絶滅危惧種は約2万6千種以上!平成に絶滅した有名動物とは?

この40年で野生動物は約6割減少したといわれています。では一体どんな生き物が絶滅の危機に直面しているのでしょうか? 今回は、平成の間に実際に絶滅してしまった「絶滅種」と、現在日本や世界で絶滅の危機に瀕している「絶滅危惧種」、そして絶滅から復活した奇跡の動物をご紹介します。

この記事をかいた人

サッカーと海外ドラマ好き会社員です。コーヒー飲みながらCL観たりウォーキングデッド見るのが至福の一時です。
Array

世界の絶滅危惧種は2万6,197種!

995645 / Pixabay

地球温暖化や大気汚染などの急速な環境変化から密猟などの捕獲をはじめとする様々な要因によって、絶滅危惧種として指定された生物は実に2万6197種に上っています。こちらでは絶滅危惧種の中にある段階分けから絶滅の危機に陥った原因について紹介しますので、たくさんの生命の危機について触れて欲しいと思います。

“絶滅危惧種”は8段階に分類される

Alexas_Fotos / Pixabay

国際自然保護連合(IUCN)によって絶滅危惧種のアセスメントが行われ、絶滅危惧種の野生生物をまとめたレッドリストが作成されます。絶滅の評価基準は8段階に分類され、危険度の高い順に「絶滅」「野生絶滅」「絶滅寸前」「絶滅危機」「危急」「保全対策依存」「準絶滅危惧」「軽度懸念」でまとめられています。

国際自然保護連合(IUCN)とは

RyanMcGuire / Pixabay

生物の多様性保存を国家レベルで目指すために設立されたのが、国際自然保護連合(IUCN)です。「自然を尊び、保全する公正な世界」をビジョンとして生物の保護から管理、自然を保護していくための協議を世界規模で世界規模で行い、取り組んでいます。日本国内にはIUCN日本委員会という正式な国内委員会が設立されています。

日本におけるアセスメント

Santa3 / Pixabay

絶滅危惧種の選定は地球規模と国ごとで行われ、前者はIUCNにおいてアセスメントが行われます。後者は日本では環境省が主にアセスメントを実施し、評価結果を元にレッドリストを作成しています。一方でクジラ類や一部の海棲の軟体動物などは環境省ではなく水産庁が実施しています。

調査した生物の約3割が絶滅危惧種に!

mohamed_hassan / Pixabay

IUCNが2018年に発表した絶滅危惧種に関するレッドリストによると、調査対象となった9万3577種の生物のうち、3割の2万6,197種もの生物が絶滅危惧種に分類されることになりました。特にオーストラリアの固有種については深刻で、外来種の害獣被害によって年間6億匹もの爬虫類が被害にあったと報告されています。

絶滅危機から脱却した個体もいる

IUCNや国をあげた保全活動を推進したことによって、絶滅寸前から脱却することに成功した動物も存在します。例えば日本ではかつて佐渡島が有名なトキが長らく環境省によって「野生絶滅」に指定されていましたが、野生保護活動の推進が功を奏し、今年評価段階がワンランク下がることが決定しました。

生物の絶滅は年々ペースが上がっている

cocoparisienne / Pixabay

約2億年前は1000年に1種類が絶滅するペースでした。時は経ち江戸時代頃の200年前には4年に1種類、100年前には1年に1種類、日本の高度経済成長期の1975年頃には1年に1000種類とペースが急速化しました。そして今や1年に4万種もの生物が絶滅していると言われており、しかも年々そのペースは上がっているのです。

紀元前時代に起きた大量絶滅

enriquelopezgarre / Pixabay

いわゆる地質時代と呼ばれている、かつて恐竜が生きていた紀元前の時代ではある世界的な天変地異によってその時代に生きていた生物たちが大量に絶滅するというイベントがありました。大規模な火山の噴火活動や急激な環境変化が当てはまりますが、これによって生態系が崩れ、また新たな生態系が形作られていったのです。

絶滅の危機に陥る主な原因とは……

Imagine_Images / Pixabay

これほどまでに多くの生物たちを絶滅の危機に追いやる原因は、主に人的要因によるものがほとんどです。特に昨今は発展途上国の経済開発が進んでおり、開発による大気汚染や森林伐採によって生息域を追いやられる生物は数多く存在します。また、固有種以外の外来種の移入による捕食被害も原因の一端となっています。

「環境危機時計」の針は9時47分に進んだ

Bru-nO / Pixabay

核戦争による地球破滅を午前0時とし、地球規模での環境問題の危険度を時計の針で表した「環境危機時計」は2018年、14分進み9時47分となりました。9時〜0時の間が最も深刻な時刻を指しているので、現代の地球環境問題がいかに重篤な状態であるかがわかります。その被害を直に受けているのがまさしく野生生物たちなのです。

そもそも動物を絶滅から守る必要はあるのか

congerdesign / Pixabay

数多くの絶滅間近な動物たちが存在し、世界規模で環境問題に対して向き合う姿勢が取られている昨今ではありますが、日々の生活において動物たちとの接点はそれほどないのではと思われます。しかし、薬の成分や食料供給の手段として生物は欠かせない存在でもあります。生き物を救うことは人間の命を救うことでもあるのです。

個人の意識を改善することが大事

Myriams-Fotos / Pixabay

環境汚染や海洋汚染は個人ではどうにもならないと諦めてしまうかもしれません。しかし個人の意識を改善していくことこそ生物の危機を脱却するための大事なポイントである事を忘れてはいけません。プラスチックの使用をなるべく避ける、エコバッグを利用する等、小さな事をコツコツ積み上げていく事が大事なのです。

あの有名な動物も! 平成の間に絶滅した主な動物7種

Comfreak / Pixabay

生物の絶滅が加速している昨今において、約30年間の平成においてすでに絶滅種に指定された動物たちが存在します。数多くの中から今回は7体をご紹介しその原因について触れていきたいと思います。

2012年に絶滅「二ホンカワウソ」

Milesl / Pixabay

日本全国に生息していましたが、毛皮目的の乱獲で個体数が激減しました。1928年の捕獲禁止令においても減少は止まらず、1975年に愛媛県で保護されたのを最後に目撃例はなく、2012年に絶滅種に指定されました。

2011年に絶滅「アフリカの西クロサイ」

Christoph / Pixabay

西アフリカのクロサイ亜種である西クロサイは2011年に絶滅しました。同じくアフリカに生息する北シロサイも絶滅寸前で、原因は高価な角を目的とした密猟です。IUCNによる保護策を徹底していれば絶滅は免れたそうです。

1994年に絶滅「ジャワトラ」

ジャワ島の固有種であるジャワトラは、開発による森林伐採に端を発し、餌場の減少や資金目的による狩猟、害獣駆除と銘打った毒殺が横行しました。1984年の目撃例を最後として、1994年に絶滅種に指定されました。

2008年に絶滅「カリブモンクアザラシ」

カリブ海に生息していましたが、1952年の目撃を最後に50年間目撃例はなく、2008年に絶滅種に指定されました。アザラシとしては唯一の人的要因による絶滅種であり、脂肪から抽出される油を求めて乱獲されました。

2000年に絶滅「スペインアイベックス」

memyselfaneye / Pixabay

イベリア半島に生息しており、4つの亜種の内2種が1982年と2000年に絶滅しました。2003年には、絶滅した亜種の皮膚サンプルのDNAから復活を目指してクローン実験を行いましたが、成功しませんでした。

2006年に機能的絶滅宣言「ヨウスコウカワイルカ」

長江流域に生息していた淡水域に生息するイルカで「長江の女神」として神聖視されていました。漁網に絡まって捕獲されたり、水質汚染などが原因として2002年の目撃を最後に、2006年に「機能的絶滅」が宣言されました。

「機能的絶滅」とは

Comfreak / Pixabay

生息は確認されているものの、オス・メスのどちらか一方のみしか生存していないために、繁殖活動が不可能となり個体数を増やすことができず繁殖機能を失ってしまった状態のことを「機能的絶滅」といいます。

2010年に絶滅「ワキアカカイツブリ」

Takashi_Yanagisawa / Pixabay

マダガスカル島に生息していたカイツブリの固有種です。生息域の環境破壊や他の亜種との交雑、外来魚のプラーチョン(雷魚)の影響によって1985年に発見されたのを最後とし、2010年に絶滅種に指定されました。

近い将来見られなくなる……!? 世界の絶滅が危惧される動物(欧米編)

Free-Photos / Pixabay

約2万6000種もの動物が絶滅の危機にある中には、誰もがよく知る動物や初めてその名を聞いた動物など様々です。まずこちらではアメリカ・ヨーロッパ地域に生息する絶滅が危惧されている動物をご紹介します。

北極の王者「ホッキョクグマ」

skeeze / Pixabay

カナダ、ロシア、ノルウェーなどの北極圏に生息している白い毛が特徴のクマです。近年個体数が減少傾向にあり、地球温暖化による海氷の減少で生息域が狭まってきていることから、絶滅の危機に瀕しています。

貝を割る姿が愛らしい「ラッコ」

christels / Pixabay

北アメリカやカナダを主な生息地としているラッコも絶滅危惧種に指定されています。貝を石で割って食べる愛くるしい姿が日本の水族館で人気でしたが、現在はなんとピーク時の9割が水族館から姿を消しました。

ペットとしても人気「ゴールデンハムスター」

Nana-ne / Pixabay

ペットとして人気のゴールデンハムスターは野生下では絶滅危惧種です。国交が不安定なシリア・トルコが生息地で、地元では畑を荒らす害獣として駆除対象とされている背景から個体数が減少しています。

世界の絶滅が危惧される動物(南米・アフリカ編)

cocoparisienne / Pixabay

アフリカや南米地帯に連なるサバンナや砂漠地帯を生きている動物たちは、日々弱肉強食の中で懸命に生活しています。そんな中で無情にも現在、絶滅の危機に直面している動物をこちらでご紹介したいと思います。

個体数が急激に減少「アフリカゾウ」

ajoheyho / Pixabay

アフリカのサバンナや森に生息している陸生最大の種ですが、すでに絶滅した国も複数あり、他の国でも急速に減少しています。その原因は象牙を目的とした乱獲や干ばつによる水不足等にあります。

地上最速の哺乳類「チーター」

sharonjoy17 / Pixabay

アフリカ全域に生息する、時速120kmで走る最速の動物として名高いチーターも絶滅の危機に瀕しています。餌となる動物が人間の食用でもあるため狩りが困難になっており、その影響で個体数が減少しています。

白×青の姿が美しい「マダガスカルサギ」

日本では全身が白く優雅な出で立ちで知られているサギですが、アフリカ全域に渡って生息しているマダガスカルサギは白と青の色彩が非常に綺麗です。環境破壊による生息域の減少によって絶滅の危機にあります。

世界の絶滅が危惧される動物(アジア・オセアニア編)

walesjacqueline / Pixabay

NEXT 世界の絶滅が危惧される動物(アジア・オセアニア編)