スマはその漁獲量の少なさ、鮮度による流通の少なさ、更には味からしても高級魚の扱いです。そこで値段が気になる方も多いでしょう。他の魚と値段を比較しながら、スマの値段を確認していきます。なお、養殖にも成功したようですから、今後の相場に期待が持てます。
高級魚はやっぱり高い?
海に囲まれた島国日本では、実にバリエーション豊富な魚が獲れます。食用でないものも含めると、約4,000種類もあります。食用の中でも一番高級なのはクエです。外見からは想像できないこの透き通った身!天然クエでは1kg単価8,200~10,000円程します。養殖でも1kg単価5,300円程します。
他の魚と値段を比較
スマは1kgあたり単価3,000円前後です。これが高いのか安いのか?よく間違えられるカツオを調べたところ、1kg単価200円前後ということでしたので、一般的によく食べられている魚の単価はこれくらいであり、スマがいかに高級かが分かります。ちなみにマグロも1kg単価3,000円程でした。
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スマの養殖事情をチェック
味は絶品でもその漁獲量の少なさと、ブリ程のコストでマグロ程の値を付けられる点から、養殖に期待が込められていました。人工ふ化と養殖を、和歌山県は2012年から開始し、愛媛県は2013年から進めていました。そして完全養殖に成功した両県は、2016年1月に揃って最初の出荷を実現させました。
スマの養殖への期待
スマは全身トロと言われる美味しい魚で、マグロの代用品として期待されています。特にクロマグロの漁獲量削減を求められていることから、マグロ・トロ好きの日本人のため、全身トロであるスマへの期待が高まっています。
養殖のブランド化を目指す地域
愛媛県や和歌山県など、養殖による販売で地域のブランド化を目指している地域もあります。特にこの両県は同タイミングで市場デビューを飾ったことからも、ライバル視が激化しています。元々ミカンの収穫量でも争ってきたライバル県ですから、スマの本家は我が県!と熱くなっています。
課題は知名度?
養殖での販売では、スマの知名度をどのように広めていくかがポイントになります。スマを知っていて調べれば、全身トロで美味、希少価値も高く一食の価値ありなど、かなり興味をそそられますが、そもそも知られていなければ、その味や購入意欲に至るのは難しいところです。メディア露出も良策かもしれません。
スマ研究の歴史
スマの完全養殖に成功した和歌山県ですが、養殖の主流はマダイでした。しかしエサ代の高騰から、成長が早く、しかも初期投資の少ない新魚種の開発を望む声が養殖漁業者から上がりました。スマはマダイ用の生け簀をそのまま利用でき、成長も早く、更に美味であることから、非常に期待されて開発がスタートしました。
スマの完全養殖に向けた取り組み
和歌山県での研究をご紹介します。スマの研究は2012年に開始されました。翌年、日本で初めて、人工的に孵化させた稚魚の量産化技術の開発に成功し、その後も越冬に成功、良好な身質が確認され、2016年の販売まで漕ぎ着けました。常設するにまでは至っていませんが、今後が非常に楽しみです。
スマの入手方法
脂が乗って一番美味しい旬は夏~秋ですが、1年中獲れる魚ではあります。しかし入手はだいぶ困難です。入手方法と、店頭に無いなら釣って手に入れよう!というポイントでご紹介します。養殖技術・保存技術の発展で、一般の店頭に並ぶことに期待ですね。
スマを買うにはどうしたらいい?
「スマ 通販」などで検索すると、ヒット数が極端に少ないです。「クリスマス」でヒットし検索しづらいです。しかし有難いことに「のん気な魚屋」さんで通販が可能です。スマ入荷時にメールをくれるサービスも実施されています。常設ではありませんが、三越や阪急百貨店など大きな百貨店で販売実績があり、系列で流通してくれることを祈ります。
スマを釣って手に入れよう
店頭販売も通販も入手困難とくれば、自分で釣ってしまいましょう!沖に生息するスマですが、水深があり潮があって泳げる場所なら回遊している可能性がありますので、磯・堤防からでも狙うことができます。詳しい釣り方については次でご説明します。高級魚を食す日がぐっと近づきます。
スマ釣りについて紹介
日本近海では沖縄・伊豆・小笠原・奄美などの離島ではオカッパリ(陸から狙う釣り)でも狙うことができます。肉食性の魚ですのでジグなどを使ったルアーフィッシングがお薦めです。また、堤防からでも狙えるカゴ釣りは付け餌やコマセを使用すると高い釣果実績が得られますので、そちらもお薦めです。近郊で釣りをする方はぜひ参考にして下さい。
スマ釣りの場所は?
沖釣りでも堤防釣りでも狙えますので、既存のアイテムをそこまで変更しなくても、自分の好きなスタイルで狙うことができる点もまた魅力です。スマがいるポイントを把握できれば、ルアーフィッシングの初心者でも釣りが楽しめるでしょう。
スマはいつ釣れる?
1年中狙うことができるスマですが、釣って美味しく頂くためには9、10月に狙うのがベストです。旬を迎え脂が乗り、元々トロのような美味な魚でありながら、更にグレードが上がります。シルバーウィーク・体育の日の連休はスマ釣り。と、通年の予定に組み込むことを大いにお薦めします。
スマの釣り方
沖釣りで大型を狙うにはカゴ釣りがお薦めです。5m以上の磯竿を使用し遠投することで、大型のスマを狙うことが可能です。実績が高いポイントでは、ラインやハリスなどを太めにセットすることで、安心してチャレンジできます。
スマを動画で見てみよう
幻とまで言われるスマですが、大量の群れが泳いでいるシーンに出会う方もいらっしゃるようで、動画は多数あります。ここでいくつかご紹介します。また、捌き方のご紹介もします。ご自分で釣られた際の参考にして下さい。
圧巻のスマの群れ
スマが群れて泳ぐ姿をご紹介します。群れで生活をしていないスマですが、獲物を一斉に狙ったのか、潮や海流に変化があったのか、大量のスマが一斉に泳いでいきます。キラキラと美しいですね。スピードもとても速そうです。
養殖スマの海中動画
養殖のスマの泳いでる姿をご紹介します。動画の途中で大量のスマが泳いでいるシーンが映されますが、凄い勢いです。スピードが速く、身の引き締まった美味なる魚に成長するのも頷けます。手巻きスマに炙りスマ、最高に美味しそうです!
スマの捌き方を紹介
スマの捌き方をご紹介します。コツさえ掴めば自分で捌くこともできますので、ぜひ挑戦してみましょう。こちらの動画は字幕も付いていて分かりやすいです。トロの部分がキラキラと美しく、美味しそうですね。
幻の高級魚スマを釣って食べて満喫しよう!
スマは本当に素晴らしい魚です。希少な魚を食べる・釣ることで自分のコンプリート魂も満たせますし、何より味が絶品です。この味を知らずにアングラーを名乗るのはやや恥ずかしいかもしれません。日本でも九州以南で出会えるわけですから、挑戦しない理由はありません!