穴釣りとは
狙うのは根魚がいる「穴」
穴釣りとは、根魚を狙う釣りのことをいいます。根魚とは、海中の岩礁帯や海藻といった障害物(=根)の付近を好んで住みかにする魚です。障害物のすき間にできた「穴」の中にいる根魚を狙う釣り方なので、穴釣りと呼ばれます。
穴釣りの釣り方① エサ(ワーム)に食いつく根魚の習性
根魚は動くものに反応する
穴釣りがどのような釣り方なのか理解するためには、まず根魚の習性について知っておきましょう。根魚は海中の障害物のすき間に潜みながら、上から降ってくるエサを待っています。そのため、上の方から動くものが近づいてくると、エサと認識して食いつく習性を持っているのです。
穴釣りの釣り方② エサ(ワーム)の役割
エサ(ワーム)は根魚を誘うための重要なアイテム
穴釣りでは、根魚の習性を最大限に利用します。そのための超重要アイテムが、エサ(ワーム)です。いかにしてエサ(ワーム)に根魚を食いつかせるかが、穴釣りの最大のポイントなのです。エサ(ワーム)の選び方・動かし方が、穴釣りの釣果を左右するといっても過言ではありません。
穴釣りの釣り方③ エサ(ワーム)の選び方
エサは「生きエサ」を選ぼう
そこでまず、エサの選び方について見ていきましょう。根魚は動くエサに反応する習性を持っていることを考えると、穴釣りには「生きエサ」を使うのがベストです。生きたままの動くエサを使うことで、根魚に対して効果的にアピールすることができます。
生きエサとしてよく使われるものに「アオイソメ」があります。穴釣りに限らず、海釣り全般においてよく使われる虫エサです。虫エサ以外にも、「シラサエビ」という小エビも使えます。あるいは、現地で「イワガニ」という小さなカニを捕まえて、生きエサとして使うこともできます。
サバなどの切り身を使うときは皮を残しておこう
生きエサ以外にも、サバなどの切り身を使うこともできます。ただし、生きエサに比べるとアピールが弱くなってしまいます。そこで、必ず皮を残した状態で使いましょう。銀色の皮に光が反射することで、根魚に対してアピールすることができます。
ワームはニオイつきを選ぼう
生きた虫エサを使うことに抵抗を感じる人は、ワーム(疑似エサ)を使ってみましょう。ただし、普通のワームでは根魚にうまくアピールすることができません。そこでおすすめしたいのが、ニオイつきのワームです。代表的な商品としては、バークレーというメーカーから発売されている「ガルプ!ベビーサーディン」が挙げられます。
穴釣りの釣り方④ エサ(ワーム)の動かし方
エサ(ワーム)を動かして根魚を誘う
根魚をうまく誘えるかどうかは、水中でのエサ(ワーム)の動かし方にかかっています。仕掛けを水中に投入したら、釣り竿を小刻みに上下に動かしながら着底させていきます。仕掛けが着底したら、数秒間動かし続けます。そこでアタリがなければ、別のポイントに移動します。
生きエサは動かしすぎに注意
生きエサを使う場合は、動かしすぎないように注意が必要です。なぜならエサ自体が生きているので、そのままでも自然な動きを見せてくれるからです。必要以上に動かしすぎると、逆に根魚から警戒されてしまいます。
ワームは積極的に動かそう
一方でワーム(疑似エサ)を使う場合は、積極的に動かしていく必要があります。自然な動きを見せる生きエサに比べると、どうしても根魚の食いつきが悪くなってしまうからです。もっとも、さきほど紹介したニオイつきのワームを使えば、それほど動かさなくてもよい場合があります。
穴釣りは根掛かりとの戦い
穴釣りは、仕掛けを水底まで沈ませて動かす釣り方です。そのため、根掛かり(仕掛けが障害物に引っ掛かること)のリスクと常に隣り合わせです。かといって、根掛かりを恐れてあまり動かさないでいると、いっこうに根魚が寄ってきません。したがって、一定の根掛かりが起こることを見越して、糸や仕掛けは余分に用意しておくとよいでしょう。
穴釣りの仕掛け
シンプルな仕掛けでOK
穴釣りの仕掛けは、非常にシンプルです。基本的には「道糸→オモリ→サルカン→ハリス→針」の順番で結びつけるだけです。一番のポイントは、ハリスを短くすることです。こうすることで針が無駄に動かないようになるため、根掛かりのリスクを減らすことができるのです。
オモリは3~5号のゴム管オモリを使おう
穴釣りに使うオモリの選び方としては、大きすぎないことが大切です。大きすぎると根掛かりの原因となってしまうからです。仕掛けが安定する程度の重さがあれば十分です。そこで、3~5号のオモリを選びましょう。形状はゴム管オモリが根掛かりしにくいのでおすすめです。
針はネムリ針がベスト
穴釣りに使う針としては、ネムリ針がおすすめです。ネムリ針とは、針先が大きくカーブしている針のことです。針が障害物に当たってもカーブした部分しか触れないので、根掛かりを防ぐことができます。大きくカーブしているので魚が食いつきにくいというデメリットがありますが、大きな口でエサを飲み込む根魚に関しては問題ありません。
「ブラクリ」を使えばもっとシンプル
ブラクリを使えば、もっとシンプルな仕掛けでOKです。ブラクリとは、オモリと針が一体となったアイテムです。道糸の先にブラクリを結びつけるだけで仕掛けが完成します。ブラクリは赤塗りが施されているので、視覚的に根魚にアピールします。また、根掛かりしにくいように考慮された形状もうれしいポイントです。