ミツツボアリってどんなあり?
蟻の中でも特殊な生活をしている蟻がいる事をご存知でしょうか。今回は、ミツツボアリがどのような暮らしをしているのかをご紹介します。
生息地域や他の蟻と異なる部分とはどのような事を指していうのか、知識を深めてみましょう。
オーストラリアで暮らすミツツボアリ
オーストラリアの砂漠地帯に棲む、アリ科ヤマアリ亜科ミツツボアリ属です。身体の大きさは1cmから1.2cm程度で、サボテン畑やアカシアなどといった、植物が近くにある場所の砂地を選んで巣を作ります。
蟻の蜜はこのような近くの植物の花から貯えると考えられており、他の蟻と同く女王蟻が「働き蟻」と「貯蔵蟻」を生みます。
日本のアリとは一味違うお腹が膨らむアリ
お腹の部分が蜜でパンパンに膨らむ姿は、日本にいる蟻とは全く違っていいます。
膨らんでいるお腹は蜂蜜のような色をしていて、蜜を入れておく壺「蜜壺」と似ている事から名前が付けられたのでしょう。蜜を貯めるために膨らんだお腹は、あめ玉の様に丸くなっています。
ミツツボアリがお腹に蜜をため込む理由は?
お腹に蜜を貯め込むのは何故かご存知でしょうか。ここでは丸く肥大化したお腹に蓄えておく理由についてご紹介します。
生きる為に進化しなければならなかった過酷な生活環境も要因の一つと言えるでしょう。
ミツツボアリの住む砂漠地帯は食料不足になりがち
生息地域がオーストラリアの過酷な環境の中であり、砂漠地帯という事も、お腹に蜜を貯め込んで生きていくようになった要因の一つと言えます。
食料となるものがあまりない砂漠で生き残るために体に蜜を保存しておくようになりました。
食糧難になったときに仲間に口写しで分け与える
蜜を貯蔵しておく「貯蔵蟻」は、巣の天井部分にぶら下がったままずっと動かずに過ごします。人間でいえば自分の体よりも大きくて重たいモノを抱えてぶら下がっている事と同じです。
膨らんだお腹を抱えてぶら下がったまま蜜を蓄える役割を持った蟻は、運ばれてくる蜜を貯蔵し、必要となったら口移しで働き蟻に分け与えます。
ミツツボアリのお腹の蜜はどこからやってくる?
お腹の蜜は勝手に体内で作られるわけではありません。お腹の中に保存されている液体は、蜜蜂が集める花の蜜と同じです。
働き蜂と同じように、花の蜜を働き蟻達が集め、貯蔵係となっている貯蔵蟻へと運びます。働き蟻達はどのようにして蜜を集めているのかご紹介します。