前述しました通り、体は鱗ではなく甲羅で全身が覆われています。そのためにヒレを動かして泳ぐのみで、体全体を使って泳ぐということはできませんので素早く泳ぐということは難しくなっているのですが、それも一概に悪いことではないのです。
甲羅が非常に頑丈
確かに外敵から襲われたときには素早く泳ぎ回ることができなければ逃げることはできません。しかし全身の甲羅は非常に頑丈になっており、容易に突破することができなくなっています。
そして後述するとおり毒も持っていますので、逃げる必要のない鉄壁の防御が完成しているのです。
いろんな種類がいる
一口にハコフグといっても、実は一種類だけではなくたくさんの種類がハコフグ科に属しているのです。
全部で25種類が所属しており、その全部が前述した鱗が変化した硬い甲羅を持っているという特徴を持っているのです。
特徴的な種類
例えば、頭とお尻の部分に2本ずつ皮膚や鱗が変化したことによってできた角のような突起を持っているコンゴウフグという個体であったり、正面から見てみると四角形ではなく三角形の顔をしている、主にメキシコ湾やカリブ海などに生息しているバッファロートランクフィッシュという個体も所属しています。
ハコフグにも毒がある?
今回ご紹介する魚について基本的な生態や見た目からの特徴などについて簡単にではありますがご紹介しました。ところで、フグといえば毒を持っているために危険な魚の一種であるということを聞いたことのある方もいらっしゃるかもしれませんが、こちらの魚もその例にもれず毒を持ち合わせています。
表皮のぬめりは毒を含む
こちらの魚は、体の表面がぬめり気を帯びています。ですので素手で触るということは当然ながら無理で、このぬめりというのが毒になっていて、他のフグの個体はテトロドトキシンという名前の毒を持っていることが多いですが、こちらの魚はパフトキシンという別の種類の毒を持っているというのも特徴となっています。
生物濃縮で肝に毒を持つ個体も
体内に毒を持っているような生物というのは、自分の持っている毒よりも弱い毒を持つ生物を食べても何ら影響がありません。
そして他の毒性の生物を食べることによって自分の毒が強化されるという生物濃縮という現象によって、通常の個体よりも強力な毒を併せ持っているような個体も存在しているのです。
ハコフグの毒に当たるとどうなる?
他の種類のフグと同じく今回ご紹介している魚も毒を持っているということをご紹介しました。前述しました通りハコフグは他の種類のものとは違ってパフトキシンという名前の毒を持っているのですが、決して良いことが起きるわけはないと分かっていますがもしもこの毒に当たるとどうなってしまうのでしょうか。
食中毒や死亡してしまうリスクも
まず人間が毒を体内に取り込めば、間違いなく悪い症状が発現します。これはテトロドトキシンなど別の毒であっても変わることはありませんが、パフトキシンを摂取しても同じように食中毒になってしまったり、最悪の場合はそれが原因で死に至ってしまう可能性も十分にあるという非常に危険な毒なのです。