うなぎは絶滅危惧種?現状と完全養殖化、噂の絶滅キャンペーンまで解説

うなぎは世界で日本人が一番食べているといわれている魚です。そんなうなぎは2014年に絶滅危惧種に認定されました。うなぎは絶滅するとどうなるのでしょうか。うなぎと絶滅の関係をこの記事では紹介していきます。うなぎについて考えてみましょう。

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うなぎについて

非常においしく栄養価も高いため、とても人気のある食材なのは皆さん知っていると思います。土用の丑の日になると、お店にうなぎがズラッと並びます。そんな人気者の特徴や利用方法など、基本的なことをまとめていきたいと思います。詳しい生態についてはこちらから。

うなぎとは

姿形は細長い円筒形、体の長さは約60cmになりますが、大きいものでは1mほどの大きさになります。基本は湖や川などの淡水で生活をしていますが、産卵するときや孵化の時期になると海の海水の中で生活することが知られています。栄養も豊富に含まれており、味おいしいため様々な料理の食材として利用されています。

うなぎは2014年に絶滅危惧種に認定された

IUCNは2014年6月12日に絶滅の恐れがある野生生物を指定する「レッドリスト」にニホンウナギを加えました。絶滅危惧1Bに区分され、ジャイアントパンダと同じで、近い将来野生で絶滅する危険性が高いとされています。稚魚の採捕量は年々減少しており、生息地減少や環境汚染、海流の変化、過剰捕獲が理由とされています。

食卓に並ぶのは養殖のうなぎ

日本全国の流通量のうち、天然が占める割合は1%以下と獲れる数がとてもすくないです。それだけ、天然モノは貴重なためデパートなどで売られていること、家庭の食卓に並ぶことはほとんどありません。天然モノは養殖と比べて油が少なく、締まった身質と濃い味が特徴です。お腹の部分が黄色っぽいのも天然モノの特徴です。

うなぎと絶滅危惧種①養殖うなぎ

食卓に並び、口にするもののほとんどは養殖されたものだと説明しました。養殖うなぎはどんな方法でどのように育てられているのか、食卓に並ぶまでの過程と稚魚との関係性など説明していきたいと思います。

養殖のうなぎにはシラスウナギが必須

現在ではまだ完全養殖は実用化されておらず、稚魚を成長させます。通常出荷されるまでに1〜2年かかりますが、早いものでは半年から出荷されます。養殖業者から出荷され、養殖漁業組合、産地問屋、地元問屋、デパートなどのルートで流通され私たちの食卓に並びます。

シラスウナギは密漁が多い

稚魚をとるには、自治体の発行する「特別採捕許可証」が必要で、漁期も12月〜4月頃と決められています。その漁期を過ぎても漁を行っていたりする密猟者がたくさんいます。養殖池に入れられた量と採捕された量にも解離があり、自治体への無報告や出所がわからないものがあるのも現状です。

うなぎと絶滅危惧種②日本うなぎ

ここからは日本うなぎ(ニホンウナギ)について説明していきたいと思います。様々な種類がありますが、日本うなぎは北海道より南の日本各地からアジアの中国、朝鮮半島、台湾などに生息しています。

日本うなぎは日本に生息するうなぎ

以前までは、日本で養殖したものは日本うなぎでしたが、近年稚魚の採捕量の減少と高騰を受け、海外種を導入する養殖業者も増えてきています。つまり、市販で「国産」として売られていても日本うなぎとは限らず、ルーツは海外のものも多いということです。

日本うなぎの代用

代用として知られているのが、ヨーロッパウナギやアメリカウナギ、東南アジアのビカーラ種です。安いものは、実は中国で養鰻されているヨーロッパウナギです。このうなぎはコンビニや牛丼チェーン店などでも提供されています。アメリカウナギもヨーロッパウナギも絶滅危惧種でビカーラ種も準絶滅危惧種に指定されています。

うなぎと絶滅危惧種③キャンペーン

様々な種類が絶滅もしくは準絶滅危惧種に指定されていることを説明しました。絶滅してしまうとうなぎ料理が食べられなくなってしまいますよね。そんな中、絶滅を応援するキャンペーンというものが噂になっています。ここからは、絶滅を応援するキャンペーンについて詳しく説明していきたいと思います。

うなぎの絶滅を応援するキャンペーン?

SNS上に「うなぎ絶滅キャンペーン」を名乗るアカウントがあります。そのアカウントが登場してからは「うなぎを大量に食べつくしましょう!」と呼びかけています。周りの人の反応は様々で、単なる悪ふざけと言う人もいれば、関心を持ってもらうことが狙いと考えている人もいます。

うなぎ絶滅は嘘なのか

絶滅に向かっていると考える一方、絶滅は嘘と考えている人達もいます。稚魚の漁獲量をみると、実は年々減少しているわけではなく、その年によって増えたり減ったりしています。そのような理由もあり、数が減っているわけではなく、単に海流の影響で幼魚の接岸場所がズレているだけだとも考えられています。

うなぎが絶滅するとどうなるのか

絶滅するとどうなるのでしょうか?単純に考えてうなぎ料理である、ひつまぶしやうな重、うな丼が作れなくなります。そうなるとうなぎ専門店が必然的に無くなることになります。また、有名な浜松のうなぎパイにはうなぎの骨粉が入っているため、絶滅すると今までの風味や味が変わってきてしまいます。

うなぎと絶滅危惧種④土用の丑の日について

土用の丑の日はスーパーにこれでもかというほど並び、皆さん買って帰り食卓で食べられると思います。では、なぜ土用の丑の日はうなぎを食べる日になったのでしょうか?その起源などを詳しく説明していきたいと思います。

土用の丑の日の起源

実は土用の丑の日の起源には様々な説があります。その中からいくつか紹介していきます。①江戸時代の蘭学者が知人のうなぎ屋のために、本日、土用の丑の日と書いた張り紙をしたところ大繁盛した。②ある人がうなぎ屋に頼まれ、土用の丑の日にを食べたら、病気にならないという狂歌を作って宣伝した。などが説としてあります。

土用の丑の日にうなぎを食べない動きが進んでいる

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