つ人が現れても、ある意味当然と言えるでしょう。
治安が悪い理由③ひったくり事件が多い
尼崎では凶悪犯罪のほかにひったくり事件も頻繁に発生しています。
驚くべきことに兵庫県内のひったくりの約三分の一が尼崎で起こっていると言われており、このことを受けて市長は「ひったくり撲滅宣言」を行い、警察の取り締まりも強化され、以前よりは大幅に事件数が減少しました。
また尼崎では治安維持のため市民への呼びかけやパトロールの強化、ポスターを使用した注意喚起なども積極的に行っており、結果として町に住む人の警戒心を強めることにもつながりました。
具体的な治安維持対策としては自転車のかごへネットをはる、カードなどを使いお金を引き出した後は帰り道に気をつける、暗い道は極力通らないようにする、などの呼びかけを行いました。
治安が悪い理由④放置自転車、盗難の問題
さらに尼崎では自転車に関する問題も多発しています。特に件数が多いとされるのが放置自転車に関する問題と自転車の盗難事件です。
まずは放置自転車ですが、これは尼崎に平地が多いことなどから自転車に乗る人の人口がとても多いためです。
自転車に乗る人は多いですが停める場所にも限界があり、しかるべき場所に止めず放置している人が増えています。地元の警察もこれに危機感を抱き、治安維持のためポスターの製作や取り締まりの強化も行いました。
また自転車の盗難も多く、犯罪認知件数の約半分が自転車の盗難というデータも発表されています。またその盗難された自転車が放置されるという治安が悪化する悪循環に陥っているのが現状です。
自転車が狙われる理由は様々ですが、高価なものは転売のため、普通の自転車は移動のために盗まれている、というのが一般的な見解です。
これに関する治安維持対策としては鍵を二重にかけるというツーロックというものを警察側が推奨しています。また盗難に関しても数多くの事件防止のポスターが製作されています。
治安が悪い理由⑤歩きたばこの規制がない
歩きたばこに関する問題も尼崎が治安が悪いとされる要因の一つです。現在はこの問題が社会問題化されており、多くの都道府県で治安維持のための規制の動きが活発になりました。
しかし尼崎は治安維持の規制に移る動きのスピードが遅く、近年になってようやくこの問題に関するプロジェクトが始動しました。そのせいもあり、現在も歩きたばこをする人は街中でもよく見かけます。
歩きたばこの他に吸い殻のポイ捨ての数が多いのも尼崎市の特徴です。町の中でもポイ捨てをよく見かけますが、なかなか注意しようと思ってもできるわけではありません。
特にガラが悪い人に対して注意するとかえってトラブルになる可能性もあるので、なかなか行動には移しにくいようです。
しかし尼崎市内では治安をよくするためこのようなたばこに関する問題を解決しよう、という声も上がっており、禁煙の呼びかけや喫煙に関するマナーの指導など改善に向かった動きも増えています。
これがきっかけとなって治安が良い方向に向かうと願いたいものです。
治安が悪い理由⑥大気汚染などの公害問題
尼崎市には阪神工業地帯というとても大きな工業地帯が存在し、長年の間大気汚染が問題となっていました。
この問題は1920年ごろから始まり、その後1970年ごろには公害指定地域に選ばれ、公害病に認定された人が1万人を超え社会問題となりました。
現在は尼崎でも大気汚染問題が改善され、公害指定地域からは外れましたが、このイメージをいまだに持ち続けている人にとって尼崎は、汚染がひどく治安が良くない地域であるという印象が残り続けています。
この印象を変えるように、と尼崎市は様々な取り組みを行っていますが、なかなか治安が良いというイメージアップにはつながっていないのが現状です。
治安が悪い理由⑦ゴミのポイ捨てなど民度が低い
たばこのポイ捨てが多い、ということで話題になる尼崎市ですが、そのほかにゴミのポイ捨てが多いというのも治安の悪い要因に挙がります。
特に治安が悪いとされる南側でこのようなポイ捨てが多く見られ、なかなか改善の兆しが見えないのが現状です。
ポイ捨てはなかなか減らそうと思っても減らせるものではないので、尼崎に住む住民が少しずつ治安に対する意識を変えていくことが大切になっていきます。
治安が悪い理由⑧ラブホテル・風俗店が多い
またラブホテルや風俗が多い、というのも治安が悪いというイメージダウンに拍車をかけています。こういった大人向けのお店や施設が多いと、どうしても治安が良くないイメージを持ってしまいがちになります。
現在は規制も厳しくなっていますが、昔は客引きや違法行為などが多く行われよく治安維持のため警察が動いていました。
さらに子供が住む地域では大人向けのお店はあまり歓迎されず、不満を持っている人たちが多いというのも事実です。
治安が悪い理由⑨TVによる芸能人の影響も
尼崎出身の有名人はよく地元のエピソードを話すことがあり、その多くが笑えるように脚色しているものの、治安の悪さや住む人の性格の悪さなどが浮き彫りになっています。
特にダウンタウンの二人は尼崎出身の大御所であり、そのエピソードも強烈なものが多いです。
またこの二人は影響力がとても大きいので、彼らの話を真に受けた視聴者が「尼崎は治安が悪いところなんだ」と信じ切ってしまうという事態も巻き起こっています。
さらに彼らにあこがれた人が真似をし、ガラが悪くなる、といったブームもありました。
尼崎市で治安が悪い危険地区とは?
尼崎は北側と南側で土地の価値に差があり、北側は比較的治安が良く住みやすい土地も多いとされています。反対に南側は治安が悪く、住みにくい土地であるといわれています。
これからこの街の中で特に治安が良くないとされる地域を紹介します。危険なところでもあるという評判なので、実際に出向く機会がある方は十分注意しておきましょう。
危険地区①元遊郭地域の阪神出屋敷駅
この出屋敷駅は阪神電鉄という関西では有名な電鉄の中の駅の一つで、この駅のすぐ近くにあるかんなみ新地という町は元遊郭地域であり、多くの人に知られています。
そのため昼間と夜で雰囲気が大きく変わり、比較的静かな昼間に比べ、夜は怪しい雰囲気がただよい、おかしな声が聞こえてきます。
住宅地としての需要も少なく家族づれの人などを見かけることもすくないです。トラブルに巻き込まれてはいけないので子供をつれて訪れる際には気をつけたほうがよいでしょう。
危険地区②特に夜が危険!阪神尼崎駅
この阪神尼崎駅の周辺は治安が悪く怖い人が多い、というイメージを持つ人が多いです。それには様々な理由があり、まず一つ目は大人向けのお店が多いことが挙げられます。
特に風俗店やパチンコ店、ラブホテルの数が多く、その周辺には夜だけでなく昼間から雰囲気の怪しい人が訪れています。
二つ目の理由は町で見かける人の容貌や雰囲気です。尼崎駅の周辺ではホームレスや昼間からお酒を飲み歩いている人、歩きたばこをしながら威圧してくるやくざ風の人など、一見して怖い人が多いです。
三つ目の理由は昼間だけでなく、夜はさらに治安が悪くなる、ということです。
昼間でさえ怖いのに夜になってしまうと何が起こるかわかりません。特に一人暮らしの人や女性などは夜はあまり出歩かないようにするなどの注意が必要です。
危険地区③阪神センタープール前駅すぐの尼崎競艇場
尼崎競艇場周辺も治安が良くなく、あまり近づきたくないと思われている場所の一つです。競艇もギャンブルの一種ではあるので、中にはガラの悪い人たちが集まることもあります。
またこの周辺にはあまり人気がなく、競艇を見に行く人が主に集合しています。
そのためまれにお金をめぐるケンカやうまくいかず怒っているひと、たばこの吸い殻や空のお酒、道に転がっているゴミなどを見かけることがあります。
これらの理由から治安が悪いこの周辺には近付かないように子供に注意する親も多く、できるだけトラブルに巻き込まれたくないと考えている方はうかつに近づかないほうがよいでしょう。
しかしこの競艇自体には何の罪もないので、そこは念を押しておきます。
危険地区④工業地帯周辺
公害問題が改善されてきているとはいえ、工業地帯周辺もあまり治安に関するイメージが良くなってはいません。
もともと住宅地も少なく、働いている人以外の住民を見かけることは少なかったので、治安が良くなっていく、ということはあまり期待できなくなっています。
歩きたばこや酒を飲みながら歩いているひとなどを多数見かけることもあり、そういった人たちを注意する人がいない、というのも治安が悪いというイメージダウンに拍車をかけています。
なにかきっかけがあればその土地の治安を改善する方向に向かいそうですが、そういった機会がなかなかないというのも現状です。
尼崎市の街の治安を紹介!
続いて尼崎市内の街の治安がどのようなものか、という説明を行っていきます。
これから説明するのは尼崎の中でも特に有名な戸ノ内町と下坂部町と西立花町の治安についてです。今後これらの周辺に住む、という予定がある方は参考にしてみてはいかがでしょうか?
尼崎市戸ノ内町の治安
戸ノ内町は阪急園田駅が最寄りの比較的土地も広いところです。また治安もそこまで悪いものではなく、環境が良いと考えている住民も多いです。
しかし得体のしれない施設や事務所などを多数見かけることもあり、どこか怪しい雰囲気が漂っていることも事実です。飲み屋の数も多いので、子供にはあまり来させたくない場所といえるでしょう。
尼崎市下坂部町の治安
JR尼崎駅が最寄りとなっているこの町は、ほかの場所に比べ比較的治安もよく、住む場所としては問題という問題はありません。しかし大通りは交通量が多く、大きな音が聞こえることもあります。