シマアジとは
体長は比較的大きく大人になると70cm前後に成長し、スズキ目のアジ科に属しています。世間一般的には他の魚と比べて高級な魚と認識されており、値段も非常に高額となっています。
シマアジはアジの種類の一つ
多くの方がアジの種類の一つと認識していますが、正確に言うと「シマアジ属」という異なる種類となっており、比較的大型サイズのモノは「オオカミ」という別名で呼ばれています。また、世間一般的に認識されているアジと比較するとサイズから姿形、上品さを感じるさっぱりとした味など異なる点が多々存在しています。
シマアジは高級魚
他の魚と比べると圧倒的に漁獲の量が少なく、天然モノは市場に出回ってることが少ないため、一般的なアジと比較して味が美味しいため高級魚とされています。新鮮さなどはもちろん、大きさによっても価値が決まり、大型のものよりも3㎏程度の中型の方が価値が高い傾向があります。
シマアジの見た目
この魚は通常のアジとは異なり全体的に楕円形の様な丸みがあり、大きさもアジと比べると大きいです。また、体の横向きに沿うようにイエローラインが一つあり、新鮮なものほどこのラインがはっきりと見える傾向があるので新鮮さを吟味する際には非常に役に立ちます。
シマアジの生態
アジ科の仲間に属していることになりますが、実際はその生態について詳しく知らない人も数多くいます。ここでは生息地から産卵の時期などの生態を詳しく、またわかりやすく述べていきます。
シマアジは日本各地に生息している
比較的水温が暖かい場所に多く生息しており、北は青森から南は九州まで広い範囲で釣ることが可能です。また、浅い場所で多く漁獲されており人気のある魚になりますが、水温が比較的低めの海域ではあまり釣ることが難しい傾向があります。
シマアジの産卵期は秋から冬
海域によって産卵時期は多少の違いはありますが、晩秋から冬の終わり頃までがだいたいの産卵時期となっています。孵化してから約3年~5年程度で3㎏程度の大きさに成長します。
シマアジはギュウギュウと鳴く
鳴き声は「ギュウギュウ」と聞こえる鳴き声を発します。その鳴き声から静岡県の漁港では「ギュウギュウ」、和歌山県の漁港では「グイ」、鹿児島県の漁港では「ウタゴ」、という世間一般的に認識されている名前とは違う別名で呼ばれています。主に身の危険を感じた時や、求愛する時になどに声を発する傾向があります。
シマアジの旬は
ここでは比較的一番多く釣れる時期や旬、サイズや天然、養殖モノによって味が違うことについて詳しく述べていこうと思います。それぞれわかりやすくまとめてあるので理解が深まるでしょう。
シマアジの旬は春から秋
天然のものは春から秋頃が旬であり、特に6月~8月の夏頃はピークとなっていますし、晩秋の比較的寒い時期に漁獲されるモノは他シーズンと比べ脂がのっています。また、養殖のモノは比較的高確率で市場に出回っているので一年中手に入れることが可能な魚となっています。
シマアジは小型~中型がおいしい
小型サイズから中型サイズのモノが味が美味しく、市場で出回っている値段も比較的高めの傾向になっています。大型のモノになると小型や中型に比べて味が劣ります。大型になりすぎると本来のさっぱりとした透明感のある味を楽しむことが出来なくなります。
また、味の違いは養殖モノと天然モノでも違い、天然モノの方が養殖モノと比べて脂が少なく、さっぱりとした上品な味となっています。さらに調理の仕方によっても味が若干違ってきます。
シマアジの料理はおいしい
ここでは市場に出荷される具体的な値段と、どのような味がするのかについて比較的わかりやすく説明していきます。また、小型のモノの美味しさから旬についても後半で詳しく述べています。
シマアジは高い値段で取引される
漁獲量が他の魚と比べて少ない天然のモノは、一匹の値段が¥10,000円前後~¥20,000円前後で市場で販売されることもある比較的高級な魚であり、その味の良さと希少性により値段が他の天然の魚と比べても若干値段が高めとなっています。また、養殖モノに関しては一匹¥1,000円~2,000円前後で売られ、高い確率で市場に出回るので入手は簡単な部類になります。
シマアジは上品な味
身がしっかりとしており、食感がなめらかでさっぱりとした味がして美味しいです。刺身やフライ、塩焼きなど様々な料理を楽しむことが可能であり、どの料理も共通して言えることは脂っぽくなくさっぱりとした上品な味を楽しむことが可能だということです。また、体に良いビタミンB1、B6、ビタミンDが豊富に含まれています。
シマアジの小型は旬じゃなくてもおいしい
比較的小型サイズの天然モノは旬関係なく美味しく食べることが可能です。味は大型サイズと比較すると脂がのってない分、しつこくないさっぱりとした上品な味わいを楽しむことが出来ます。また、養殖モノは天然モノ比べ脂が多くのっている傾向があり、さっぱりとした味ではありません。
シマアジの捌き方
上品な味わいのある美味しい料理を作る際にはさばく必要があります。以下ではさばき方を丁寧に説明していますし、後半では文章だけでは伝わらない部分を動画でわかりやすくさばき方を説明しています。文章と動画でさばき方をしっかりとマスター出来るでしょう。
シマアジの捌き方①鱗を取る
鱗を綺麗に取るには、頭から尻尾にかけて魚の身を潰さないように包丁で丁寧にそぎ落としていきます。ヒレの脇付近は比較的鱗が残りやすいので気をつけましょう。また、鱗が周りに飛び散らないように頭にビニール袋をかぶせると良いでしょう。
シマアジの捌き方②頭部をしっかり切断する
次に、先ほど取った鱗がまだ残っている可能性があるので本体をを流水で綺麗に流し、腹のビレと胸のビレに沿う形で魚の頭部を切り落としていきます。切る際にはあまり力まず、手首と指を固定して切るようにすると比較的簡単に背骨まで切ることが可能になります。
シマアジの捌き方③中にある内臓を綺麗に処理する
続いて、内臓を綺麗に取り出すために頭部から尻尾の付近にある肛門にかけて丁寧に包丁で切っていきましょう。この際に焦らずゆっくりと切っていくことがポイントとなっています。切り終わったら中にある内臓などを手や包丁の先端などで丁寧に取り除きます。そして綺麗に水洗いをします。
シマアジの捌き方④3枚におろす
続いて3枚におろします。まず、背ビレの部分に沿って丁寧に切り込みをしっかりと入れましょう。次に、腹の部分の身も尻ビレに沿って切り込みを入れます。そして、中骨主骨と腹の部分にある骨の軟骨に切っ先を当てながら切り、最後に半身の箇所を丁寧に切り離して終了です。
シマアジのさばき方の動画
この動画はさばき方を比較的わかりやすく解説しており、上記の文章だけでは伝えにくい部分も丁寧に解説しているのでおすすめです。短くまとめてある動画となっているので非常に見やすくなっています。
シマアジ料理のレシピ|シマアジの塩焼き
どんな魚も美味しく食べることが可能な食べ方が塩焼きであり、特にシマアジの塩焼きは比較的上品な味を楽しむことが可能となっています。
シマアジの塩焼きの特徴
比較的短時間で非常に簡単に、そして、手軽に出来る料理となっています。また、味の方は味の塩焼きにより脂がのった味がして食べやすくなっています。大根おろしや、レモン、醤油など様々な味付けをして食べることが出来ます。
シマアジの塩焼きのレシピ
最初に下準備として鱗やエラを取っていき、中にある内臓を取り出します。そして、中にある内臓をきれいにして流水で綺麗に洗います。これで下準備は終了となります。
次に火が通りやすいように斜めに一本の切れ目を入れ、満遍なく塩を振りかけます。そして、グリルで7~8分焼き、裏面も同じように7~8分程度焼きます。最後にもう一度両面とも1分程度焼いて皿に盛り付けたら完成です。
シマアジ料理のレシピ|シマアジの刺身
刺身は一番手軽に出来る料理であり、魚本来の美味しさ最大限に味わうことのできる料理となっています。シマアジの刺身も同様に美味しさを最大限に味わうことが可能です。