アナハゼの生態と特徴
アナハゼはハゼと名前についていますが、実はカサゴ目カジカ科アナハゼ属の魚であることを知っていますか?実はカサゴの仲間なんです。カサゴの仲間ですが、見た目はカジカに似ています。そんなアナハゼの生態と特徴をみていきましょう。
アナハゼの外見の特徴
- 口先が尖(とが)っている
- 体の色は黄色~褐色、青緑色っぽいものなど様々
- 側線に小皮弁がない
- 腋部にも鱗はなく体の表面は滑らか
- 尾びれは分かれていない
これらの特徴があり、岩礁や海藻類が多い場所で釣った魚はアナハゼかもしれませんね。また、雄の場合は釣った時にお腹の下に生殖器の膨らみがあります。中には生殖器を出す個体もいるようです。
アナハゼの食事
アナハゼは肉食性です。カニなどの甲殻類やアジなどの小型魚類などが主な餌となっています。中には共食いをする個体もいるそうです。また、動くものを狙う習性があるので泳がせ釣りでもルアーでも狙うことが可能な魚ですね。
アナハゼの生殖機能
アナハゼは他の魚と違い、生殖機能が特殊のようです。カジカ科の魚類は交尾をしない魚と交尾をする魚が存在します。交尾をする魚では精子と卵が精子と接した卵は卵巣内で受精せず、体外に卵を産んだ後に受精が起きます。そのため雌は海綿類の中などに卵を産み付けます。
アナハゼの種類は?
アナハゼは冒頭でも述べた通り、カサゴ目カジカ科アナハゼ属という分類です。個体によっては写真のように青くないものもいるようです。そんなアナハゼの種類はどんなものがいるんでしょうか。調べてみるとアナハゼ属には他にいくつか種類がいました。
- アナハゼ
- アサヒアナハゼ
- アヤアナハゼ
- オビアナハゼ
- キリンアハナゼ
- ハクセンアナハゼ
- ハタタテアナハゼ
- ハマアナハゼ
- ヤナギアナハゼ
アナハゼが青い理由
アナハゼはなぜ青いのでしょうか。魚には青い色を持つものが多いですよね。青い魚の多くの場合は、実は保護色として機能しているんです。海の青さや岩場の風景に溶け込み身を守っているのです。アナハゼも外敵や捕食の餌の小魚達から目立たなくなるように青い保護色を身に着けているのではないかと考えられています。
アナハゼの生息地・分布
青森県から長崎県まで本州の各地沿岸の広い範囲で釣れるそうです。沖縄や鹿児島などは釣れにくいとの記載もありましたが釣れることも稀にあるようです。海外では朝鮮半島など日本周辺の海域にも生息しているようです。
アナハゼは岩礁や海草などの海藻の陰に隠れて過ごしているようです。また、潮の満ち引きで岩のくぼみに溜まる潮溜まり(タイドプール)にも生息します。タイドプールであれば素手で捕まえることも可能かもしれませんね。
アナハゼの旬は?釣れる時間帯は?
アナハゼはいつの時期に釣れるのか?答えは基本的には1年中釣れます。しかし秋から冬にかけては根魚シーズンのピークなので、アナハゼも根魚釣りで釣れやすい魚のため釣れやすくなると思います。また、アナハゼにとって11月は産卵の時期でもあります。もしかしたら子持ちの魚も釣ることができるかもしれませんね。アナハゼは夜行性の魚なので、釣る時間としては朝・夕まずめでしょう。しかし動きに反応する性質なので、昼でも海底を意識して狙えば釣ることは可能だと思います。また潮が動くときも、小魚が潮の動きに反応して移動するため、アナハゼの食い気もあがって釣れやすくなるでしょう。潮が動き出してから積極的に誘う釣り方で、良い釣果が出ます。
アナハゼのレシピ
アナハゼが見た目から食用として避けられてきたようです。しかし毒もなく食すと意外と美味なことから最近では食べる方も多く存在します。アナハゼは大きいサイズが釣れることは滅多にないようなので、小魚の捌き方によく用いられる大名おろしや松葉おろしで捌きましょう。下準備として、塩をまぶしてぬめりをとります。ぬめりをとったら頭と内臓をとりましょう。アナハゼのサイズはさほど大きくないので、逆に小さくて捌くのが大変かもしれません。しかし慣れるとそこまで大変ではないので、練習あるのみです。
アナハゼの刺身
見た目が青くても気にしない、むしろその青さが気に入っているという人はアナハゼをぜひ刺身で食べてみましょう。加熱処理せず、本来のアナハゼの味を味わうことができます。そんなアナハゼの味はどのような味なのか。食した方の感想としては甘えびのように甘くて歯ごたえはこりこりとして滑らかな舌触りで意外と高級感があるような感想が多くありました。
アナハゼの味噌汁
味噌汁として食すときのメリットは内臓以外のものをすべて入れることができ、アナハゼのダシと味噌がマッチして手軽に食すことができるのがポイントです。下準備をしたアナハゼの身と内臓以外の頭などを水に入れて、沸騰したら味噌を足して完成です。お好みでネギをいれるのもいいかと思います。
アナハゼの素揚げ、唐揚げ、天ぷら、フライ
素揚げは魚をそのまま揚げる方法ですが、ほかの揚げ物もできます。唐揚げや天ぷら、フライにするのも小魚の定番ですね。唐揚げの場合は小麦粉や片栗粉をまぶして揚げます。天ぷらの場合は小麦粉に卵、水で溶いて揚げます。フライの場合は小麦粉、卵、パン粉でまぶして揚げれば完成です。
アナハゼのタックル
アナハゼ専用の竿というのはありませんが、アナハゼは根魚釣りの外道として釣られることが多いです。そのため根魚釣りに適したタックルをここではご紹介します。
アナハゼ釣りに適したロッド
根魚専用のライトゲームロッド(メバルロッド)を選びましょう。安いものでは3千円~くらいから販売されています。アナハゼは比較的に警戒心が薄く釣りやすい魚なので高性能な竿じゃなくても釣れます。
シマノ スピニングロッド ルアーマチック S76UL 7.6フィート