スピアフィッシングの世界を知る
大自然の中で、その身一つで勝負をするスピアフィッシングという世界の魅力をご紹介します!水中という人間のテリトリーではない世界では、地上では感じる事の出来ない魅力を多く秘めています。
スピアフィッシングは素潜りの魚突き
スピアフィッシングとは素潜りで潜水しながら魚を突く事で捕まえるスポーツフィッシングです!日本では水中銃の使用は禁止されていますので、主に手銛(ヤス)を使って魚を狙います。自身の限界に挑戦し、命がけの魚とのスリリングな駆け引きを楽しむ事ができます!
スピアフィッシングはマリンスポーツ
スピアフィッシングはマリンスポーツの一種です。日本においても古来より漁の一種として刺突漁が行われていますが、こちらは別種の扱いとなります。スピアフィッシングとはあくまでアクティビティとして楽しむ遊漁に含まれます。
スピアフィッシングは世界中で人気
まだまだ日本ではスピアフィッシングはマイナーという印象が強く人口も少ないですが、世界に目を向けると世界水中連盟主催の世界大会の他にも数々な協議会が開催されおり、欧米をはじめとした世界各国で愛されているとても人気のあるスポーツフィッシングです。
スピアフィッシングを始めるには?
いざスピアフィッシングを始めたいと思い立った時、どうすれば始められるのかが気になります。例え初心者だとしても、しっかりとステップを踏んで慣れていけばスピアフィッシングは難しくありません!スピアフィッシングに興味をお持ちの方は、是非臆せずにチャレンジしてみて下さい。
素潜りを体験する
スピアフィッシングに欠かせない技能の一つが潜水技術です。潜水というのは初めは意外と難しく、思ったように潜れない事が多いものです。まずは素潜りを練習し、基本の潜水技術を体得しましょう。素潜りの経験やダイビング経験がある方は、スピアフィッシングを始める際にもスムーズに取り組むことができます!
慣れている人に教えてもらう
潜水というのは、様々な危険を伴う行為です。更にスピアフィッシングは海という大自然の中で行われるため、更に危険と背中合わせであることを決して忘れないようにしましょう。特に初心者の場合などは、少々のトラブルでもパニックに陥る事も少なくないので必ず慣れている方に指導してもらいながら慣れていきましょう!
海外の体験ツアーに参加する
スピアフィッシングは日本国内よりも海外の方が盛んに行われており、スピアフィッシングの体験や講習というものが開催されています!有名な観光リゾートであるバリ島などは海水温も暖かく、魚の種類も豊富です!専門のインストラクターに潜水方法からしっかりとレクチャーしてもらえるので初心者でも非常に安心感があります。
日本のスクールに参加する
日本でも素潜りやスピアフィッシングを教えてくれるスクールあります。初心者の方で、なかなか人と一緒にできない方はこういったところも利用してみては如何でしょうか?
素潜りの学校
小笠原父島でドルフィンスイムや素潜りのボートツアーを行われているショップです。数々の講習が用意されており、素潜りの基礎からしっかりと身につけ、ステップアップすることができます。スピアフィッシングは水中での技術だけでなく、突きが許可されている魚の種類など細かなルールがあり、それらも教わる事が出来ます!
PLATYPUS
PLATYPUSでは水慣れからスキンダイビングやフリーダイビング習得まで様々なプログラムのあるスクールです。スピアフィッシング専門ではありませんが、必要な技術をマスターすることができます。初めはプールなどで始められるので、初心者にとってはいきなり海で潜るよりも安心感がありしっかりと技術を身につけることができます!
スピアフィッシングの道具:銛を選ぼう
スピアフィッシングに置いて、一番基本とな道具が銛です。銛には竹製~カーボン製など安価で手軽な物から本格的なものまで広いラインナップがあり、何が良いのかが分かりにくいですので選ぶ際のポイントをご紹介します。
体験するには青ヤス・竹ヤスで
スピアフィッシングを体験してみたいという方に一番オススメな銛は、釣具店などで安価に入手できる青ヤスや竹ヤスです。初心者でも使いやすい長さで、竹ヤスは浮力があるのでうっかり落としたりと手から離れてしまった時でも浮いてきてくれます。深場にはあまり適しませんが、軽いので素早い突きがしやすくしっかりと魚を捕らえることができます!
初心者は短めのチョッキ銛がおすすめ
- 全長 225cm 2本繋ぎ(90×90)
- 銛先 45cm
- 仕様 フルカーボン
- チョッキ銛
銛の長さは短い物から非常に長い物まで豊富にありますが、まずは短めのものから始めて徐々に慣れていくのがベストです。水中では非常に取り回しが難しく、手返しが遅くなると効率が悪くなります。チョッキ銛とは突いた先が魚を貫通し、先が外れてカエシという抜けにくい状態になります。魚を逃がしにくい仕掛けで、傷も比較的小さくおススメです。
ステップアップしたら銛を長くしよう
- 全長 360cm 三本継ぎ(85×119×119)
- 重さ 550g
- 仕様 フルカーボン
- 収納時 119cm
- チョッキ銛
手銛の扱いに慣れてきたら、徐々に柄の長いものを使ってみましょう!より遠くから気配に気付かれにくく魚を狙うことができるので、長い分メリットが大きくなります。透明度の高い海やより大きな魚などより広いフィールドでスピアフィッシングを楽しむ事ができるようになります。ピースが分かれているものは状況に応じて長さ調節が可能なのでおススメです!
スピアフィッシングの道具:装備を整えよう
スピアフィッシングを始める時に必要な装備を確認しましょう!危険もあるマリンスポーツですので決して安易な装備で始めず、それぞれの装備で確認すべき重要なポイントをしっかりと押さえて、安全にスピアフィッシングを楽しめるように整えます。
マスク
- ローボリュームマスク
- 内容量145cc
マスクを選ぶ基準は、①自分の顔のサイズにあっているか②耳抜きがしやすいか③内容積の小さいものがおススメです。シュノーケリングと違いスピアフィッシングは潜水する必要がありますので、空気の層が少ない程潜りやすく、水圧による圧迫も減らすことができます。
シュノーケル
- 全長 364.7mm
- パイプ内径 18.5mm
- 重量 138g
シュノーケルは弁がついているものと無いものがありますが、最終的には弁のないものが一番おススメです。ただし慣れないと排水などが少し難しいかもしれませんので、練習が必要です。弁のあるタイプのものは、砂が入ると水が入り込んでくるので注意が必要です。欧米ものはマウスピースが大きいものもあり、長時間使う場合は顎が辛くなりますので小さめの物がおススメです。
フィン
- サイズ XS~XL()
- 長さ 565~650mm(XS~XL)
- 重量 910~1200g(XS~XL)
- 素材 ハイブリッドラバー
フィンにも長さやゴムの固さで様々な種類がありますが、初心者の場合はまず柔らかいフィンがおススメです。漕ぎやすく、脚の力が弱い女性でも蹴りやすく使いやすいです。推進力が高いロングフィンであり柔らかいもであれば、より広いフィールドで活躍してくれます!素潜りの場合はフィット感のいいフルフットタイプを選択しましょう。
ウェットスーツ
- 5mm発泡素材であるネオプレーンゴムを使用し浮力・保温性能を確保
- 裏起毛
- 手足首にファスナー付き
ウェットスーツは命綱とも言える装備です。必ず着用してスピアフィッシングを行いましょう!ウェットスーツは保温性や浮力があるという点が大きなメリットで、万が一流されてしまったりなど事故が起きた際にも体温を守り、水面に浮かんでいることができます。ラッシュガードなどの軽装は絶対NGです。
ウェイト・ベルト
- 全長 125cm(ウエストサイズ105cmまで)
- 重量 755g
- 最大搭載可能重量 8kg
- 収縮性のあるウエイトバックル
ウェットスーツに浮力があるため、ウェイトは潜水時にスムーズに潜る為に必要不可欠なアイテムです。このウェイトを固定するためにベルトが必要なのですが、水中でトラブルがあった際には素早くベルトごとウェイトを放棄して浮上しますので、外しやすいものである事が必須です。
ブーツ
- サイズ 22~29cm
- 素材 3mmネオプレーン/フロント部位ストレッチジャージ 靴底5mm
ブーツはロケーションによって使い分け、岩場などゴツゴツしている時は頑丈なブーツを使用します。選ぶ際のポイントは、足にピッタリとフィットしている事です。ただし指が曲がったり、重ならないように注意しましょう!ジャストサイズのブーツが見つかれば、そのブーツに合ったサイズのフィンを選びましょう。
グローブ
- サイズ 全長20cm/21cm/22cm (S/M/L)
- 厚み 1.5mm
- 素材 ネオプレン
- 手のひらに細かなグリップ
- 保温性能
手の保温性や怪我や生物からの危険回避のために、グローブは必ず着用します。更にスピアフィッシングの場合は、水中で手銛を扱うためグローブの手のひらのグリップ性が強いものが非常に便利です。
ナイフ
- 全長 26cm
- ブレード長 10.2cm
- ステンレススチール
- のこぎり刃、ラインカッター付
ナイフは主に海中のゴミや海藻などに絡まってしまった時に、素早く離脱する為に必ず必要なので忘れずに携帯します。選び方のポイントは、ステレンスやチタンなど錆びにくいものがおススメです。注意事項は、ダイビングに使用するナイフも銃刀法が適用されます。刃渡りが5.5cm以上で剣の形状(諸刃で左右対称の形状)をしており、刃先が鋭く尖ったデザインのものは所持することができません。
フロート
- 直径 約33cm
- 目視しやすいフラッグ付き
- 下部にアンカーポイント
- 16mスナップフック付きのフロートライン
フロートは海上を通るボートなどに目印として使用したり、捕まって使用したりできるので非常に便利です。ロープを括り付けて一時的な物置場として使用する場合もあります。使用シーンに合わせて、大きさなど好みのものを選択しましょう。
ダイビングウォッチ
- フリーダイビング専用のリストコンピュータ
- 深度表示
- ダイブタイム表示
- 水温表示
- 最大200ダイブ記録
今どれくらいの深度にいるのか?どれだけの時間潜っているのか?という事を数値としてしっかりと把握することが、素潜りを行う際に非常に重要になります。選び方のポイントは、時間・深度が分かるもので、防水性能は200m程度があると安心です。フリーダイビングモードのダイブコンピュータがあれば潜水時間や深度をアラームで通知する機能もあり、安全性はより向上します。
スピアフィッシングの技術:これだけは必須
スピアフィッシングを始めたいと思われた時、最低限身につけておかなければならない技術をご紹介します。難しく思えるかもしれませんが、コツを掴めば誰でも可能なのでプールなどで練習してみましょう。
ジャックナイフで潜る
潜水する時に基本となる潜り方です。海面からお辞儀をするように上半身を90度曲げて潜り、力強く底に向かってキックします。この時手を使って真っすぐ水をかく事がコツです。
耳抜きは必ずできるように
耳抜きは、水中の気圧と体内の圧力のバランスがずれることによって引きおこる鼓膜の痛みを防止するために行います。最悪の場合は鼓膜が損傷してしまう事もありますので、耳抜きの技術は必ずマスターしておく必要があります。慣れるまでは片手で鼻をつまんでから、鼻に空気を送ります。この時あまり強く吹きすぎるとクラクラしてしまうので軽くで大丈夫です。耳抜きは水中で違和感を感じたらこまめに行いましょう!