アリマキと呼ばれる虫をご存知でしょうか。漢字で表すと「蟻牧」と書きますが、これは蟻の牧場という意味です。
蟻牧はアブラムシの事で、蟻牧が花の蜜を吸い、分泌物である「甘露」を出します。甘露を蟻が好んで集め、貯蔵アリの口に入れて貯め込むのです。
アカシアの樹液や花の蜜から集める
蟻牧以外にも、働き蟻が自分で集める事もあると言われています。アカシアの花を吸ったり、樹液を吸ったりして巣に持ち帰り、貯蔵係の口に入れて保存します。
独自の暗号を持っていて、触角で伝えて口を開けさせるという方法を取っている蟻です。
ミツツボアリとアリマキは共生関係
蟻牧とは共生関係にあると言われている理由の一つに、蟻が蟻牧を他の敵から守っているという事があげられるでしょう。
甘い養分を吸い取られるだけではなく、蟻牧にとっても、蟻と共に暮らす事はお互いに意味のある事なのでしょう。
ミツツボアリの蜜の味は?
ハニーアントの別名を持つ蟻で、お腹の中に保存されてる液は甘いのだろうと想像が付くでしょう。
日本では蟻を食べるという文化がなく、蟻を口に入れた時に甘い味だけを感じるのかはわかりません。蜜の味を知りたい方の為に、貯えてある液の味はいったいどんなモノなのかをご紹介します。
ハチミツに似ている
お腹の蜜は、アカシアの様な植物の花の蜜ですので、もちろん甘く蜂蜜に似ていると言われています。
ミツバチが集める様な蜂蜜とは全く一緒ではありませんが、甘さのある液体である事は間違いないでしょう。
蟻酸の酸っぱさでレモンティー風味
ただ甘いだけではなく、酸っぱさも感じる為、レモンティーの様な味わいと言えます。
レモンの様な酸っぱさを感じているのは、蟻が持つ蟻酸に原因があります。日本で見かける蟻も蟻酸を持っており、食べても美味しくはないでしょう。
健気に頑張るミツツボアリの天敵はアボリジニー
甘い味のする蟻は、オーストラリアの原住民でもあるアボリジニーにとってはスイーツの様な扱いをうけています。
せっかくお腹をパンパンにして貯めた食糧を、アボリジニーの人々は土を掘り返し、見つけだしてその場で食すという事を当たり前のように行ってきました。