登山ザックとリュックの違いを知ろう
登山ザックとリュックはその意味が混同されているような風潮がありますが、厳密な意味では違いがあります。大雑把に言うと山に出かけるときに必要なたくさんの機能があり容量もそれなりの終了力があるのが「登山ザック」、街中のお出かけや日帰りのハイキングに持っていけるものを「リュック」と呼びます。
①リュックは登山用語で「ザック」
もともと「リュック」と一般に呼ばれている「リュックザック」はドイツ語の「ルックザック」という呼び名から来ており、ちょっと微妙な音の違いを感じます。リュックザックという後半の「ザック」というのは「登山用語」としてウイキペディアにも記載されていて日本では「リュックサック」の意味を持つようです。しかしドイツ語では、その本来の意味はストレートに「袋」というものをさしています。
リュックとザックの違いを指摘する人もおり、「ザック」の方が「登山向きのリュック」として機能性を強調する場合が多いです。
②収納力が違う
登山に適した「ザック」は、収納の機能も「リュック」よりもたくさん入る様に考えられています。縦長でたくさん入る作りが一般的なつくりです。行先による使い道を考えて、商品によって容量はそれぞれ異なっています。2~3日の登山か、日帰りの登山かにより収納の必要性も異なるからです。その為ハイキングのような場合にも対応ができます
③長時間でも疲れない
先ほどの「縦長の構造」のように重量のある荷物を長時間も担ぐわけですから、「長時間でも疲労が少ない」というのは大事な必須条件です。また背中に隙間があると、不必要なエネルギーを使いますので、なるだけ人体にフィットしているものが好まれます。その際の通気性なども非常にうまく考慮されています。
④耐久性
ザックは「耐久性」を求められます。夏の直射や真冬の雪そして雨や風など「過酷な環境」での使用が予測されるのですから」当然のことです。最近は強くても、軽量の物もでまわっています。防水のへの対応は必須になってきました。耐久性と使い勝手を満たす商品が求められます。
登山ザックの特徴①デザイン
登山ザックのデザインはだれが見てもわかる特徴があります。また機能的な理由からも来ている特徴もあります。それぞれ納得のいくデザインを選びましょう。使い道によっては兼用が可能なタイプもありますので、街中でも使えるかなどのついてもチェックしましょう
デザイン①縦に長いデザイン
なぜ「縦長」になっているのでしょうか?それは歩くときに左右のブレが生じるからです。このブレは長時間になってくると余計なエネルギーを使い疲労の原因になります。「横長」になるとその影響はさらに大きくなります。この形は力学から得た結果です。
デザイン②背面にフィットするデザイン
背面に密着している形は疲れが少なく理想的な生です。フィットするためにショルダー、ウエスト部分に便利なベルトがついているモデルが多いようです。普通のリュックとの違いはこの辺で見わけが付きます。
デザイン③容量が豊富
もちろん長い宿泊となるとそれなりに荷物も増えます。その日だけのトレッキングから本格的にテントを担いでいく場合まで、規模を想定して20Lから70Lまで、様々な容量のものがありますからそれなりに対応できるでしょう。
デザイン④メンズ・レディースモデルがある
最近は「男女兼用」なんてものがありますが、登山の世界ではちょっと違うようです。先ほど「体に合ったもの」ということを述べましたが、ウエアと同じくザックもマッチしたサイズということが大切です。極限の状態の時自分に装備があっているということは人命にかかわる事態です。
登山ザックの特徴②機能
登山ザックを選ぶとき大切なのは「機能」です。長時間歩いてもなるべく疲れが溜まらないようにエネルギーのロスを軽減する機能、あるいは疲れの少ない重量であるかどうか、また雨や雪にも強い機能が備えてあるかなどを見極める必要があります。
機能①ベルトでしっかりホールド
肩や腹回りをベルトで固定するのはやはり「体に合った」アイテムにするためです。それだけでなく、全体の重量を良いバランスで支えるのにはとても役に立つからです。適度に安定が得られるものを選びましょう。
機能②軽量
重さは大事です。しかし軽ければよいというものではありません。しっかりした作りであるかということも考慮しなければなりません。中には軽さと強度の両方をターゲットにして2~3種類の生地を組み合わせているものもあるようです。どちらを優先するかはご自分の体力に合わせて考慮しましょう。
機能③雨に強いナイロン素材
登山ザックに必ず必要なのは防水機能です。これがなければ着替えの衣服も台無しになってしまいます。素材にナイロンを使うことは「防水」の効果と「軽量化」を狙った機能です。また中にはトップリッドという雨からザックを守る「雨蓋」のようなものがついているのもあります。
登山ザックの選び方①大きさ・容量
登山ザックの大きさや容量はどういう用途に使うかによって決まります。本格的な登山をする人やザイールを使い過酷な岩登りをする人もおられます。中身があまりないのに大きすぎるものを担ぐほど、無駄なことはありません。よく考えて選びましょう。
目的によって容量を選ぼう
その時の行先によって自然と必要な容量が決まります。友達と近くの里山に気軽な「トレッキング」や「ハイキング」する場合と、一人で単独登山の時は必要なすべてを自分で用意しなければいけません。それだけでも大きな違いがでてきます。では容量別に見ていきましょう。
容量①10~20L
いつでも行けるような日帰りのハイキングにもってこいの容量です。だから街中でも使えそうなレベルです。ですので、長時間ではないので少し大きめでもいいでしょう。防水やベルトの機能はあった方が無難です。
容量②20~35L
この辺の方は結構おられるのではと思います。一泊はするものの、そんなに本格的な装備はしたくない場合です。ですから大きなテントはいらないので、宿泊するところも「山小屋」や「ヒュッテ」を利用する方が多いです。必要な容量は減りますのでこれくらいで十分でしょう。
容量③35~50L
これくらいになるとかなり本格的な登山になります。山小屋に宿泊するにしても一泊のみではなく連泊を要し大きな峰にアタックします。しかも一つの山ではなく縦横を試みるような挑戦をする個人やグループ向けの大きさです。
容量④50~80L
この大きさは単独登山やグループでもテントを張りながら行うレベルです。その際あらかじめ必要な量が入るか中を確認しておきましょう。商品によっては意外とはいらない仕様のものもあるからです。
登山ザックの選び方②フィット感
フィット感に関しましては背中の部分において重点が置かれており、後はショルダーなどの部位が重要な部分としてポイントが課せられています。背中では「クッッション系のパッドが装備されているのが圧倒的です。その特徴は、やや分厚く風通りが良いというところにあります
フィット感①ベルト
ベルトで一番大切なのは、「ショルダーハーネス」といういわゆる「よいしょ」と背負う部分のベルトです。この部分の材質が重要で「軽さ」や「弾力」そして「通気性」が求められます。他にも先ほどのベルトが真ん中に来るように調整する「チェストストラップ」などがついているなどいろいろな調整機能を持ったものがあります。
フィット感②背面長さ
自分の胴の長さを知る機会はなかなかありません。しかし体にフィットするザック選びには欠かせません図り方は、腰骨の位置を見つけます。次には首の一番多き突起を探します。その位置と両方の腰の位置を結んだ位置との長さを図ります。その長さが、36~41ならXSサイズ、41~46ならSサイズ、46~51ならMサイズ、51~56ならLサイズです。