おかっぱりとは?
「おかっぱり」とは昔から使われている日本特有の釣り用語です。サーフィンの用語で「オカサーファー」という言葉を聞いたことはないでしょうか?この「オカサーファー」と「おかっぱり」はどちらも「陸サーファー」「陸っぱり」とオカの部分を漢字で書くことができます。感の良い方はもうお判りになっている通り、どちらも陸、陸の上を意味します。つまり「オカサーファー」は海に入らないサーファーのことであり、「おかっぱり」は船を使用せず海なら海、川なら川の中へと出ないで陸の上から行う魚釣りを意味します。日本特有の言葉遣いです。
また同じ魚釣りを行うとしても裕福な人は船を出して釣りを楽しむために「おかっぱり」という言葉には貧しさを表す面もありました。その為、捉え方によっては差別的、自虐的な意味が感じられるので使う時には注意が必要な時代があったのも事実です。
しかし現在では船釣り用の船が出ており誰でも船釣りを楽しめる為、船釣りも陸釣りも本人の趣向に依るものとなり、差別的な意味が薄れて「陸から行う魚釣り」を示す用語として魚釣り愛好家の中で使用されています。他にも岸、河辺、堤防、なども「おかっぱり」に入ります。
磯は磯釣りですので「おかっぱり」には入りません。
「おかっぱり」は船の手配などをせずに手軽に行えるため、海辺、河辺にキャンプに行った人々が「おかっぱり」で魚を釣りその魚でバーベキューを楽しむといった、アウトドアでのレジャーにはとても適した魚釣りとして多くの人が楽しんでいます。
タックルとは?
魚釣りに必要な仕掛け全般を「タックル」と呼びます。針やルアー、オモリ、浮き、糸などの必要な道具一つ一つを「タックル」と呼ぶ場合と、狙った魚に合わせてこの糸にこの針、このルアーとこのオモリという具合に組み合わせたもの全てを一纏めのユニットとして「タックル」と呼ぶ場合もあります。
道具を入れておく道具入れも「タックルボックス」と呼びます。
カタカナで表記されていることから読み取れるように日本語ではなく、近年に海外から入ってきた外来語「フィッシング タックル」から「フィッシング」を外した用語で現在40代ぐらいの年齢の方は「タックル」と言い、70~80代ぐらいの方は「仕掛け」と呼びます。魚釣用具の専門店では個人客にあわせて使い分けてくれますが、現在は「タックル」との呼び名が一般的です。
タックルの種類
タックルには非常に多くの種類があり、それを狙う魚や釣り場によって使い分けます。そのタックルの選び方によっても釣れる釣れないが大きく変わってきますので、タックルの特徴や適性をよく理解しておく必要があります。
ルアー(疑似餌)
生き餌を使わない時に使用します。魚の食べる餌に似せて作った釣り針の付いた疑似餌で、標的としている魚が捕食する小魚に似せたものをルアーと言います。針は三本付いています。
またルアーの種類の中にワームというものがあり、こちらはミミズやザリガニ、カエルなどの形をしているゴム製の疑似餌をいいます。針は一本針です。
魚によって食いつく餌が異なる為にミミズから小魚まで様々な種類があり、狙う魚によって使い分けます。魚に本物と餌と思わせる為に竿と糸を動かして生きている餌のように泳がせるのがコツです。
ルアーやワームを使用しての魚釣りはそういった魚との駆け引きが楽しめるのが魅力です。ブラックバスに愛好家が多いのはそういったルアーを使っての魚との駆け引きが楽しめるからなのも大きな理由の一つです。
糸(ライン)
針にかかった魚は逃げようとして引っ張りますので、現代の釣り糸はナイロンやポリエステルなどの切れにくい糸でできています。太くなればなるほど丈夫ですが魚に糸とバレてしまいます。細い糸になると魚にバレにくくはなりますが切れやすくなります。
また糸が太くなればなるほど動かすルアーの動きが悪くなり、結果、食いつきが悪くなります。
魚釣りにおいて糸の選択は非常に重要で、糸は特に魚の大きさと体力に合わせる必要があります。初めて釣る魚の場合は雑誌などで予備知識を頭に入れて糸を選ぶか、専門店の店員さんに詳しく尋ねてから使用する糸を決めるのをお勧めします。
岩が多いところや浅瀬、磯、川などは糸が擦れて切れやすいので、釣り場所に合わせて糸を変更できるようにメインで使う糸を巻いたリール以外に、何種類かの糸を巻いたリールも用意しておくとベストです。
針(フック)
魚釣りに使う針には一本針、二本針、三本針、とあり、狙う魚によって決定します。
一本針の場合は餌を針につけて使用します。一本針は例外を除いて餌釣りに使用しますので一般的にはほとんどの魚に使用できます。
二本針は鮎が友喰いをする習性を利用して鮎の友釣りに使用します。他にも太刀魚などにも使用します。基本的に二本針は魚が餌を食べても針にかかりにくいのであまり使用されておらず、現在では針が五本付いている掛け針の使用が一般的です。
三本針はルアーなどに使われています。ルアー以外で使用されることはほとんどありません。
サビキ
サビキはアジ、サバ、イワシ等の釣に使用します。サビキの針の下に小さなアミエビの入った餌入れをつけ、竿を上下に動かし、撒き餌であるアミエビを撒いて魚がかかるのを待ちます。
またサビキは針ではなく、仕掛けに区分されます。
オモリ
オモリには様々な役割があります。その中でも代表的な使い方を説明します。
投げ釣りの時は重さがないと投げることができません。そこで遠投に必要な重さを出す為にオモリを使用します。ウキ釣りの時はウキを垂直に立たせる為に使用します。