アトランティックサーモンとトラウトサーモンの違いは?
アトランティックサーモンとトラウトサーモンが決定的に違うところは「鮭」か「鱒」かという点です。アトランティックサーモンは鮭の仲間で、和名「大西洋鮭(タイセイヨウサケ)」というのに対し、トラウトサーモンはニジマスの仲間を海で養殖できるようにしたものです。したがって、トラウトサーモンは元々すべて養殖ものという事になります。
アトランティックサーモンとトラウトサーモンどちらが美味い?
魚種の違いが明らかになったところで、味の違いについても見てみましょう。アトランティックサーモンとトラウトサーモン、どちらが美味しいのでしょう?人それぞれに好みも違いますので、どちらが上とは言えませんが、味の特徴を活かして使い分けるのも楽しいかもしれません。では、それぞれの味の特徴をご紹介します。
アトランティックサーモンの味は?
一般的にアトランティックサーモンは脂が乗っていて、甘みのある柔らかな食感が楽しめると言われています。刺身や寿司ネタとしては非常に人気があり、生食用のサーモンの中では最も高価です。加工される場合は、スモークサーモンなど単価の高いものに限られます。身色はやや薄めのサーモンピンクです。
トラウトサーモンの味は?
ややあっさりした印象を受けますが、もともと味の良いニジマスを改良したものである点と、日本人好みの美しい身色で刺身や寿司ネタ、また塩ザケなどの切り身としても重宝されています。アトランティックサーモンと比べて価格が低く、コストパフォーマンスが良いのも嬉しいところです。
アトランティックサーモンの旬・養殖について
アトランティックサーモンには天然ものと養殖ものがあります。養殖は、北欧や北米などで盛んにおこなわれており、日本で手に入るものはほとんどがノルウェーからの輸入品です。養殖ものは年間を通して味がよく、旬は特にありません。
産業としてのアトランティックサーモン養殖
実は、アトランティックサーモンはヨーロッパで最初に海上養殖された魚でもあります。ノルウェーで1970年前後から養殖され始め、養殖技術の近代化とともに北欧で急速に一大産業に発展しました。近年では、カナダやオーストラリアのタスマニアなどでも養殖されるようになっています。
アトランティックサーモンに寄生虫っているの?
魚介類を食べる時、気になるのは寄生虫などによる食中毒ではないでしょうか。以前、海外で魚介類を生食した芸能人がアニサキスという寄生虫で苦しんだニュースもありましたが、実際はどうなのでしょうか。
養殖ものなら、寄生虫の心配はほとんどありません!
結論から言うと、日本で食べるお刺身用のサーモンに寄生虫はいませんのでご安心ください。なぜなら、スーパーや寿司店で扱う場合は、仕入れの量を安定的にコントロールするため、養殖ものを使っているからです。
アニサキスなどの寄生虫は、自然界にいるオキアミなどのエサを介して寄生するため、天然の魚を生で食べるのは危険です。しかし、養殖の魚は徹底的に管理された「ペレット」という餌を与えられており、環境面でも外洋と遮断するなど、寄生虫に感染することのないよう厳重に注意して育てられています。
天然ものなら、加熱または冷凍48時間でOK!
もし海外で、釣ったばかりの魚を食べる機会があるなら、生で食べるのは危険です。でも大丈夫、アニサキスなどの寄生虫は加熱により死滅します。アトランティックサーモンは脂が乗っているので、バーベキューでも美味しく食べることができます。