バチ抜けとは?
「バチ抜け」ってなに?
なかなか耳にすることのないバチ抜けという言葉。まずこの言葉について説明します。バチとは、水底の砂や泥の中に生息しているアオイソメやイトメ、ゴカイ類などのさまざまな環形動物の総称です。そのバチが産卵のために砂の中から這い出てきて、水面をゆらゆらと浮遊したり流れたりすることを「バチ抜け」と言います。バチはシーバスのエサになっているため、この現象を狙えばシーバスが入れ食い状態で釣れると言われており、楽しみにしている釣り人も多いのです。
バチ抜けシーズンはいつ?
バチ抜けの時期(シーズン)は2月の中旬頃から始まる。
地域によって多少の違いがあり早い地域では12月頃からバチ抜けが見られることもありますが、概ね2月の中旬頃からバチ抜けが盛んになり始めます。2月の中旬とはちょうどシーバスの産卵が終わる時期に当たります。シーバスたちは産卵で弱った体を回復させるため、シャローエリアでバチを食べて食べて食べまくるのです。
2月の下旬~3月中旬になると徐々に海水温が上昇し始めるため、魚たちの活動も活発になってきます。バチ抜けを狙ってシーバス釣りをしているとボラやマルタが良く釣れるのがこの時期です。
バチ抜けの最盛期は3月下旬~4月下旬。
3月下旬から4月下旬にはバチに加えてシーバスのエサになる小魚もますます活発に活動し始めるため、バチ抜けの最盛期が到来します。この頃が一番シーバス釣りがしやすく、入れ食い状態なので初心者にとって楽しめる時期になります。
5月上旬になると徐々にバチの数は減少し、バチ抜けは狙えなくなります。しかしこの頃にはシーバスのエサとなる小魚の活動がさらに活発となるため、釣り方を工夫すればまだまだシーバス釣りを楽しむことができます。
バチ抜けの時間帯は?
昼間よりも「暗い時間帯」の方がバチ抜けが活発に。
1日の中でもバチ抜けの程度には波があります。バチは昼間は砂の中で生活し、夜になると産卵のために水中を浮遊する傾向があるため夜の暗い時間帯の方がバチ抜けを狙いやすいでしょう。19~20時頃からのんびり狙い始めると効率よく釣れると言われています。
潮の動きが大きいほどバチがよく抜ける
シーズンや時間帯だけなく、潮の動きの大きさもバチ抜けの程度に影響を与えているようです。潮の動きが大きいほどバチが良く抜ける傾向があるため、大潮や中潮前後に釣行するのがおすすめです。条件やタイミングが揃えば、1日で数十本のシーバスが釣れる可能性もあります。
爆釣りのタイミングはほんの一瞬!バチ抜けはタイムリーに狙うべし!
潮の回りは2週間のサイクルで変動しています。そのうちバチ抜けがより盛んになる大潮・中潮は4~5日間。そしてこの期間の中でもピークの1日があり、その1日の中でもピークの3時間ほどの時間があります。なので、このゴールデンタイムかつシーバスがいる場所にうまくポイントを合わせることが爆釣りへの第一歩なのです。
バチ抜けの釣り場(ポイント)は?
どこでもバチ抜けエリアに!
バチは大抵どこにでもいます。そのゆえどこでもバチ抜けエリアになり得るのです。
どのレンジが狙い目?
バチは生殖活動をしながら、生息範囲を広げるべく水中をゆらゆらと漂います。そのため全レンジにバチが浮遊している可能性が高く、それらを捕食するためにシーバスも全レンジにいると考えられます。水面にバチが多いのか、水底にバチが多いのか、それは場所や潮の流れなどその時の状況によって変わるでしょう。
基本は表層レンジを狙うのが吉!
全レンジにいる可能性があるといってもどこを狙っていいのか分からない・・・。そんな時はまず、目視できる表層レンジのバチを狙いましょう。ルアーが引き波を引くような水面のレンジから始め、ルアーを変えながら少しずつ深いレンジを探っていくとよいでしょう。このわずかなレンジの違いで、釣果が大きく変わることもあります。
意外と釣れることもある底バチ!
砂から出てきたばかりのバチを狙うシーバスもいるため、ボトムレンジを狙ってみるのも一つの手です。ルアーをボトムレンジまで沈め、砂からバチが出てくるように見せる演出をすることでシーバスが掛かることがあります。
バチ抜けの釣り方
流れにルアーを任せてみよう
流れの上流にルアーを投げ、そのまま流れにルアーを任せるのが基本です。ふわふわと水中を浮遊するバチにルアーを擬態させましょう。このとき、流れよりも若干早くルアーが動くように巻きスピードを調整するテクニックを使うと、よりヒットの確率が上がります。
表層がだめならボトムを狙おう!
基本なやり方でヒットが掛からなくても、諦めるのはまだ早いです。次は、先ほど説明した底バチを狙ってみましょう。細長いルアーをしっかりと水底まで沈めて、巻き上げては沈めるといった動きを繰り返すとヒットが掛かることがあります。その日の状況によっては底バチで爆釣りが可能なこともあるので、各レンジでルアーやアクションを工夫しながらトライしてみましょう。