水中の生存競争も陸上のように激しく、捕食する肉食の動物もたくさんいました。実際に骨格には前側のヒレや後ろ側のヒレが見つからないものが多くみられ、捕食者にヒレの一部を食べられることが多かったです。ここでは、どういった天敵がいたのかについて紹介していきます。
サメやワニのような肉食爬虫類
浅い海域にいたため、ティラノサウルスのような陸上の生き物に襲われることは少ないですが、サメやワニのなどの中生代白亜紀後期に浅瀬にいた肉食動物にも狙われていました。その他のエラスモサウルスのような動物に襲われることも多く、日々天敵に日々ねらわれながら生活していたことが分かります。
最強のモササウルス
水中の生態系のトップに君臨していたのが全長15メートルにもなる爬虫類のモササウルスです。この生き物はサメやワニなども捕食対象にしており、アーケロンもモササウルスに狙われており、アーケロンにとって大きな天敵となっていました。
Contents
アーケロンの骨がバラバラにならない理由
モササウルスなどの大きな肉食動物に襲われ、後ろビレをかみちぎられたら、逃げ切ることができずに全身ばらばらの骨が見つかると思う方もいるかと思います。なぜ片足だけが切れた骨格がよく見つかるのでしょうか?
中程度の肉食動物に襲われることが多かった
モササウルスなどの大型の肉食動物に襲われた場合は後ろヒレだけではなく全身が食べられてしまい、骨格が揃いませんが、中型のモササウルスや、小さなサメやワニなどに襲われた際に後ろヒレだけが失われたと考えられています。
オサガメは現代のアーケロンか?
最も大きいの亀となるウミガメの一種のオサガメはアーケロンと比べてどのような特徴があるのでしょうか?受け継いだ特徴や片方にしかないものを紹介していき、両者の相違点を紹介していきます。
アーケロンとの比較
アーケロンが北米大陸のコロラド州やサウスダコタ州の浅瀬にしか生息していなかったのに比べて、オサガメの生息地はとても広くなっています。インド洋、大西洋、地中海に生息しており、アーケロンと比較して回遊性が高くなっているのが特徴です。アーケロンは回遊性が高くなかったと考えられています。
絶滅危惧種
オサガメは急激に数を減らしており絶滅危惧種にも認定されています。主な減少の原因には人間による食用としての捕獲や、マグロの延縄漁にかかってしまうことなどがあげられます。そんなオサガメについて知ってもらい、保護活動を促進することを目的とした展示も行われているので紹介していきます。オサガメについて詳しく知りたい方はこちら
アーケロンプロジェクトでアーケロンを知ろう!
アーケロンは約6500万年前に絶滅してしまいましたが、現在でも復元された標本などでアーケロンについて学ぶことができる場所も日本にはたくさんあります。和歌山県の牟婁郡串本町にある海に関する展示を行っている串本海中公園では2019年12月29日まで、アーケロンに関する特別展示が行われています。
串本海中公園の展示
和歌山県の串本海中公園では、2018年1月1日~2019年12月29日までアーケロンについて学ぶことのできる常設展示を行っています。展示場にはスギで作られあアーケロンの実物大の模型やアーケロンの生態模型、アーケロンが食べていたアンモナイトの標本などが展示されており、アーケロンについて詳しく学ぶことができます。
どのようにして復元されたか?
アーケロンの等身大模型は、アーティスト・城所ケイジさんがチェンソーによって古座川の紀州杉を彫刻することによって作られました。城所ケイジさんはチェーンソーアートの大会での優勝経験もあり、しわまで丁寧に再現された生命力がみなぎるアーケロンの実物大の彫刻を見ることができます。
串本海中公園へのアクセス
車でのアクセス:すさみ南ICから降りた後、すさみ道の駅前の信号を左折して、国道42号線を道なりに、20分進むと到着です。JRでのアクセス:JR串本駅より無料のシャトルバスあり。住所:〒649-3514 和歌山県東牟婁郡串本町有田1157
アーケロンに東京上野で会える!
東京にもアーケロンの骨格模型を見ることができる場所があります。それも上野公園内にある国立科学博物館でアーケロンを見ることができ、アクセスがしやすいです。アーケロンについて気になる方はぜひ上野公公園まで足を運んでみてください。
国立科学博物館
国立科学博物館は東京の上野公園内にあり、様々な自然史に関する科学について学ぶことができ、アーケロンのレプリカも展示されています。アーケロンの他にも自然史にかかわる多くのことを学べる場所となっています。住所:〒110-8718 東京都台東区上野公園7−20
吊り下げられたアーケロン
国立科学博物館の地球館地下2階には天中からアーケロンの骨格がつりさげあられており、アーケロンの大きさを体感することができます。この骨格はレプリカですが実物大のアーケロン骨格を見ることができ、その大きさを実感することができます。
恐竜時代を生き抜いた史上最大の亀アーケロン!
生存競争が激しい中生代白亜紀後期の海を生き抜いたアーケロン。惜しくも隕石衝突による大量絶滅の際に他の生物たちと共に絶滅してしまいましたが、アーケロンの骨格や詳しい情報は現在でも見ることができます。この巨大な亀についてもっと知りたい方はぜひ会場に足を運んで生態についてもっと詳しく学んでみてください。