エソの特徴
まず、皆さんに伺いたいのが、エソという魚を聞いたことがありますか?普段生活していてもスーパーや魚屋さんにまず並ぶことの無い魚ですよね。見たことも聞いたこともない!という人がほとんどかと思います。実はこのエソという魚は、高級魚でもあるにも関わらず、「扱いにくさ」という点からご家庭の食卓には上らない貴重な魚なのです。今回は、高級魚エソについてわかりやすくご紹介します。ご家庭でもできる絶品レシピも大公開しますので必見ですよ。
エソはどんな魚?
まずエソの見た目ですが、丸く細長い身体をしています。鰻やアナゴのようなフォルムですが、大きなウロコがついているのが大きな違いです。身体にはぬめりがあり、身の中に小骨がたくさん入っています。いつも食べているような魚と違い少し扱いにくそう。といったところが正直な意見でしょう。「エソ=見るに絶えない」大和朝廷のころはこんな意味で名前がついたという説もあります。そして大きさですが、最大で50センチくらいまで大きくなるんですよ。結構でかい!
エソの顔は?
さて、エソの顔はどうでしょうか。顔の一番目立つパーツはなんといっても大きな口。この口は目の下までぱっくりと開きます。そして小さなキバがたくさんならんでいますね。なんだかヘビのようなトカゲのような・・・。そう思ってしまいませんか?そう、実はエソの英名は「トカゲ魚」や「ヘビ魚」といわれるほど爬虫類のような顔が特徴なのです。
この奇妙といっていいのか、個性豊かといっていいのか、初めて見た人にはインパクト抜群のエソ。今まで見たことないけれど、いったいどんなところに住んでいるの?釣ってみたいけど、いつ釣れるの?色々と気になってきませんでしたか?次は、奇妙だけどなんだか気になるこのエソの生態について分かりやすく説明します。
エソの生態
エソは亜熱帯や熱帯の温かめの海に住んでいます。日本では暖かい南から言うと九州から四国、紀伊半島から伊豆半島の海に生息しているんですね。水揚げ量で言えば、水温が高くなる夏から秋の時期にかけて良く獲れます。8月から10月ごろが特に大漁です。反対に冬から春の寒い時期には釣れる量は減ってしまいます。
エソは夜行性
そう、エソは夜行性です。明るい昼間は海底の砂の中に身を隠してやってくるエサを待ち伏せして狙います。見た目もすこし特徴的なのですが深海魚のように水深の深いところにはいません。実は、生息しているのは水深100メートル以内の比較的浅めな場所で、その中でも海底を好みます。稚魚のときから暮らし方は変わりません。
エソの特徴や見た目、生活がお分かりいただけましたでしょうか?意外といつも近くで生活していたんですね。夏から秋にかけてよく釣れると言うことは釣りのしやすい時期とも重なりますね。秋には旬を迎える魚がたくさんいますから、違う肴を狙っていてエソがつれた!なんてこともありえるでしょう。エソを狙いに釣りに行くというのもいいですね。知る人ぞ知るエソですから、ライバルが少ないといのも大きなメリットでしょう。ですので次は、エソを釣るための釣り場の選び方についてご紹介します。
エソの釣り場
さぁ!早速エソを釣りに出かけましょう。まずは場所です。先ほどもお伝えしましたが、暖かい海を選びます。九州、四国、紀伊半島、伊豆半島などお近くの海でいいのです。潮通しのいい漁港、もしくは磯でチャレンジしましょう。よくシーバスを狙うようなところ、といえば分かりやすいでしょうか。
エソ釣りのタックル
ではさっそくエソをつりに行きましょう!とはいってもタックルはどうしたらいいでしょう。基本的な考え方としては、シーバスを狙うときのようなタックルで対応できます。なんといってもエソはとても力が強く、かかったときの感触もズシン!と流木を釣ったときのように重いテンションがかかるのが特徴です。それに対応できるタックルを選びましょう。
ロッドとリール、ルアー
8ft〜10ftクラスのロッドを使います。30gまでをキャストできる性能であれば基本的に対応できますのでOKと考えてください。リールは2500番〜4000番と比較的なんでもいいのですが、何回も言うようにできるだけ強いものを選び勝負しましょう。ルアーはメタルルアーがとても良くヒットします。ぼろぼろになってもいい覚悟で揃えましょう。
上でお伝えしたとおり、タックルはこれでないと!というものはありません。ですので、いつも使っているものがあればそれで取り合えず勝負してみて、楽しめればそれでよし。少し傷などが気になるのであればエソ用に買い換えましょう。はじめたばかりの方であれば、揃えたばかりのお気に入りのルアーなどで勝負となると、傷がついてしまう可能性があるということは頭に置いておいてくださいね。実は、その力強さもエソが外道と呼ばれる理由になったんですね。次で詳しくお伝えします。
エソは外道?
エソは外道。それは釣り人の間では常識のような言われ方をします。インターネットで見てみても「エソ=釣りたくない魚」や「エソ=外道、すぐにリリースしましょう」なんてことも普通に書かれていますよね。それは、どうしてか。最初にもお伝えしたとおり食べる点から見た「扱いにくさ」が関係しているのが一点です。もう一点は力強く、勝負している間にメタルルアーがぼろぼろになることも・・・。そういう点でも狙ってない人からすれば大迷惑な魚という意味で外道とも呼ばれています。
エソは海の友達?
エソのことを海の友達というアングラーもいます。それはどうしてでしょうか。外道ではなかったの?と思いますよね。実は、何も獲物がつれない時に唯一相手をしてくれるのがエソだからです。エソはとても貪欲な魚です。肉食系のエサには一番反応しますが、ルアーなど目に付いたものがあれば大体口に入れてしまいます。ですので、ほかの魚が見向きもしないような時でもエソは食いついてくる。=いつも遊んでくれる海の友達。ということなのですね。
狙っていない人からすると、外道と呼ばれるもの理解できますね。大切なルアーもぼろぼろにされるし、食べられないし、確かに良いことが見当たりません。ですが、パワーがとても強いエソなので、一度かかればゲーム性の高い釣りができます。それを楽しむことができればあなたはエソを外道だなんて呼ばないかもしれませんね。では次で釣り方をお教えします。
エソの釣り方
上でお伝えしてきた中で、勘のいい方ならうすうす気がついているかもしれませんが、エソは釣りやすいか釣りにくいかで言うと・・・ずばり釣りやすい魚。です。シーバスを狙いに行ったのにエソばっかり釣れたといはなしもよく聞きますし、漁ではほかの魚の底引き網によくかかってくるようなとても反応のいい魚なんですよ。
ルアーでも釣れる?
とても食欲旺盛で、目の前を小魚が通ろうものなら何だってがぶり!というのがエソです。ですので、小魚などが一番ヒットしやすいエサとして有名ですが、ルアーでも十分に釣ることができます。目の前を通すことさえできれば可能性はグンとあがります。その際の注意点はどのタックルも強めのものを使う。ということです。とてもパワーのある魚ですし、大物になると歯がとても丈夫なのでリーダーやフックなどもろにテンションを受けるタックルは強めで挑みましょう。
エソは群れでいることもあるので、そのときには一匹かかれば芋づる式につれることもめずらしくありません。基本的には海底にいますので、浮いてくるのを待つというよりは、海底をこつこつ地道に攻めるというスタイルでいきましょう。それでは続いて釣りやすい時期について解説をしますね。
エソが釣りやすい時期
エソは口が大きく開くため、カタクチイワシやシロギスを好んで食べます。ですのでそういった小魚が回遊している時期はその近くにエソがいることもあります。その時期にはシロギス狙いでヒットしたのに、胴体が食いちぎられていたりするんですよ。その犯人はエソの場合もある程に、とても貪欲で食欲が旺盛ですよね。ぱっくりと大きな口とたくさんのキバで食いちぎる姿が想像できませんか?
エソのさばき方
エソは細い円柱状の身体をしています。背中からおなかにかけて縦に背骨が入っているので、大名(だいみょう)おろしというおろし方をします。骨が少し硬く、小骨も多いので、包丁はよく切れるものを使いましょう。切れない包丁でさばくと時間もかかりますし、身がぼろぼろになってしまいます。