ジェルタイプであるこの薬は、シールタイプのものと比べて「単位面積でみた成分を与える量」が少ないのですが、塗る面積を広くすることで、全身への成分を与える量はシールタイプと同等になります。
また、シールタイプは貼っている間成分を与えられ続けているので高い効果を得られています。一方ジェルタイプは、塗る面積を広くすることで、同程度の効果が得られます。
顔や胸部などには塗らないようにすること
塗る際の注意点として、「胸部」「顔」「性器」「性器周辺」「粘膜」には絶対に使用しないでください。また、炎症個所や湿疹がある部分は避けてください。
副作用がでる可能性が高まったり、ガン細胞が促進されてしまう、といった理由があります。
オエストロジェルを使用する際に注意すべきことは?
いかに望ましい良薬であったとしても、注意点はあります。副作用やリスク、よからぬ病気につながってしまう可能性も考えられるので、しっかりと確認し、使用することをおすすめします。
正しく効果を得るための注意点について、4つご説明していきます。
オエストロジェルの注意点①きちんと乾かすこと
塗ってから吸収されるまでに1時間が必要です。なのでその間は洗ったり拭いたり、あるいは塗布部分と人が触れてはいけません。その理由は後ほどご説明します。
きちんと効果を得るためにも、人に害を与えないためにも、しっかり乾かすことが大切です。
オエストロジェルの注意点②使用後に飲酒はしないこと
一般的な女性ホルモン剤でもそうですが、塗った後のアルコール摂取は厳禁です。この際、アルコールを多く含んだ化粧品の使用もダメです。
アルコールを体内に入れることで、効力が低くなり効きづらくなってしまいます。無駄なリスクを背負わないためにも、使用後の飲酒は控えましょう。
オエストロジェルの注意点③塗布箇所を人に触らせないこと
ジェルタイプなどの塗り薬は、他人に成分が移ります。ここで特に注意が必要なのは、妊婦と子供です。悪影響を及ぼしかねないので、厳重に注意が必要です。
- 塗った後の手はしっかりと洗い流す
- 服で隠れないような、肌の露出部分には塗らないこと
- プールや温泉などの公共の場所ではきちんと洗い流してから利用すること
上記をしっかりと守って使用してください。
オエストロジェルの注意点④塗りすぎないこと
塗りすぎは、副作用のリスクを高めます。2~3gを限度に使用してください。この量でも効き目は十分にあるので、決められた容量を守りましょう。
時として、ピルの飲み忘れなどがあるように、ジェルの塗り忘れがあるかもしれません。その時には、2日分の量を塗るのではなく、1日分の量を守って使用してください。
オエストロジェルの副作用とは?
もちろん、どんな薬にも副作用やリスクはあります。この薬は副作用の少ない薬としても好評ですが、少なかれの副作用は存在します。メリットだけでなくデメリットも把握しておくことが重要です。
ここでは7つの副作用についてご説明していきます。
オエストロジェルの副作用①頭痛や吐き気に見舞われやすくなる
女性ホルモン剤を使う際の副作用として免れることができないのが、頭痛や吐き気といった副作用です。これはこの薬でも同じことで、誰でもなり得るわけではないのですが、あらわれやすいです。
つわりのような食欲不振だったり、吐き気、性欲低下などもあります。女性ホルモンが変化すると頭痛が起きやすくなるので、めまいなどの症状もあらわれやすくなるのだと考えられます。
服用してからすぐは、身体がびっくりしたり追いつかなかったりするので、こういった副作用が起きる可能性があることを頭に入れておいたほうが良いです。
身体が慣れてくる頃合いの2~3カ月経てば、軽めの副作用であれば治まると言われています。
オエストロジェルの副作用②血栓症になるリスクもある
こちらは重めの副作用です。女性ホルモンが増加すると、血栓症のリスクが高まります。
女性ホルモンは血液を固める成分が作るのを促進しますが、ジェルで女性ホルモンを増やしてしまうとその働きがより強固なものになってしまいます。
固まった血液でできたもの(血栓)が、血流を塞いで血液の流れを悪くします。ジェルを使用してからむくみが出るようになったら、すぐに使用を中止し病院での診察を受けたほうが良いです。
この薬は、ホルモン剤の中で最もリスクが抑えられている薬だと言われていますが、むくみのほかにも下記の症状がでたら医師に相談してみてください。
- 突然の息切れ
- 急な視力の低下
- 胸の痛み
- 激しめの頭痛
- めまい
- 手足・ふくらはぎの痛みや痺れ