設定が固まったらとにかく目の前に空想の友人がいると思い込んで話しかけましょう。その際、この人ならこういう風に返事をするだろうという内容の返事を自分で行います。
例えば、「好きなものは何ですか?」という質問を自分でした後、設定したものがリンゴであれば「リンゴです」と返事を自分でするのです。ちなみにこの時の返事は心の中でも声に出してもオーケーです。
そうしているうちに、返事の間隔が短くなっていき、最終的には勝手に返事が聞こえるようになります。
現実逃避したい人か妄想と現実を区別できない人だと作りやすい
「イマジナリーフレンド」はある意味精神安定剤の最終手段のようなものです。
よって現実で嫌なことがある人、または現実と妄想の区別がつきにくい人のほうが上手くイメージ出来ますし、上述した作り方でも他の人より比較的容易に形成することが出来るでしょう。
イマジナリーフレンドは触れる?他人からは見えるのか
創造した「イマジナリーフレンド」はトークし放題です。では物理的に触れたりコミュニケーションを取ったりすることは可能なのでしょうか? 出来ること、出来ないことを以下で説明していきたいと思います。
物理的に触ることはできない
基本的に見ること、話すことは出来る友人ではありますが、こちらから触れることは一切出来ません。なぜなら友人は自らが頭の中で産み出したものだからです。
想像上の現象に当たるので、物理的に触ってどうにかしようとしても出来ない、というわけですね。
基本的には本人にしか見えない
イメージは基本的に作り出した本人にしか見ることは出来ません。自らの空想上の友人であるならば、視覚に投影して映し出すことも本人にしか出来ないのです。
ただ、何事にも例外はあります。基本的に本人にしか見ることは叶わない友人ですが、本人以外ともコミュニケーションする場合があります。下記に供述するのはそんな例外です。
本人以外とコミュニケーションできることも
例外的に本人以外とコミュニケーションする場合があります。それは、同じ想像上の姿を共有している場合です。
こんな話があります。ある捕虜になった兵士たちは長引く捕虜生活で苛立ちが募り精神に限界を迎えていました。そこで皆で脳内に共同のガールフレンドを作り出したのです。
一つの席を彼女の指定席とし、配膳の際は皆で彼女の分の一膳をこしらえたり、着替えの時は彼女に配慮したり、誕生日には皆総出で祝いました。
そうしていくうちに、監視している敵軍が本当にいるものだと勘違いするくらい熱心になっていきます。
最後には、他の捕虜たちが厳しい捕虜生活の中で発狂したり廃人になる中、そのグループだけは皆正気を最後まで保っていたというのです。
こういったように、同じ「イマジナリーフレンド」を共有している場合、同じイメージでトークしたり遊んだりすることがで出来るのです。
イマジナリーフレンドとタルパの違い
ところで皆さんは「タルパ」という言葉をご存じでしょうか? 「タルパ」とは、物質的な性質をもつ魔術的形成物のことです。「タルパ」は多くの共通点を持つ非常によく似た概念です。
ここではよく似た特徴を持つ「タルパ」と「イマジナリーフレンド」の事象を比べて見ていきましょう。
タルパは魔術的・宗教的なもの
「タルパ」は元々、チベット密教での奥義、つまり「術」のようなものです。タルパはそれゆえに魔術的・宗教的要素が非常に強い概念です。
悟りや、精神的あるいは霊的な修行を経て発現する術であり、タルパは自己の化身ともいうべき存在を作り出す秘奥なのです。