棒ヤスリは主にガイドのフットを削る際に役立ちます。なぜガイドのフットを削るのかというと、そのままの状態ですとブランクスとガイドをスレッドで巻く際に、ボッコリと浮き上がってしまいます。ブランクスとガイドフットの接地面がなるべく滑らかになるように削ると修理後にきれいな仕上がりになります。
紙やすりはブランクスの破損した面を整えたり、グリップの形状を自分の手にフィットするように削ったりする際に重宝します。また、コーティング剤がグリップについて固まってしまった際にも削ることできれいに仕上げることができます。
接着剤とコーティング剤
ホットグルー
ガイドの位置決めや、スレッドを巻く際の仮止めとして使用する接着剤になります。ライターなどの火で炙って溶かしながら使用します。仮止めして場所がいまいちの時には、仮止めしたポイントを炙りなおして位置を修正できます。
接着剤
スレッドの仮止めやグリップ部分やアーバーなどを瞬時に固定したいときに使用します。使用するときには手がくっついてしまう恐れもあるので、安全面には十分気を付けて使用するよう注意が必要です。
アロンアルファ専用リムーバー
アロンアルファは剥がれないものと思い込んでいる方も多いと思います。しかし今では、アロンアルファ専用のリムーバーが売られています。アロンアルファで固定した場所が気に入らないときはリムーバーを使用してはがし、再度、しっかりと取り付けたい位置を決めてから固定できます。
ガイドに使用するコーティング剤
ガイドのフットに巻いたスレッドをコーティングする際は2液性の硬化時間が8時間以上はあるエポキシを使用することをおすすめします。理由としては硬化が早いものは白濁し、スレッドのカラーを損なってしまう可能性が高いです。
うすめ液
エポキシでロッドをコーティングする際にそのまま使用してもよいのですが、割れやすくなる恐れやコーテイングが分厚くなってしまうケースがあります。そうならないようにうすめ液でエポキシを薄めて3度から4度に分けてコーティングすることできれいな仕上がりになります。また、エポキシのふき取りにも使用できます。
ロッドラッパー
ロッドラッパーはスレッドを固定しながらロッドに巻きつけることができる装置になります。面倒くさい飾り巻きなどを行う際にもロッドラッパーがあることでしっかりと巻き上げることができます。また、緩みがちなガイドの固定もしっかりとテンションをかけて巻き上げるので、仕上がりがとてもきれいになります。
コルクアーバー
グリップをロッドブランクスに固定する際によく使用されます。コルク素材のアーバーは非常に軽量でロッド自体を軽く設計することができます。グリップの修理の際には固定するときにはコルクアーバーを使用することで、購入時よりもスペックがアップしたロッドに仕上げることができます。
ワインディングチェック
リールシートを固定したり、グリップを固定した際に固定した箇所が見えてしまいます。そういった、見栄えの良くない場所をきれいに隠してくれるのがワインディングチェックの役割になります。修理ついでに自分の好きなカラーにしてみるのも面白いですし、個性が出てより愛着のあるロッドへ変身してくれること間違いなしです。
グリップ
グリップが破損した場合に必要になってくるのが、替えのグリップです。様々な素材や形状のグリップが売られております。使用しているバットの径よりも大きいグリップの穴の径があれば大抵のものは装着できます。奇抜なデザインにして、釣り場で他のアングラーの目を引き付けるようなグリップにしても面白いです。
リアグリップ
セパレートグリップを使用されている方で、リアグリップを破損した場合にはリア専用のグリップが必要です。フロントグリップとあえて材質を変えてかっこいいデザインに修理で仕上げる方もいます。ヤスリで自分の手にフィットする形状に加工してブランクスに装着するのもいいと思います。
キムワイプ
接着剤やエポキシが漏れてしまい、ふき取るときなどに重宝します。エポキシなどをふき取る際にはうすめ液をしみこませるときれいにふき取ることが可能です。また、チェックなどのメタル部分が汚れた際にもキムワイプでふき取るときれいに磨きあがります。
Contents
修理不可能なロッドの損傷
技術の進歩で、一昔前よりも修理不可能なロッドの損傷は少なくなっています。しかし、そうはいっても修復不能なロッドの損傷があるのもまた事実です。それでは、いったいどのような状況が修復不可能になってしまうのかご紹介します。
ブランクがバキバキ状態
ブランクが不慮の事故でバキバキに折れてしまい、カーボン部分やグラス部分が繊維状になって裂け目が入ってしまっているときには修繕は不能となってしまいます。残念ながら廃棄することになります。
太い部分から折れてしまった
太い部分がおられてしまった場合は綺麗にぽっきりと折れているのであれば、修繕可能な場合があります。昔までは修繕は不可能でしたが技術の進歩により、現在では多少の折れであれば、修繕が可能となっています。
折れたロッドの処分
折れたロッドの処分方法は、ガイドなどはライターで炙り外してください。グリップ部分に金属が使用されればその地域のごみ捨ての規定により燃えないゴミ等に捨てるようにしてください。長い場合はのこぎりでカットしてから捨てます。カットする際にはカーボンやグラスの線維が舞い散ります。吸い込んだり、目に入らないように注意が必要です。
折れたロッドからパーツの回収
折れたロッドから外したガイドは自分で修理したり、ロッドビルディングが可能な方でしたらまた、ロッドが破損した際の修理用や新しくロッドを自分で作る際の部品として保管しておいてもいいです。その他にもチェックリングなども外せたり、グリップも再利用できる場合があります。
飾り巻き
飾り巻きという言葉も聞きなれない方も多いかと思います。ロッドをきれいに彩ってくれるだけではなく、それなりのメリット・デメリットは存在します。それらを祖紹介しますので、理解したうえで飾り巻きをするか否か検討することをおすすめします。
飾り巻きのメリット
ロッドを自分好みのかっこいいデザインにしたり、折れた場所を修復した際の傷口を覆い隠し、更に強くなるように補強することができます。また、巻く個所をリールシートからトップガイドのほうへ長く巻くことで、バット部分を強くするなど、ロッドの調子を変えることも可能です。
飾り巻きのデメリット
飾り巻きのデメリットは単純にロッド自体が重たくなってしまう点です。重くなってしまうと取り回しが悪くなったり、繊細なあたりがとりにくくなる場合もありますので過剰な飾り巻きは控えることも必要です。重くなることで腱鞘炎になってしまうリスクも生まれてきますので要注意です。
修理できるならあきらめない!
自分で購入したロッドやプレゼントされたロッドなど、大切に使っていれば愛着がわいてきます。そんな大切なロッドですからしっかりとしたメンテナンスを行い、多少の破損であれば修理をして長く使用してはいかがでしょうか。さらに愛着がわいてくること間違いなしです。
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