イシダイ釣りに挑戦だ!磯の王者イシダイの生態や釣り方、美味しい食べ方をご紹介!

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堤防の足元の底を狙う一般的な胴突仕掛け。仕掛けを落としてアタリを待ち、反応が無かったら誘いとして仕掛けを少し上げてまた落とします。これは上から落ちてくるエサに魚は好反応を示すためです。それでもアタリが無い時は積極的にポイントを変えていきましょう。

・投げて狙うウキ釣り仕掛け

堤防からは足元ばかりではなく、投げて沖のポイントやテトラポット周りも狙うことができます。堤防の幼魚よりもはるかに引きが強い成熟したシマダイ・サンバンソウが狙いです。道糸・ハリスは4~5号程度あれば不意の大物にも対応できます。

早合わせをしないように、ウキがしっかり海中に沈んでから合わせましょう。食いつくと一気に岩陰やテトラポットの奥に潜り込もうとしますので、力一杯応戦し主導権をとるのです。30センチほどに成長したシマダイ・サンバンソウは、さすが王者予備群と思わせる強烈な引きを体験させてくれます。

イシダイ釣りを安全に楽しむために

大物のイシダイを狙うのなら、その釣り場の多くは磯場です。特に大物が潜んでいそうな荒磯は、足場も悪くたどり着くためにはゴツゴツとした岩山を超えて行かなければならない時もあります。細心の注意を払っていてもリスクは常につきまとうので、自分の身を守る装備は必須です。

・命を守るライフジャケットは必ず着用

磯で釣りをするにはライフジャケットが必要不可欠です。自然は予測不可能で、突然の突風や高波によって海に転落してしまう事故の起こる可能性は低くありません。万が一、海に落ちてしまった場合は、ライフジャケットの着用が生死を分けることにつながるのです。また、堤防で釣りをする子供にもライフジャケットを必ず着用させましょう。

・滑るリスクを磯靴で軽減

磯釣りをする場所は、波で濡れていたり海藻や海苔が生えていたりと足元がとても滑りやすい場合があります。岩場での転倒は海に転落しなくても非常に危険です。磯靴を履いて滑って転ぶリスクを低くしましょう。

もし転んでもしっかり手をつけるようにグローブも忘れてはいけません。素手だと鋭い岩のカドで深い裂傷を負ってしまう可能性があるからです。また、釣り場まで歩く時は岩に手をかけたりよじ登ったりと、手を使わなければならない場面がよくあります。大怪我にいたらなくても、せっかくの釣りの前に手に怪我をしては楽しいはずがありません。

イシダイ釣りの餌は?エビでタイを釣るっていうけど?

イシダイ釣りに使うエサは場所や仕掛けによって変わります。大物狙いの磯ではガンガゼというウニが代表的です。このほかにサザエ、赤貝、ヤドカリなどです。船で釣る場合はオキアミ、エビなど。堤防では虫エサでも釣ることができます。

イシダイの釣りスポットやポイントの見分け方

イシダイ釣りのメッカとして知られるのが九州は長崎の五島列島です。独立した岩礁や周辺の大小の島々など、五島列島一体全てが最高の釣りスポットといわれています。このほかには、東京都の八丈島や和歌山県・三重県の紀伊半島などが全国のイシダイ釣り人が憧れるスポットです。

仕掛けを入れるポイント選びが間違っていなけば、有名なスポットに行かなくても大物を釣り上げることができます。イシダイが好むのは潮通しのよい海底の岩礁地帯です。シモリと呼ばれる干潮時でも顔を出さない岩礁の周りは絶好のポイントといわれています。地元の漁師さんや釣り具の店員さんからも、積極的に情報を得ることをおすすめします。

イシダイで食中毒!?食べる時の注意点

自分で釣った魚を食べるのは釣り人の楽しみの一つでしょう。熾烈な戦いの末にようやく釣り上げた超大物のイシダイですが、もしかするとシガテラ毒を持っているかもしれません。この毒はイシダイ固有のものではなく、食物連鎖で毒性が蓄積されるものです。イシダイのように食物連鎖の上位にいる大型の肉食魚ほど、保有している可能性があります。

ですが、シガテラ毒は熱帯の海域に生息する魚にみられるもので、日本での食中毒発生の可能性はとても低いといわれています。ただ、近年の温暖化の影響で日本での発生数が上昇しているとメディアで取り上げられたこともありますので、60センチを超えるものは食べないなど注意が必要です。

イシダイの旬と食べ方

イシダイは産卵前の春先や、晩秋から冬の寒い時期が脂がのって美味しいといわれています。高級魚で知られスーパーなどにはあまり出回りません。幼魚のシマダイ・サンバンソウは一年を通して味が良く、こちらはスーパーなどでも買うことができます。食べごろは40センチ前後で鮮度が落ちにくくさまざまな料理として美味しくいただけます。

・お造りで豪華に

イシダイを釣ったら一番に食べるのがお造り、刺し身でしょう。釣りたては身がしっかりしすぎて固く感じますが、血抜きをして冷蔵庫で1~3日間くらい寝かすと、熟成され柔らかくなり旨味が凝縮されます。旬のものはとても脂がのっていて、白身のトロといわれています。磯の香りがするのも特徴で、気になる人は洗いにするとよいでしょう。

・お鍋やしゃぶしゃぶも格別

イシダイは鍋にしても美味しいです。新鮮なアラからは旨味たっぷりの出汁がとれるので、昆布出汁と合わせてしゃぶしゃぶにするのもおすすめです。身を皮が付いたまま薄切りにし、新鮮なものは表面の色がうっすら変わるぐらいでいただけます。皮と身とアラと、イシダイを丸ごと味わうことができます。口いっぱいに広がる旨味を堪能してください。

まとめ

イシダイは希少価値が高くなかなか釣れないといわれます。イシダイ専用のタックルも高価なものが多いので敷居の高い釣りというイメージが先行し、一歩踏み出せない釣り人がたくさんいるのではないでしょうか?そんな方は堤防から幼魚・若魚を狙ってみてください。一度引きを体験すると、もっと強くもっと強力な引きを求めてしまうはずです。
釣っても食べてもまさに王者と呼ぶにふさわしいイシダイ。この魚に魅せられて磯場に足を運ぶようになったら最後、奥深いイシダイ釣りの迷宮に入り込んだも同然です。しかしその迷宮は、素晴らしい感動と興奮をあなたに与えてくれるでしょう。