熱中症対策の飲み物を自分で作るメリットは?
年々暑さが厳しくなっている夏。昨年も猛暑が続き、筆者は車内で冷房をかけていたのにも関わず熱中症になりかけ、近くのコンビニに水分を求めて駆け込んだほどでした。出先で飲み物を買える場所があるとは限りません。お財布にも優しい熱中症対策として、簡単に作れる手作りドリンクをおススメします。
市販品より安くコスパが良い
手作りドリンクは、必要な時に必要な分だけ作ることができ、なおかつ家にあるもので簡単に作れるので材料を買い足す必要もほぼありません。500mlのペットボトル1本分が約20~50円前後で作れるので家計も大助かりです。
好きな味で作れる
市販の飲料水は味が決まっており、なんだか苦手という方も少なくありません。手作りの良いところは組み合わせを変えたり加えたりすることができるところです。レモンやリンゴなどの果汁を加えたり、砂糖の代わりに蜂蜜を使ったりと、自分好みのドリンクで美味しく熱中症対策ができます。
自作した熱中症対策の飲み物と市販品との違いは?
当然ながら市販品には、脱水症状や熱中症対策に特化した成分調整が施されています。水分や塩分をすぐに吸収できるよう、糖分や電解質量まで計算された市販品と同等のものを自作するのは、不可能なのではないかという疑問も出てきます。
ミネラルなどの値
ミネラル類といわれるものには、水分や塩分をはじめ、カリウム、マグネシウム、カルシウムが挙げられます。どの成分をどのくらいの値で配分するということは手作りでは限界がありますが、疲労回復効果のあるクエン酸やビタミンCなど特定の成分が豊富な材料を使うことで、自作でもより効果的な飲み物へと近づけることはできます。
吸収率の違い
水分や塩分のように身近なもので代用できるものばかりではありません。例えば、ポカリスエットは、失われた水分やナトリウムなどをスムーズに補給できるよう、体液に近い飲料水として作られています。成分を近づけることはできても、市販品のように吸収率を計算し再現することは自作の飲み物には難しいといえます。
症状がでている場合は市販品を
熱中症対策の飲み物の作り方を覚えておけば、旅先やキャンプなどでも知識として役に立つこともあるはずです。ただし、冬場に多いウイルス性の感染性胃腸炎により、おう吐や下痢などの症状がでた場合は、自作のものではなく市販の経口補水液を飲むようにしましょう。
自作した熱中症対策の飲み物の保存について
市販のものと違い、自作のものは保存料などが入っていないのでオーガニックを好む人には安心ですが、保管には十分に注意が必要です。基本的に作った当日に飲み終えるのが理想ですが、朝が早い日などは前日に作り置きしたいものです。自作の飲み物はどのような点に気を付けて保存したらいいのでしょうか。
入れ物などは煮沸・アルコール消毒
熱中症対策に自作した飲み物を入れる容器が清潔でなければ、細菌が繁殖し食中毒や腹痛の原因にもなりかねません。当日に飲み切るものは勿論、翌日のための作り置きの場合も保存する入れ物の消毒をしましょう。
煮沸消毒
鍋底に布を敷き、容器が浸るくらいの水をいれます。強火で加熱し、沸騰した状態で容器を5分煮てください。ただし、ゴムのついているものは変形する恐れがあるので不安であれば早めに取り出してください。容器を取り出し、乾いた布の上に口を下にした状態で置いて乾燥させます。煮沸しても大丈夫な容器なのかを事前に確認するのをお忘れなく。
アルコール消毒
身近にあるホワイトリカーや焼酎など度数の高いアルコールを使用します。容器をしっかりと洗い、水分を完全に拭き取ります。手を綺麗に洗ってから容器の中にアルコールを入れ、全体に行き渡らせます。布やキッチンペーパーで拭き上げて完成です。最後に、市販されているアルコール除菌スプレーをして自然乾燥させてもいいでしょう。
長持ちさせたい場合はクエン酸を
材料でも使われるレモン、グレープフルーツやキウイといった果物やお酢に含まれるクエン酸には、抗菌作用があるといわれており、疲労回復効果もあるので、保存にも熱中症対策にも嬉しい効果が期待されます。薬局やスーパーなどで950グラム入りのものを500円~700円ほどで購入できますが、必ず「飲料可能」のものを選んでください。
冷蔵庫で保存し、できれば当日に消費する
クエン酸の効果として、暗所であれば常温保存が可能ということも挙げられますが、水自体が腐りやすい性質も持っていますので、冷蔵保存・当日消費をおススメします。見た目や味、臭いに違和感を感じた場合は飲まないでください。
熱中症対策飲み物の作り方①【基本の経口補水液】
経口補水液は砂糖、塩、水、レモン汁の4つの材料でできるもので、それぞれの量を調整することにより味が変わってきます。基本を押さえておけば味は好みで変幻自在です。今回は、一番身近なポカリスエットのような経口補水液をご紹介します。
材料とワンポイントアドバイス
材料は、砂糖大さじ5、塩小さじ1/2、レモン汁大さじ2、水1.5リットル、お湯適量です。レモン汁はポッカレモンでも構いません。料理に使ういつもの調味料に、レモン汁が加わっただけなので手軽に作れます。
美味しい作り方
レモン汁を多めに入れると甘酸っぱくなりますが、子供にも喜ばれる甘めな味になっています。ペットボトルに作りたい場合は、砂糖や塩が水に溶けにくいため、計量カップに材料を入れてお湯で溶かしてから必要量の水を足すことをおススメします。
詳細なレシピはこちら
熱熱中症対策飲み物の作り方②【グレープフルーツの爽やか経口補水液】
フレッシュジュースだけでもビタミンCをたっぷり摂取できそうですが、ただのジュースではなく熱中対策として塩、ブドウ糖を加えた特別フルーツジュースです。毎朝フレッシュジュースを飲んでいるという方も、夏場は少し材料を加えてみてはいかがでしょうか。