また腸と肝は弱毒、皮膚は強毒とされているため、一般的には食用フグとはみなされていません。キタマクラはフグの一種。テトロドトキシンという強力な神経毒をもち、誤食すると中毒症状を引き起こすことがあるので調理をし、提供するにはフグ調理師免許が必要です。
Contents
餌取りの常連、キタマクラ!餌取り対策はどうすればいい?
目立つ餌に敏感な餌取りであるキタマクラ
目立つ餌に敏感なキタマクラは餌取りの中でも厄介な存在。さらに歯が強力で釣り糸を噛み切ってしまったり、餌だけをきれいに食べてしまうキタマクラ。ここではキタマクラ、フグ、バリ等にも使える、エサ取りへの対策方法についてご紹介します。
習性を生かした仕掛けがおすすめ
小針、小餌、コマセのように落ちていく軽い仕掛けがおすすめです。キタマクラには、針の近くなどにガン玉を打つと、先に沈み始める付け餌を目掛けていく習性があります。目立つ餌に敏感なようです。好奇心旺盛なキタマクラの習性を生かした方法です。
そのほか、ノーシンカーの仕掛けや軽い仕掛けなんかも良いです。これは撒き餌と同じように付け餌が動く仕掛けによって、できるだけ付け餌の動きを目立たないようにする方法が適しているからです。
観賞用としてのキタマクラ
ペットとしても人気!
その愛らしい性格と可愛らしい見た目からダイバーからも人気で、観賞用としてもおすすめなキタマクラ。人懐っこく、飼育用としても人気があるそうです。ここではその魅力と特徴についていくつかご紹介します。
性格がかわいい!
キタマクラは、いろんなところをつついたり、積極的にダイバーに近づいてきたりと、非常に好奇心旺盛な魚です。人間にも良く馴れ、すぐに手からえさを食べるようになりますが、逆にデリケートでパニックになりやすい一面もありますので注意も必要なのです。好奇心が旺盛な一方で、神経質で臆病な性質をもっているのです。
愛らしい見た目も魅力!
キタマクラの顔は、ギョロっとした目、ぽかんとあいたような口がなんともいえないかわいらしさを感じさせてくれます。さらにオスは、夏になると非常に鮮やかな青色の婚姻色がみられたりと楽しく、見ていて飽きません。特に、キタマクラの稚魚のかわいらしさは格別です。
キタマクラは飼育できるのか?
キタマクラを飼ってみよう!
キタマクラの飼育には、海水魚の飼育用の設備があれば大丈夫です。水槽はガラス製のものと、アクリル製のものがありますが、基本的には値段も安価なガラス製で足ります。これとガラス製のふたもあると、海水の飛び散りや蒸発が防げて便利です。
ストレスに弱いため、快適な水槽環境を作る
そのほか快適な水温に管理するために、ヒーター、水温計などがあるとよいでしょう。きれいな水質を維持するのも重要で、そのためにはろ過フィルターが必要ですし、海水の比重を計るための計測器や、酸素を取り入れるエアーポンプも必要です。観賞用に便利なライトなどもあると便利です。
その他にもたくさんの飼育用アイテムがありますが、まずは最低限必要なものからそろえるとよいでしょう。ストレスに弱いキタマクラですので、よく観察して、少しでも快適な空間づくりを目指しましょう。
キタマクラの餌
飼育する際、おすすめするのは海水魚用の人工餌です。選ぶポイントとしては、海藻や植物質を含んだ粒タイプのもの。具体的な銘柄では、メガバイトのグリーンや、メガバイトの海藻タイプがおすすめです。
活き餌をあげるときに注意すること
キタマクラは、エサを食いちぎりながら食べるので比較的水を汚しやすい魚です。ですから、餌を与える際も生や冷凍の餌はなるべく一口サイズに刻んで、軽く水道水でゆすいでから水槽に入れると水替えの頻度を減らすことができます。アミエビ・アサリ・蟹が好物です。
キタマクラとその他の魚は混泳できるのか?
混泳は可能。ただし種類を選ぶ。
フグの中では小型で温和な種であるキタマクラなので、ほかの魚と同じ水槽に入れて飼育してみたいところです。しかし心配なのは、やはりその強力な皮膚毒です。水槽内で毒をまき散らすなんてことはないのでしょうか。
この点、基本的には心配いりません。キタマクラの毒は、大きなストレスを受けない限りは分泌されることはないためです。普通に飼育している環境であれば、ものすごく水質が悪化するとか、他の魚に捕まってジタバタ暴れたりしない限りは、心配はいりません。
混泳にお勧めの魚
同種、フグ類はお勧めできない
アミメハギ、カワハギはキタマクラと食性が似ているためおすすめです。逆に、一緒にしないほうが良いのは同種キタマクラやハコフグ属です。そのほかカエルウオもなぜか相性が悪いと言われています。また、貝類、カニ、エビなどもキタマクラの餌となるので避けたほうが無難です。
愛らしいキタマクラ、必要以上に怖がる必要はない!
カワハギに似た風貌ながら、その皮膚には猛毒を持つキタマクラ。釣り人にとっては餌取りとして厄介者扱いされていたりと要注意な存在です。しかし正しい知識を持って取扱いに十分注意すれば、必要以上に怖がる必要はありません。
識別できるように体の特徴を知り、素手で触ってしまったらすぐに手を洗いましょう。触れる際にはできるだけ手袋を着用し、必要以上に刺激しないようにすれば安全に釣りを楽しむことができます。食用もできるようですが、調理には免許が必要なので慎重に扱うようにしましょう。