穴釣りとは
狙いのポイントは磯の石と石の間の小さな穴や堤防の継ぎ目、テトラポットの隙間など穴の様になっている所を狙って行く釣り方です。足元の小さな岩の隙間など水深2.30cmほどしか無い所でも岩の下から物凄いスピードで餌に飛びかかって来る魚が結構いるんですよ。
穴釣りで良く釣れる魚はカサゴ、クロソイ、タケノコメバル、ムラソイ、メバル、アイナメなど、そしてあまり人気は有りませんがベラ、スズメダイ、フグ、アナハゼ、ギンポなど種類は非常に多いです。たまにクロダイや高級魚のキジハタが釣れたりカニが釣れてびっくりしたりする事もあったり、とにかくとても楽しい釣りです。
仕掛けは?
竿は1.2m程の短いリール竿で充分です。リールからの道糸の先に、一般にブラクリと呼ばれるオモリとハリが一体式になっている仕掛けを使います。ベテランになると中通しのオモリを選んでその先に好みのハリを結んだ仕掛けを自作したりします。
釣り方は?
基本は簡単です。魚が潜んでいそうな穴にオモリと餌を落とすだけです。コツはオモリが海底についたら2.3回コンコンコンと小突いて10cm程度餌を上下させて魚にアピールします。そして海底にしばらく放置してアタリを待ちます。この時糸は若干張り気味にしておくと根掛かりしにくいですよ。
穴釣りの主なターゲットは?
岩礁帯やテトラポットの隙間が大好きな魚たちで、一般的に根魚と言う分類に入るお魚さん達です。簡単に釣れてしかも超がつく程美味しいのが根魚です。種類はとても多いのでここでは代表的な魚を少しご紹介しましょう。たまにですがとてつもない大物が掛かったりしますので侮れないですよ。
気を付けていただきたいのは、根魚系の魚はだいたい毒を持っています。背びれ、胸ビレ、エラなどに鋭い毒針を持っています。写真などで良く素手で口を持っているのを見掛けますが、初心者の方は出来るだけフィッシュグリップやタオルなどを使用して下さい。けっして素手で魚を掴まないようにして下さいね。
カサゴ
カサゴ、地方によってはガシラと言う所も有ります。岩礁帯やテトラポットの隙間、堤防の隙間などとにかく何か障害物が有って身を隠せる所を好んで生息している魚です。冒頭にお話しましたが実は背びれや胸鰭、エラなどに毒針を持っています。それ程強い毒では無いですが刺されるとかなり痛いですから直接手づかみはやめましょう。
カサゴの見分け方は背ビレから体側にかけて白い斑点が有ります。眼と眼の間、人間で言うと眉間の部分がへこんでいてシワが有るのが特徴です。尾びれは綺麗な扇型をしていて尾びれの先は丸くないです。見た感じはトゲトゲした印象です。
クロソイ
見た目はカサゴ、ムラソイ、タケノコメバルなどと殆んど見分けがつかないくらい良く似ています。クロソイは名前の通り黒いので割と区別は付けやすい魚です。最大で40cmくらいになります。かなり貪欲な魚ですので餌と見ると飛びついて来ます、特に動く餌が大好きなようです。
クロソイの大きな特徴は目と唇の間に3本のトゲが有る事です。体色はかなり黒っぽい色ですので割と区別しやすいと思います。良く似た魚でムラソイがいますがムラソイの方が若干ずんぐりむっくりした感じで体色も薄いです。
タケノコメバル
メバルと名前がついていますがソイの仲間です。大きのは40cmくらいになるのもいます。足元の岩場の隙間など割と浅場を好むようです、非常に俊敏で岩の隙間から凄いスピードで飛び出して来ます。浅場の釣りは餌に飛びかかって来る魚が見えますので独特の魅力が有ります。しかもとても美味しい魚ですから夢中になってしまいます。
タケノコメバルの見分け方はカサゴと違って黒い斑点が有りトゲトゲは少ないです。眼と眼の間にシワやくぼみは有りません。それと釣れた直後は割と黄色っぽい色をしてます。尾びれはカサゴよりも綺麗な扇型をしています。
毒魚に気をつけましょう
一般的にあまり知られていませんが、根魚の多くは背ビレと胸ビレに毒針を持っています。中にはオニオコゼやオニカサゴなど猛毒の魚もいますので、もし知らない魚が釣れたら周りの釣り人に聞いてみて下さい。誰もいなくて判断出来ない時はフィッシュグリップなどを使ってハリをはずして海に返しましょう。
ハオコゼ
パッと見た目はカサゴと似たようなシルエットをしていますが、トゲトゲ感が違いますし白い斑点では無く黒い斑点が有ります。背ビレは大きく張り出していますので見分けは付くでしょう。刺されると腫れて激痛に見舞われますので素手では絶対触らないように気を付けて下さい。
ゴンズイ
夜釣りで良く掛かりますが穴釣りをしていると日中でも掛かる事が有ります、ナマズのようなクネクネした魚でヒゲがあり頭から尻尾に向かって黄色い線が2本有ります。背ビレと胸ビレに毒針が有り、刺されると腫れ上がって数時間激痛が続きます。死んでも毒は消えませんので海に返すか持ち帰って食べましょう。
ゴンズイは地方によっては名物料理にもなっているくらいとても美味しい魚で、特に鍋やお味噌汁が絶品です。持ち帰る際には危険な毒針をハサミで切ってしまえば良いです。ゴンズイの毒は約60度くらいの熱で分解してしまうのでしっかり火を通せば全く問題無く食べる事が出来ますので一度挑戦してみてはいかがでしょうか。
穴釣りの餌ランキング発表!
色々な魚が釣れて楽しい穴釣りですが餌は何を使えば良いのでしょう、季節や天候、潮の温度など条件によっても違って来ますがここでは実釣結果から間違いなく釣れる餌をランキング形式でお伝えいたします。ランキングの中から数種類準備して釣行していただければきっと良い釣果を得られる事でしょう。
ランキングの目安として、コスト・入手度・釣果の3項目に分けて評価しました。一般的に入手しやすいかどうか値段はどうか、そして実際に使用してみた結果はどうかを☆☆☆で表して評価しています。
コスト
コストに関しての評価は、購入する時の値段と餌として使用した場合、だいたいどのくらい量になるかを考えて基準としました。後はエサ持ちや扱いやすさ、扱いにくさなどの点も含めての評価としました。
入手度
入手度とはスーパーや小売店など何処でも買える物なのか又は釣具店などの専門店でしか買えないのかというような入手の難易度についての評価です。現地で採取出来る物も有りますのでその場合も含めて考慮しています。
釣果
釣果とは実際の釣行で魚が食うか食わないか、良く釣れるかどうかの評価をしたものです。難しいのは釣行日の天候や気温、潮の干満によって魚たちの活性は変化します。活性が高い時はおそらくどんな餌でも食って来ますし反対に活性が低い時には大好きな餌にも全く反応しないなんて言う事が有りますので状況についてはご了承下さい。
穴釣りのタックルや仕掛けを詳しく知りたい方はこちら
根魚の事をもっと知りたい方はこちらをどうぞ
穴釣りの餌ランキング第10位:バイオワーム
初めて袋を明るとぶったまげます!なんと匂いがチューインガムなんです。もうそのまま口に入れて食べたくなるようなブルーベリーのいい匂いがします。これでほんとに魚が食って来るのか疑問に思いますが心配ご無用、色々な魚がしっかり食って来ます。
コスト☆3
アオイソメやゴカイと大体同じくらいの価格で販売されています。15本入ですが長いので半分に切ったりさらに短く切ったりして使用出来ますし、何よりワームですから餌持ちに関してはとても良好です。
入手度☆4
殆んど全ての釣具店で販売されていますし、アマゾンなどのネット通販でも購入出来ます。生餌と違いますから鮮度や保存に気を使う必要が無いので常に予備餌としてタックルボックスの隅にでも入れておける便利さが良いです。
釣果☆1
釣果に関してはランキング紹介でもお話しましたように釣行した日の条件による所が大きいですがワームやこのバイオワーム等の人工エサは活性の低い時はかなり苦戦するのが大方の意見でしょう。活性が上がって来ると素晴らしい威力を発揮してくれるエサと言えます。
穴釣りの餌ランキング第9位:魚肉ソーセージ
みんな大好きソーセージ!実は魚類も魚肉ソーセージは大好きなんです。海の魚だけでなく淡水の魚も釣れちゃいますよ。穴釣りで使用する場合は魚の活性によってサイコロ状にしたり短冊状に切ったりして使用します。
コスト☆4
穴釣りの餌とするとコスト的にはまあまあお手頃な価格で購入出来ると思います。通常の太さのソーセージでしたら1日に2本も有れば充分足りるでしょう。ですがアタリが遠のいたりする時に途中で食べちゃいがちですから、少し多めに持って行くと良いと思います。
入手度☆5
魚肉ソーセージでしたらそれこそスーパーからコンビニから田舎の小さい小売店でもおそらく手にいれる事が出来るでしょう。ですがもちろん人それぞれ好みがお有りでしょうから、好みのメーカー品はご自分で前もって準備しておきましょう。
釣果☆2
実はソーセージには波があってバンバン釣れる日と、なんだかさっぱりな日とハッキリわかれるような感じです。理由は良く判りませんがソーセージで食わない場合、アミノ酸が多く含まれている他の餌に替えてみると効果がある時も有ります。
穴釣りの餌ランキング第8位:カニ類
釣具店では餌用の蟹を売っているのを見掛けますが、時間が有れば現地での蟹釣りをお勧めします。まずビニール紐か少し太いライン1mほどとお酒のつまみとして良く売られている乾燥スルメイカいわゆるアタリメってヤツですねアレを準備します。後バケツか小さい網が有ると便利です。
紐かラインに石とスルメイカを縛り付けて釣り開始です。蟹がいそうな岩場に垂らして蟹がスルメイカを掴んだらそっと引き上げて下から網でフォローして蟹を釣り上げます。こうして釣った蟹を穴釣りの餌にしてカサゴなどを狙うのです。ご家族連れで子供たちとご一緒ですと楽しさ倍増ですので是非一度挑戦してみて下さい。
コスト☆3
釣具店などで購入する場合は虫エサなどと同じ位の金額になるかと思いますが、現地についてから、先程ご紹介した蟹釣りをしますと当然ですが費用はスルメイカの購入代金くらいで済みますので、お時間が有る方にはお勧めします。
入手度☆1
釣具店でも常時有る訳では無いのでそうなると現地調達しか入手方法が有りませんので入手度は☆1と致しました。カサゴなどの根魚をはじめクロダイやキジハタなどの大物も期待出来る最上級クラスの餌なので現地で入手出来ると釣果に期待が持てます。