ミズダコの驚くべき能力!巨大さの秘密や美味しい食べ方は?サメも襲う?

ミズダコは世界最大のタコであり、知能が高い事でも知られています。この高い知能だけでなく、全身柔らかい筋肉でできていることからサメを襲うほどの強さも兼ね備えた最強の生物です。この記事では、そんな驚くべき能力や美味しい食べ方、鳥肌が立つようなエピソードなど、ミズダコの情報を詳しくまとめました。

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釣りにキャンプや登山までアウトドア大好きライターです。 最近狩猟免許を取得しました。
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ミズダコとは?

寿司ネタや刺身などでお馴染みのタコですが、この名前を聞いて説明できる人は少ないのではないでしょうか。よく耳にするマダコとは種類はもちろん、大きさも食感も異なりますが実は食用として出回っている身近な存在なのです。

世界最大のタコ

寒い海に生息しているため、国内では東北地方や北海道沿岸に分布しています。海外ではアラスカやカナダなどでも見ることができます。タコの中では最大で体調は優に5mほどあります。さらに全長9m、体重が272kgに達するサイズも発見されており、もっとも大き記録ととして残されています。なおタコの種類についてはこちらもご覧ください。

サメを襲うことも

イルカ、ラッコなどの哺乳類や、サメなどに襲われて捕食されてしまうこともありますが、その対象となるのはサイズの小さいものが対象です。大きい個体は逆に襲うこともあり、ある水族館では同じ水槽で飼育されていたサメを攻撃し、死亡させたという例も残っています。大型のため吸盤や筋肉の力は相当なものです。

食用としても人気

普通に食べることができます。日本国内で主に食用で出回っているのはマダコが多いのですが、特に生息地である北海道や東北地方ではミズダコをタコとして出回っていあることがほとんどです。クセがなく、さっぱりと食べることのできる人気食材です。

ミズダコはなぜこんなにも巨大になるのか?

これほどまで巨大になる理由の一つに競争優位性が非常に高いことがあげられます。主な生息場所としている寒海には捕食の競争相手となる他のタコ類の存在が少ないことや、そのために餌が豊富にあることなどが大型化したもっともな要因の一つとなっています。

ミズダコの驚きの能力

単なる食材としてのイメージが強い生き物ですが、わたしたちの想像を遥かに超える知性を持っています。これから紹介するエピソードを知ると見方が変わること間違いありません。たかが寿司ネタの1つに過ぎないと思っている方、必見です。

驚きの能力①脳が9つ

人間ですら1つしか持たない脳みそを9つも有しています。それも頭に1つ、さらにそれぞれの足についているという特異な構造をしています。その1つ1つは小さいのですが、例えば水槽のネジで固定された蓋をネジを緩めて開けることすらできるのです。

驚きの能力②擬態能力

敵に襲われるなど危険を察知すると瞬時に岩肌などと同じ色や模様を纏って相手の目を欺く大変優れた能力を持っています。色素胞という器官がその役割を担っているとされています。イカにも同様の能力がありますが、タコは似せた対象物の凹凸までも表現できるほど完成度の高さで右に出るものはいません。

驚きの能力③迷路が解けるほどの知能

ビンの中に閉じ込めても蓋を開けて脱出できると言ったところで誰が信じるでしょうか。しかし事実です。この高い知能は他にも、巣に持ち帰った貝殻などを自らの意思で並び替えたり、人を見分ける能力があったりもします。もしも寿命が長ければ地球を支配できる知性を持っていると信じる科学者もいるほどです。

驚きの能力④心臓が3つもある

人間と同じ役割を持った心臓の他に、エラ心臓と呼ばれるものが左右のエラについています。これら2つの心臓にはエラに血液、筋肉に酸素を送る役割があり、瞬時にトップスピードの速さで移動できる瞬発力を発揮するための非常に重要な器官ともいえます。

ミズダコの子育てと寿命

ハイスペックな頭脳を持っているからこそ、その生態は多くの魚介類に比べてどこか人間的でもあります。中でも繁殖行動は理性的な一面すら覚えます。特にメスが持つ親心は感動的です。寿命とあわせてそのエピソードをご紹介します。

メスは交尾後何も食べずに卵を守り続ける

無事に孵化するのを見届けない限りはメスはその場を離れないどころか何も食べずに見守り続けます。水温の低さが原因で孵化が遅く、その期間は約10ヶ月にも及びます。その間は巨大な肝臓に蓄えた栄養分だけで体調を管理しています。

無事に子どもが生まれるのを見届けて死ぬ

オスもメスも一生のうち繁殖行動をとれるのは一度きりです。なので卵がようやく孵化してもメスは我慢していた食事を摂るわけでもなく、この時点で一生を終えてしまいます。つまり肝臓の栄養分がゼロになったときが寿命となるのです。

寿命は最大4年程度

個体が大きい分、長く生きられるわけでもありません。他のタコと寿命の長さは変わりなく2~3年程度、長くても4年ほどです。オスはメスとの交尾のあとに、メスは孵化を見届けたあとに一生に幕を閉じます。一度きりしかない繁殖行動が区切りとなってその生涯をおえることになるのです。

ミズダコのおいしい食べ方①刺身

タコの刺身としてよく売られているものは一度ボイルされたものがほとんどです。一方、活ダコと表記されているものは生の状態を意味します。ここではその生の刺身の特徴や切り方などをご紹介していきます。

活だこは刺身が美味しい

一番人気はやはり刺身です。白く透き通った身は舌触りも大変滑らかです。吸盤部分はコリっとしら食感も楽しめます。噛めば噛むほど優しい甘みも口の中に広がります。ボイルした刺身にはない瑞々しさがあります。鮮度のいいものが手に入ったらまずは刺身でいただきましょう。

下処理が大切

ヌメヌメしているので非常に捌きづらい特徴があります。その滑りを取るために塩揉みや水洗いがありますが、やりすぎるとせっかくの身が固く締まってしまうので、処理をする際は手早く、やり過ぎないことが肝心です。滑り止めで軍手を使うのもおすすめです。

吸盤をまな板に吸い付かせる

固定させるために吸盤を利用する方法です。必ず吸盤は下向きにし、上から手で強めに押さえると見事にまな板に張り付きます。ただし鮮度が良いもの限定の方法です。あとは包丁も大変重要です。切れ味が大事になるのでしっかり研いだものを使うようにしましょう。

ミズダコのおいしい食べ方②ボイル

ボイルをすると、味が凝縮されて生よりも味の濃さを楽しむことができます。また切りやすいので包丁の扱いに自信のない人にもおすすめです。ヌメリを取ったり、茹でたりと、少しばかりの手間はありますが方法としは難しくありません。日持ちする点もメリットといえます。

粗塩でぬめりを取る

ヌメリの処理はおいしさアップにつながります。塩を全体にまぶし吸盤をしごくようなイメージで行います。大きさにもよりますが15分ほどすれば吸盤内の汚れも落とせます。塩もみを続けているとどんどん泡立ってくるので、最後にしっかり洗い流してぬめり取りの完了です。

たっぷりの水で茹でる

大きめの鍋にたっぷりの水を入れて火にかけます。沸騰したら塩を少し入れ、足の方からゆっくり入れましょう。茹で時間は好みによります。完全に中まで火を通したくない場合は1分以内で、通常でも5分内が目安です。茹ですぎると固くなるので注意しましょう。

薄く切ると食べやすい

刺身で食べる場合は薄くスライスすると食べやすいほか、上品な口当たりになります。一方で少々豪快に、多少の噛みごたえも欲しい場合は一口サイズの乱切りにする方法もあります。活ダコよりも圧倒的に切りやすいので調理も簡単です。

ミズダコのおいしいレシピ①カルパッチョ

同じ刺身でもおしゃれに、そして自由にアレンジできるのがカルパッチョです。野菜も一緒に使えば栄養価の高い一皿にもなります。また見栄えもいいので食卓を華やかに演出してくれます。好みの野菜、味付けで楽しんでみましょう。

生たこを使う

生の特徴でもあるみずみずしさは、野菜やドレッシングなどの調味料とも非常に良く合うので、ぜひボイルしていない状態で調理することをおすすめします。さらに身の持つ透明感や表面のツヤはカルパッチョに相応しい見た目をしており、盛り付けた時の印象はボイルものより一層華やぎます。

お好みの野菜と和えるだけ

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