マグロについて
お刺身、お寿司といったらやっぱりマグロですよね。いまや日本料理の広まりとともに世界中で食べられるようになったマグロですが、実に世界の4/1を日本で消費しているといわれ、好きな寿司ネタのランキングにも常にトップ3に入る日本人の食生活には欠かせないお魚です。
マグロは釣り人の夢!
マグロのほとんどは輸入されているものですが、日本近海でも多くのマグロが穫れます。そして近海で獲れるマグロはブランドマグロといわれ大間マグロや三崎マグロなど高級魚となっています。マグロ釣りは沖釣りが主で、その強いヒキは沖釣りの醍醐味でありアングラーであればいつかはチャレンジしたいと思うのがマグロ釣りではないでしょうか。
マグロの種類
日本近海の沖釣りで楽しめるマグロにはどんな種類があるのでしょうか?よく釣られているクロマグロ、キハダマグロ、メバチマグロについて、その特徴や生息域、釣り方などについて少し解説していきたいと思います。
クロマグロ
海の黒ダイヤといわれるクロマグロはまさに海の王様です。マグロの中では体長約3m体重約400㎏で1番の大型マグロです。主に北半球に分布しており日本沿岸では季節回遊(夏に北上し冬に南下)をしているので季節問わず日本近海で釣ることができます。キャスティング、ジギングで釣ることができます。
キハダマグロ
体が黄色がかっていて尾びれと背びれも黄色いので黄肌(キハダ)マグロと呼ばれています。ツナ缶でおなじみのマグロです。体長約1m体重約40㎏で中型のマグロです。日本近海、主に太平洋に広く分布し季節回遊しています。エビング、コマセ釣りなどで釣ることができます。
メバチマグロ
目がまるで鉢のように大きいことからこの名前が付けられました。日本ではもっとも多く獲られているマグロでお刺身といったらメバチマグロであることが多いです。体長約2m体重は最大で約120㎏で大型のマグロです。日本では東北以南の太平洋に生息しています。ジギングで釣ることができます。
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マグロの種類ごとに釣り方を解説!
ここからはクロマグロ、キハダマグロ、メバチマグロを釣るために詳しく掘り下げていきます。生息地や釣れる時期、釣り方から仕掛け、そのマグロを釣るのに合ったタックル・リールなど道具なども解説していきます。
マグロ釣りをしよう①クロマグロ
マグロの王様と呼ばれるのがクロマグロです。まさにアングラーにとって1つの到達点といっていい魚かもしれません。ここからはクロマグロが釣れる場所や時期、釣り方、仕掛けや最適な道具まで紹介していきます。
クロマグロ釣りを知ろう:基礎知識
近年クロマグロは乱獲より漁獲量が減少し漁を制限したりして、今まで以上に高級マグロとなっています。一方で近畿大学が完全養殖に成功し、近大マグロとして商品化し話題になるなどもしています。養殖ができるようになったとはいえ、やはり天然クロマグロは特別でしょう。そんな天然ものをぜひ釣りあげましょう。
クロマグロは太平洋に生息する
クロマグロは太平洋の西部から大西洋、地中海と世界に広く生息しています。日本近海の太平洋に分布するクロマグロを「太平洋クロマグロ」と呼び、4月~7月は沖縄あたりの南西諸島と6月~8月は日本海の南西部(鳥取・島根あたり)で産卵していわし・鯖・イカなどを追いかけて北上し、北米大陸西岸を回遊して一部は日本近海に戻ってきます。
クロマグロは冬がおすすめ
太平洋クロマグロは回遊している間、各所で釣られていますが、その成長度合いによりエサや脂の乗りが違います。以前は夏から秋にかけてが旬といわれていました。しかし今は温暖化の影響により冬でも釣りができるようになったことと、魚体が十分成長して大型化し、一番脂が乗っているのは冬であるため、クロマグロ釣りは冬がおすすめです。
クロマグロ釣りは沖から狙う
クロマグロ釣りは船で沖に出て行うのが基本です。釣り方もいろいろで、コマセを巻きながら釣るコマセ釣り、ミチイトを8の字に動かし誘うカッタクリ釣り、生餌で誘う流し釣りなどがあります。なんといっても大物も狙えるキャスティングゲームがアングラーの心を掴んでいます。今回はオフショアキャスティングを解説していきます。
まずは「ナブラ」を探す
沖に出たらまずすることは「ナブラ」を探すことです。ナブラとは、いわしなどの小さな魚がマグロなどの大型魚に追われて水面でバシャバシャ跳ねている群れのことで、そこにマグロがいる証拠となります。しかしクロマグロが良く釣れるナブラの円はほんの数mしかなくそこに正確にキャスティングするにはそうとうな技術が必要となります。
キャスティングをする
ルアーは釣りたい魚の大きさに合わせて選びます。またペンシルベイト、ポッパー、ミノーなどの数種類用意しておくと良いでしょう。ナブラを目がけてルアーをアンダーハンドでキャストし巻いて誘い、寄せきったらキャストしまた巻いてくるを繰り返します。投げる時はお祭りしないように注意にすること、ほかの人にかかったらすぐあげましょう。
クロマグロ釣りを知ろう:タックルと仕掛け
オフショアキャスティングにおすすめのロッド、リール、ラインなどと仕掛けについて紹介します。一口にマグロといっても釣りたい、または自分の実力で釣れる魚体にはさまざまですが、不意に大物がかからないとも限りません。そのためクロマグロの場合は100㎏超のクロマグロがかかることを考えてタックルを選択しましょう。
クロマグロ釣りのロッド
ロッドは6ft~8ftのキャスティング用のロッドを選びます。長ければ良いというわけではありません。長すぎて取回しが難しかったりキャストする際に水面を叩いてしまったりします。身長なども踏まえ扱える長さか考えましょう。また硬いロッドだと折れてしまう可能性もあります。クロマグロの動きに柔軟に対応するカーボン製が適しています。
クロマグロ釣りのリール
クロマグロは大型で力もスピードも相当なものです。リールにも大きな負担がかかります。耐久性に優れた大型のリールが適しています。最大ドラグ力20以上のもので番手7000以上のものが良いでしょう。ハイギア仕様の方がクロマグロが手前に走ってきたりしたとき、ラインテンションを保つために速く巻き取る必要があるので適しています。
クロマグロ釣りのライン
ラインもより耐久性が求められるため、ミチイトをリーダーに結ぶセッティングをします。ミチイトは最低でも8号以上できれば10号以上を300m以上は巻いておきます。できれば10mごとに色分けされたものだと流した距離がわかるので便利です。リーダーはナイロン170~200ポンドを目安に5m~6m用意します。
クロマグロ釣りの仕掛け
クロマグロに包まれて寝る。マグロ寝袋!
大間といえばクロマグロ、クロマグロといえば大間。「大間観光土産センター」には驚きのクロマグログッズが売っています。例えば、痒い所に「尾」が届く「まぐの手」、大間名物漁師の山本さんヤイッヤー!グッズなど。中でも目を引くのが「大間のマグロ寝袋」です。マグロに包まれてというか、マグロになって眠る。大間に行くことがあればぜひ!
マグロ釣りをしよう②キハダマグロ
黄色いラインが特徴的なキハダマグロ。刺身にそして缶詰のツナでおなじみのマグロで、大きさはクロマグロに負けず劣らずの大型魚です。ここからはキハダマグロが釣れる場所や時期、釣り方、仕掛けや最適な道具まで紹介していきます。
キハダマグロ釣りを知ろう:基礎知識
キハダマグロはクロマグロに比べてピンク色の身で脂肪が少なくさっぱり淡白な味わいです。クロマグロよりは小さい魚体になりますが、それでも200㎏以上に成長する大型魚でアングラーにも人気の魚種です。
キハダマグロは北海道以南に生息
キハダマグロは暖かい海域を好み、太平洋、大西洋、インド洋の赤道付近に生息しその他地中海以外の温熱帯海域に分布しています。日本近海では北海道以南の太平洋に生息し日本海側で見られることはあまりありません。赤道付近や熱帯海域では1年中産卵し4月~7月に西部太平洋で産卵します。いか、タコ、甲殻類、魚類をエサとしています。
キハダマグロは夏がおすすめ
キハダマグロは春から夏にかけてが1番おいしいといわれます。特に西日本では旬のキハダマグロはときに、クロマグロより珍重されます。6月下旬くらいになると日本近海の太平洋側に回遊してきます。
キハダマグロ釣りはルアーで狙う!
キハダマグロ釣りは季節や状況でマグロ釣りではポピュラーなキャスティングやコマセにつくようになったキハダマグロにはエビングが有効です。ただし船上での釣りは落下などの危険が伴いますし、決して簡単な釣りではありませんがルールを守って安全に楽しみましょう。
キハダマグロ釣りを知ろう:タックルと仕掛け
バラエティに富んだ釣り方が楽しめるのもキハダマグロの魅力です。今回はキハダマグロを釣る方法としてキャスティングとエビングでの釣りに必要なロッド、リール、ライン、仕掛けなどについて説明していきます。
キハダマグロ釣りのロッド
キャスティングには短くて魚が近いと警戒される恐れがあるのでロッドは6ft~8ftの長めのキャスティング用のロッドを、エビングには6ft~7ftのロッドをチョイスします。ジャークし続けることを考えてなるべく軽いロッドの方が疲れにくいので理想です。
キハダマグロ釣りのリール
キャスティング釣りには大型のスピニングリールをおすすめします。PE4~6号が300mは巻けるのが理想です。また耐久性のあるドラグ性能が良いものを選択します。エビング用にはフッキングしたときのことを考慮し糸巻き量が豊富に確保できるものがベストです。ともにハイギアタイプが巻取りが容易にできるので良いでしょう。