エギってなに?
エギはイカを釣る専用のルアーです。イカの好物である「エビ」を模したルアーで、様々なカラーバリエーションやサイズがあります。季節や潮の状況に合わせて適切なルアーを選び出すのが腕の見せ所です。
エギング専用ルアー
イカは小魚やカニ、エビの甲殻類をベイトにしてます。長い足で抱き着くように絡み取り、足の中心にある口を使って食べます。パクッと口で食いつく魚とは捕食の方法が違うので、生態に合わせてエギも特殊な形状に進化しました。
エギで釣れるのはイカ
エギで釣れるのはイカだけ。特殊な形状なので、他の魚が釣れることはありません。イカエギに似たルアーにタコエギがあります。外見は大変似ていますが、フックの形状が違います。タコエギはタコをフッキングしやすい形状になっているので、間違えて購入するとイカは釣れません!注意が必要です。
釣れるイカの種類
良く釣れるイカの種類はおよそ5種類。スルメイカ、ヤリイカ、コウイカ、アオリイカ、ヒイカです。その中で最も人気があるのがアオリイカ。引きが良く釣趣が最高なら食味も絶品です。春には40㎝クラスの超大物が釣れることもあります!
エギの種類
エギの種類はカラー、サイズ、重さから選択します。組み合わせはまさに無限大です。その中でも、エギを選択する一つの軸にイカの活性に着目した選択方法があります。以下の活性が高い時には大きなアクションで誘い、イカの活性が低い時にはシンプルに誘うというものです。
普通のエギ
一般のエギの多くは、大きなアクションでイカにアピールすることを重視します。人間で言えばステーキにしゃぶしゃぶのご馳走を並べた食卓を用意して誘いをかけるような感じです。お腹が空いていたら一も二もなく飛びついてしまいます。
エギ王k
一方エギ王kは豪華な食卓とは相反するアピールを抑えたエギです。活性が低くエギに反応を示しても抱きつかない!エギに反応すら示さない!そんなイカを釣り上げるために開発されたエギです。日本人ならツイ箸を伸ばしてしまう白い御飯と味噌汁といったところでしょうか。
アピールの低いエギこそ基本性能の高さが重要!
アピールの弱いエギは、ともすると全く反応のない落第エギになりかねません。エギ王kは、まっすぐフォールする、エギンガーのロッドアクションに忠実に反応する。水の抵抗でフラフラしない。そんなエギの基本性能を徹底的に追求したアイテムです。プレッシャーを与えすぎない。しかし確実にアピールする。その絶妙なバランスが大事です。
開発の裏にはイカの「スレ」がある
スレとは、イカがルアーを見切って反応しないことを言います。エギングの流行に伴い、エギが危険な物でベイトではないことを学習してしまったのです。スレたイカには高アピールは逆効果。見切ってしまい反応を示しません。いかに違和感を少なくするかが釣果の分かれ目です。
イカは人間のように色が見えていない!
エギングはカラーのローテーションがとても重要だと言われます。その日その日によって当たりカラーと言われる色があるのです。ただし、イカは人間のように色が見えてないってご存知ですか?イカの色の見え方は人間とは違うのです。イカは色盲で白黒の世界に住んでいます。
基本は三色で色を見る
イカはモノクロの世界に生きています。白黒のモノクロです。しかし、単純な2色では無く、黒、グレー、白の3パターンに別れ、濃いグレーから薄いグレーまでの濃淡で色を識別しています。濃淡が濃いほどシルエットがはっきりするので「何かがいる!」とイカは識別できます。
- 白 …青、緑、黄色(白くはっきりと見える)
- グレー…オレンジ、ピンク、紺
- 黒 …赤、紫(黒い輪郭が際立つ)
濃淡のはっきりした黒は輪郭がくっきりとした高アピールの色で、中間色になっていくほど、輪郭がぼやけイカには識別が難しくなります。白は特に違和感が大きく高アピールのカラーです。中間色はナチュラルで最もよく使われる色です。特にオレンジ×ピンクはイカの好反応からーとして定番です。
エギのカラーローテーションはとっても難しい
エギは色々なカラーが販売されています。正に百花繚乱といった感じです。色々な色が入り混じっているので、自分が何色のルアーを使っているのか、低アピールなのか高アピールなのかもわからない状態になることも。そんな状態に陥ることを防ぐにはベースとなる下地でカラー分けをするのが良いです。
エギのベースカラーを特定しよう
エギのカラーをローテーションするにはベースとなるカラーを特定するのがベスト。赤のベース色、白のベース色といった具合です。ベース色に上布で他の色がトッピングされているのです。ローテはベース色を変えるか、トッピングを変えるかで調整します。
エギのテープカラーバリエーション
エギのカラーバリエーションのベースとなる色は下地テープで決まります。下地テープ、上布、塗装という順番でエギは仕上げてあります。下地テープは上布を貼っても透けて見えています。テープの定番は何といっても赤、金、虹色が超定番カラー。
赤テープ
超定番で絶対に用意したいのが赤テープ。赤テープはイカには濃い黒に見えています。シルエットがはっきりして最もアピールの高い色の一種です。白く濁った潮の中で使うと黒のシルエットはとてもよく目立ちます。夜間や深場狙いで使うと好反応が期待できます。
金テープ・オレンジテープ
金、オレンジのテープも最もよく使われる定番カラーです。日中に使われることが多く、アピールの高い色です。必ずエギボックスの中には入れておきたいカラーの一つ。釣具屋さんのエギコーナーを覗くとオレンジやゴールド系は最も目につきます。ビギナーの方は先ずはこの色を購入してください。
金テープはフラッシング効果が高い
金テープは特にエギ釣りに好まれて使うカラーです。金テープは光に反射してフラッシング効果が高く日中に使うカラーの定番です。金テープの上にオレンジやピンクの布地を撒いたカラーが人気です。
虹色テープ
虹テープとはその名の通り虹の様なカラフルなテープの下地です。金テープと同じく日中に投入することが多いカラーです。虹色なんて釣れるの?と思われるでしょうが、エギングでは定番カラーの一種!ベテランのエギンガーのボックスの中には必ず入っているカラーです!
パープルテープ
パープルテープは中間色に当たるカラーです。ナチュラルに刺激を与えるカラーリングでプレッシャーを与えすぎない色。赤系紫と青系紫とでアピールが違い、赤系はシルエットがはっきりしたアピールタイプ。青系はよりナチュラルなタイプです。
銀テープ
銀テープも光を反射するので日中のフラッシング効果の高いテープです。アジやサバやコノシロといった小物の青物を捕食するアオリイカにとって、うろこカラーの銀テープは馴染みの深いカラー。ナチュラルに捕食スイッチを刺激します。
ピンクテープ
ピンクテープは定番からは外れる物の用意したいカラーです。赤やオレンジほどアピール効果は少ないので、エギのプレッシャーにスレたイカも思わず抱き着いてしまうカラーです。朝マズメや夕マズメに投入すると効果が高いカラーです。
エギのその他のボディーカラー
基本的なカラーテープの他にエギには海中で光を発生させる物と、透明なクリアタイプの物があります。光る物はケイムラと夜光です。どちらも夜釣りでは効果が高いアイテムです。ケイムラと夜光は発光方法の違いを理解して使い分けることが重要です。
夜行ボディー
夜光ボディーはグロー系と呼ばれる塗料を塗ったタイプです。グローは暗くなってから海中で僅かに光を発生します。小魚や甲殻類に似せて光を放ちます。蓄光式が多く、光を当てておくと完全な暗闇の中でも一定の時間自ら発光します。
ケイムラボディー
ケイムラもグローと同じ光るルアーです。ケイムラは紫外線に反応して光を放ちます。そのため、太陽からの紫外線が多い朝マズメや夕マズメがケイムラの最も活躍する時間です。イカは紫外線を敏感に感じとるセンサーを持ちます。僅かな光にしか感じないケイムラの光ですが、イカにはとても輝いて見えています。
ケイムラとグローの使い分けは?
ケイムラは紫外線の多いマズメの時間に使います。完全に暗くなってしまうと紫外線の量は少なくなるので光ることが出来なくなります。そこからは蓄光式のグローが活躍する時間です。グローは自ら発光するので暗闇こそが得意なのです。
透明ボディー
透明ボディは光を放つ?
イカの好奇心を刺激している?
エギの選び方
エギングの釣果を左右するエギの選び方を説明します。基本はテープやボディーのカラーで選ぶ方法です。潮の濁り具合や日照の光量によってイカが反応するカラーは違います。刻々と変化するフィールドに対応できるエギの使い分けを紹介します。
テープ・ボディーカラーで選ぶ
晴れて水の濁りのない日 |
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曇りや雨で濁っている日 |
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朝マズメ |
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夕マズメ |
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日中 |
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夜間 |
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カラー選びはこの法則!ビギナーも超簡単
下地テープの色はフィールドの状況によって変えていたら難しくてわからない!そんな声をよく聞きます。そこでビギナーの方でも超簡単に下地テープの色を決めることが出来る方法を紹介します。この方法なら小難しいことを暗記する必要もなくフィールドで感覚的にエギを選ぶことが出来ます。
下地のテープカラーは光の色に合わせる
下地のテープカラーはフィールドの光の色に合わせるという選択方法があります。この選択方法は光の色が変化するマズメの時間に特に威力を発揮します。マズメの時間はアオリイカの活性が上がる大チャンスの時間。直接に釣果アップの期待が持てます。
- 日の出前の暗い時間は「赤」
- 日の出後の薄暗い時間は「ピンク」
- 日の出後の明るい時間「オレンジ」
- 日中の時間は「金」
- 日中の日が高い時間は「銀、ホロ」
以上が朝マズメのカラーローテーションです。太陽の光の色に合わせるので考え方はとっても簡単です。釣りをしながらそろそろカラーを変えるか!そんなことも容易にできます。夕マズメは朝マズメの逆のパターンです。だんだん変化して暗くなっていく光にエギのカラーを合わせます。
上布の選び方の基本は潮の色に合わせる
上布カラーは潮の状況に合わせて決めるのが簡単です。潮の状況は「澄と濁り」の2種類です。潮が住んでいたらベイトフィッシュの色に合わせた、青や茶色のナチュラル系。潮が濁っていたらオレンジやピンクの明るい色を使います。光の色と潮の色を組み合わせれば、非常に細かなエギのローテーションが誰でも簡単に出来るようになります。
アオリイカのサイズでエギを選ぶ
大型のエギが釣れるのは何といっても春です。藻場で産卵に来た親イカを狙います。親イカは特に警戒心が強くなかなか釣れません。逆に秋は子イカの数釣りの季節。好奇心旺盛な子イカが果敢にエギにアタックを仕掛けてくれます。イカの大きさが違うので当然エギのサイズも違ってきます。
春の親イカ狙い | 大サイズ :4.0号~4.5号 |
標準サイズのエギ | 標準サイズ:3.5号 |
秋の子イカ狙い | 小サイズ :1.5~3.0号 |
狙う水深でエギの重さが変わる
アオリイカを狙うポイントの水深によって重さを変えます。特にボトムを重点的に攻めたい時には大きめのオモリを使います。その方が手返しが良くキャストの回数を増やすことが出来ます。
水深10m以上 | 20~30g |
3.5号の標準重さ | 約20g |
水深10m以下 | 10~20g |
重さごとにエギを買い分けるのは大変です。重さはシンカー(オモリ)を付けることで調整が可能です。重さはグラム表記で記載されますが各メーカーによって様々で統一の規格はありません。3.5号の場合は20gが平均的な重さになります。
大雨後は海底まで早く沈める
特に河川の真水が大量に流れ込んできたタイミングはいかがボトムにいます。真水は質量が低いので中層から表層に集まります。塩分濃度の下がった中層以上をイカは嫌って海底布巾に潜ってしまうのです。そんなときはのんびりと表層を沈めていても全く意味がありません。
水深が浅いポイントは軽いオモリでゆっくりと
水深が浅いポイントではゆっくりとエギを沈めます。浅い上に一気に沈めてしまったらフォール中にイカが抱き着くスキがありません。ゆっくりしっかりとイカにエギの存在を知らせてください。フォール中はイカにエギを見つけさせるチャンスゾーンです。
フォールスピードが速い | 3秒以内に沈むタイプ
シンカーを追加すれば沈下スピードは速くできる |
通常のフォールスピード | 約3秒/m |
フォールスピードが遅い | 3秒~4秒以上かかるタイプ
8秒以上かかるスパースロータイプもある |
赤・ピンクテープカラーのエギおすすめ3選!
赤、ピンクテープのカラーエギを3種類紹介します。赤ピンク系のカラーテープはアオリイカの反応が良く超定番化しているエギ。どんな状況でも反応が良いので万能タイプとして使うエギンガーも多いです
クロスファクター イカエギRX 3.0号 ピンク金テープ
クロスファクターは釣り具メーカーの浜田商会が手掛けるエギのブランドです。浜田商会はプロマリンというロッドやリールのブランドを展開しているメーカーです。価格は楽天のショップで204円とコストパフォーマンスはとても高いです。(2019年1月7日現在)